【郷土食品の創作】
最近少し頭にきたことがあり、ふぅ~んそんなに邪険に扱われるならこちら
でつくるわいと思い「オリーブオイルの塩漬けスイートフィッシュフィレ」
を宇尾白山の郷土商品創作にしようと考えた。フィレ(=ヒレ)は、フラン
ス語:filet、英語:filletで、食肉部位名称のひとつ。関西ではヘレともい
う。牛や豚など食用家畜の大腰筋のことである。骨盤の内側にあって大腿骨
と脊椎骨を結ぶ1対の棒状で結合組織が少ない筋肉であり、非常に柔らかい赤
身肉をさす。つくりかたはアンチョビとほぼ同じだろう(参考に上写真をク
リック)。
1.まず小鮎(スイートフィッシュ)を水洗い。頭部を取り内臓を取り除い
た切除部は魚醬用や乾燥して堆肥として使用する。
2.再度、水洗いし、ハーブをいれ塩漬け(塩蔵)にし約40日程度(参考)、
冷所で保管し、時折、水抜きする。
3.フィレットや魚の内部に親指を挿入し、慎重に背骨を引き離すか、三枚
に下ろし瓶の内壁にフィレを貼り付け上で中央部に残りのフィレと好みの
ハーブ、果実、香草、ガーリックなどを入れ最後にオリーブオイルを入れ
最後に瓶詰めし出荷する。
問題は栽培するオリーブの木の種類だ。まぁこれも何とかなると思っている。
近くには県立大学も長浜バイオ大学も水産試験場も、何もかもあるし何とか
なる、後は情熱次第だろうと。
ところで、蒸すクックの広がりの早さに驚く(「デジタルクッキングな生活」
)。マイクロウェイブ・クッキングのレパートリだけでなく、電子レンジ用
様々な商品が売られていて、ダイソーの「電子レンジ調理器一合炊き」などが
売り出されている。実に面白い。
窓の外にいる鳥たちを、僕は、今日いちにち静かに眺めて
いたいと思う。ほかにはなにもせずに。電話の線は抜いた。だから
親しい人たちも、手を伸ばして僕をつかまえることは
できない。井戸は涸れたよ、と僕は告げたのだ。
でも何を言ってもむだだ。おかまいなく、ひっきりなしに
話が持ち込まれる。とにかく今はもう勘弁してくれ。ガスケットが
またいかれちゃった車の話なんか、聞きたくはない。
あるいは僕がずっと昔に支払いをしてやった(はずの)トレイラー
が抵当流れしかけていることも。あるいはイタリアにいる息子が、
仕送りが途絶えたら、自殺してやるとわめいていることも。母もまた
頼みごとを持っている。またぞろ昔話を持ち出してくる。僕が彼女の
腕の中であやされながら、どれくらいいっぱいミルクを飲んだか。
だから少しくらい恩返ししてくれてもいいじゃないか。母は、今度の
引っ越しの費用を、僕にもってもらいたいのだ。彼女はまた
(もう二十回目くらいなんだけど)古巣のサクラメソトに戻りたがっている。
全員がからっけつときている。僕が求めるのは、一刻でも長く
ここに、心穏やかに座っていられること。
昨日の夜キーパーというシェトランド犬に噛まれたあとをさすりながら。
そして鳥たちを眺めながら。鳥たちは明るい陽光のほかには、なにひとつ
求めたりしない。もうすぐ僕はまた
電話の線をつなぎ、正しいことと正しからざることを選り分けるべく
つとめなくてはならない。でもそれまでは、
窓の外の、木の枝にとまってさえずっている、十羽ばかりの、
せいぜい紅茶カップくらいの犬きさの小鳥たち。
とつぜん彼らは歌うのをやめ、首をうしろに向ける。
なにかを感じたようだ。
レイモンド・カーヴァー
『僕にできること』(What I can do)