極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

電磁波の逆襲

2011年06月01日 | 環境工学システム論





WHOの予防原則

世界保健機関(WHO)の国際がん研究機関(IARC)は5月31日、携帯電話が
使用する電磁波を、発がん性のリスクのグループ「2B」=「人に対する発
がん性が疑われる」に指定した。神経膠腫と呼ばれる悪性脳腫瘍のリスク
が高まるという。2Bは5段階に定義されている発がん性リスクのうち3段階
目。調査の結果は、携帯電話ユーザーと神経膠腫と間に何らかの関連性が
見られるいっぽう、その他のがんについては関連性があるとの結論を引き
出すには至らなかった。職業や環境による差異は認められなかった。



IARCのワーキンググループは、発がん性のリスクを数値化しなかったが、
ヘビーユーザー(毎日30分、10年間)の神経膠腫のリスクが40%高まると
した研究結果があるという。ワーキンググループのグループ長のジョナサ
ン・サメット博士は「2B指定されるには充分な資料がある。携帯電話と発
がんリスクの関係について注意し続けなければならない」とする。2B指定
の物質は 266種類が指定されているが、それらにはクロロフォルム、コー
ヒー(膀胱ガンのみ)、DDT、舶用ディーゼル油、パラジクロロベンゼン、
ガソリン、ナフタリン、酢酸ビニル、溶接の煙などが含まれる。タバコと、
アルコール飲料に含まれるエタノールは、最も危険なグループ「1」=「
に対する発がん性」だ。しかし、改めて呑んべいにはエタノールの格付
けが厳しい位置にあることに脅威を感じる。^^;

 



世界の携帯電話の契約数は50億を突破し、500億にまで膨張しそうな勢い
にあるが、無線通信機器から放出される高周波電磁界への暴露から健康へ
の悪影響の可能性について取付懸念されているが、携帯電話の電磁波を、
「発がん性の可能性がある(グループ2B)」に分類されているが、発がん
可能性があるという分類の中では根拠が弱いレベル。物質のほか、職業と
しても消防士やドライクリーニングの従業員などがこの分類に指定されて
いる。このため「根拠はまだ限定的。さらなる研究が必要」とも言及して
いる。97年にできた総務省の委員会が実施した動物実験や、約430人を対
象に行った調査では、携帯電話と脳腫瘍や聴覚神経のがんの発生との因果
関係は証明できなかった。IARCの決定に対し、世界各国の科学者たちが作
る団体は「時期尚早の決定」と批判するコメントを発表している。それで
もこのような決定をしたのは、少しでも健康に害を及ぼす可能性があるも
のは早めに注意喚起する、という「WHOの予防原則からだという。

とりあえずどうすれば予防できるのか? 体から離して携帯を利用するこ
とで、人体が浴びる電磁波は非常に小さくなることから、結論が出るまで
の予防的措置として、イヤホンとマイクが一体となったヘッドセットを利
用することを勧めている。また、IARCが発表した報告書で責任者を務めた
ロバート・バーン博士は電話会議で、携帯電話のアンテナ塔や基地局で電
磁波を受けるよりも、携帯端末を通じて電磁波にさらされることの方がず
っと危険性が高まると指摘。無線周波電磁界は人に対して発がん性が「疑
われる」としている。



【危険性の兆し】

20年前の各国の対応は「限りなく灰色に近い白」(米国)から「限りなく
白に近い灰色」(ドイツ)の幅はあるものの発ガン性に対する明確な根拠
がなかったもののわたし(たち)はこの『デジタル革命』がもたらす無線
文化総体の負の側面が、ミレニュアム新生児が思春期を迎える2015年以降
に顕在化すると仮説している。これは科学技術の進歩と倫理の基本的関係
として不可避なものであり、その顕れの予測・予言・暗示こそが‘知識階
層’の質として問われているんだと思う。

2011年5月10日 Record China
世界中でミツバチが激減、原因は携帯電話の電磁波か―中国メディア 

国連環境計画(UNEP)が3月発表したハチに関する報告書→この10年で世
界中のミツバチの数が激減している。北半球での減少が著しく、欧州では
10~30%、米国では30%、中東では85%のミツバチが消えた。その原因を
農薬の使用や大気汚染だとしているが、スイスの科学者たちは携帯電話が
最大の原因だとする見解を示している。携帯電話から発せられる電磁波が
ミツバチの方向感覚を狂わせるというもの。ミツバチは8の字ダンスをし
ながら、羽を1秒間に250~300回振動させ、仲間に食べ物の位置や距離な
どを伝達しているが、実験の結果、電磁波によりその正確性が損なわれる
ことが分かったという。

2011年2月23日 CNN
携帯電話の電磁波が脳細胞の活動に影響 米研究 

携帯電話を50分間使用したとき電磁波で脳のブドウ糖代謝が活発化し、脳
細胞の活動が盛んになるとの研究結果を、米国立保健研究所(NIH)の研
究者らが発表。電磁波によって人工的に細胞の活動を盛んにさせることが
健康に悪いかどうかは不明だとしている。

2010年11月14日 NewYorkTimes 
携帯電話を信頼すべきか? 

