フランスの国民的大女優であるファビエンヌ(カトリーヌ・ドヌーヴ)が「真実」というタイトルの自伝本を出版し、
その出版祝いのため、脚本家の娘のリュミール(ジュリエット・ビノシュ)、
その夫のテレビ俳優ハンク(イーサン・ホーク)が、娘を連れてアメリカからやって来る。
自伝本を読み終えたリュミールは、これのどこが真実だとファビエンヌに激しく詰め寄った。
リュミールは幼い頃から放りっぱなしにされ、母への恨みつらみを貯め込んでいた。
その出版祝いのため、脚本家の娘のリュミール(ジュリエット・ビノシュ)、
その夫のテレビ俳優ハンク(イーサン・ホーク)が、娘を連れてアメリカからやって来る。
自伝本を読み終えたリュミールは、これのどこが真実だとファビエンヌに激しく詰め寄った。
リュミールは幼い頃から放りっぱなしにされ、母への恨みつらみを貯め込んでいた。
是枝監督があのフランスの二大女優を使ってどんな映画に仕上げるのか?
という興味で観て来ました。
75歳のカトリーヌ・ドヌーブは今も美しく、さすがの大迫力。
ジュリエット・ビノシュは、大女優を母に持って屈折したな娘役を、
イーサン・ホークは、ここではあんまりいい所なしの婿役を上手に演じていました。
ファビエンヌが演じる映画のシーンも多々差し込まれ、やや複雑に話は進行します。
画面には一度も顔が出て来ない、亡くなった「サラおばさん」(ファビエンヌの姉妹か友人か)が
母親にとっては邪魔くさいライバル女優、娘にとっては母代わりの育て役であり、
双方にとって重要なキーワードであるようです。
家族を顧みず女優として生きた母と、かつて女優を志すも女優になれなかった娘との
複雑な愛憎劇は、しかし意外な展開を迎えることになる。
濁って淀んだ泥水を掬い取って、サラサラ流れる小川に見せかけたような感じ。
ドロドロを突き詰めて欲しい私としては、やや物足りない結末だったのですが
是枝監督自身が「秋のパリを油彩ではなく水彩で描いたような作品」と語ったと聞いて
深く納得しました。
カトリーヌ・ドヌーブであっても樹木希林であっても、或いは
パリの邸宅であっても東京の長屋であっても、変わらず見せてくれる是枝節でした。
これ絶対観たいのです!!
爽やかな感じに終わっているのですか?なんとなく是枝監督っぽくないのかしら?気になります。
仕事場に近い映画館は仕事終わりの時間からの回が無くて、当面行けそうにないのが残念です。
ネタバレになるのであんまり書けないのですけど
アレ?こうきちゃうの?と思いました。
でも、パリを舞台にしても是枝節って、考えてみれば凄いことですよね。