「注意:携帯電話を耳のそばで使っていると、あなたの健康を脅かすかも
しれません。身体に接触させず、携帯電話をポケットに入れておくとよい
でしょう」。しかし携帯電話メーカーの法務部門が、携帯電話を人体から
遠ざけておくよう、ごく小さな注意喚起をしていても、消費者はそのよう
な喚起に目が行かない。
米国では、2億9200万の携帯電話番号が実際に使
用されており、成年でも子供でも行き渡ってしまっている。2010年6月に
は、米国全世帯の4分の1は通常回線ではなく、携帯電話回線のみを使って
いる。携帯電話端末を日常的に使用していると健康問題が発生するとすれ
ば、多くの消費者の行動に影響を与えるだけでなく、巨大産業へ大きな打
撃を与えることになる。CTIAによると、携帯電話の通話時間は年間で2.26
兆分に上り、携帯電話通信業者に1090億ドルもの収入を保証している

2010年12月8日 CNN 
産前後の携帯電話が子どもの行動障害に影響か 米研究  

胎児期から7歳ごろにかけて母親の携帯電話からの電磁波にさらされた子
どもは、そうでない子どもに比べて注意欠陥、多動などの行動障害を示す
割合が高かったとの研究結果を、米カリフォルニア大ロサンゼルス校のチ
ームが発表。研究は疫学と公共保健の専門誌JECHの最新号に掲載。それに
よると、同大のリーカ・カイフェッツ氏らは2万8000人の子どもを対象に、
母親が自己申告した携帯電話の使用状況と行動障害との関係を調べた。妊
娠中に携帯電話を使っていた母親のうち10%以上が、1日に4回以上通話
したと申告。また50%近くの母親が、携帯電話のスイッチを常時オンにし
ていたと答えた。チームによれば、母親が携帯電話をよく使っていたケー
スほど、子どもに行動障害が現れやすいことが分かった。



同氏らは前回、デンマークの国家調査プロジェクトから得られた1万3000
人の子どもたちのデータを分析し、同様の傾向を確認した。ただ当時は母
親たちの間で携帯電話の普及が進んでいなかったため、さらに研究が必要
と結論付けていた。新たな研究では、行動障害の家族歴や母親の育児放棄
といった要因も排除されている。ただ、チームによると、携帯電話からの
電磁波が子どもの行動障害に影響を及ぼす仕組みは不明。母親が電磁波を
受けることで体内のメラトニンと呼ばれるホルモンの分泌が変化し、胎児
の脳の発達に影響するという説
もあるが、それも「憶測のひとつにすぎな
い」とカイフェッツ氏は話す。非常に強い相関関係があるとはいえず、母
親の申告の正確さにも疑問が残る。結局、携帯電話が行動障害の原因にな
るかどうかをこの研究から判断することは不可能とみられる。ただしカイ
フェッツ氏は、携帯電話が世界中に普及するなか、健康被害の可能性に注
意を払うのは重要なことだと強調。電磁波を避けるためにハンズフリー装
置を使うよう提案している。 

※「電磁界に関する調査研究」   
 
‘いたちごっこ’‘マッチ・ポンプ’というふうな例えられるように「進
歩→倫理」の関係がある。日本が1973年にエコロジカル・フットプリント
を超えた時点で、利便性とその反動をよくよく心しておく必要があったの
だが、わたしが個人雑誌に『引き寄せられる混沌』(1991年)を寄稿した
時は‘バブルの真っ最中’にあり、わたし(たち)の小さな行動は届きよ
うもなく泡沫に消える。その文明力を有り難く享受しつつも、警戒を怠る
ことはなかったし、電磁波のもたらす利便性を享受しながらも、その陰の
側面を怠りなく注視していくことが我が息子達へのささやかなる未来への
贈り物だと考えている。





 ラスベガスのギャンブラーたちは、結局は勝った金額より負けた金額
 のほうが大きくなる。社会としてのわれわれは、大手銀行や原子力発
 電施設や自分たちの住むこの地球を対象にギャンブルをしている。ラ
 スベガスの場合と同様、幸運な少数者、すなわちわれわれの経済を危
 険にさらす銀行家やわれわれの地球を危険にさらすエネルギー企業の
 オーナーは、大金を手にするかもしれない。だが、平均するとほぼ確
 実に、社会としてのわれわれは、すべてのギャンブラーと同じく負け
 ることになる。


 残念ながら、それが日本の災害から得られる教訓だ。われわれが無視
 し続けるのなら危険を覚悟しなければならない教訓である。

                                    ジョセフ・E・スティグリッツ 
                      『
原発事故と金融危機に共通するギャンブル性』 



■ 

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なんたって税金。

2011年06月01日 | 時事書評



ベストガイ きょうも吾か きみに問う 長雨映す 朝の歯磨き


Who is the best guy in the world
I
asked Miss. Mirror w
hile toothpaste
But she is reflecting rainy seasons in this morning

雖然牙膏  英俊的小伙子這個世界
今天再次問你  鏡子反映了

【フランスも考えているんダ!】

 Georges Albert Maurice Victor Bataille

フランス南部レメに最大の太陽光発電施設が完成。計50ヘクタールに及ぶパネル
は36メガワットの発電能力を持つ。福島原発の事故を契機に太陽光や風力など
自然の力を利用した再生可能エネル手当こ対する注目度が改めて高まっている
ソーラーだが原子力発電立国トップのフランスというのがミソ(5月9日 AFP時
事)。



しかし、驚くことはないのだ。この国にはブログのテーマである『贈与経済』が
なんであるかを教えてくれた教祖、ジョルジュ・バタイユが生まれた国で、それ
を実現するメガいやテラ、ペタソーラ級のソーラ技術を確立させた(させるであ
ろう)国がこの日本という案配は、他にも事例が山とあるが‘言わぬが花’‘秘
するが花’‘定義することは殺すこと、暗示することは創造すること’
テファ
ヌ・マラルメ)ということもあるしやめとくが、原発なんかチャッチャトと廃炉
することが賢明な選択だとだけ申し上げておこう。そういえばボーキサイトもフ
ランスかそれをつぎ込むってか。チャッカリ、いや失礼、しっかりしてはる。


 正直にいって、モースにしろ、バタイユの本を読んだことがないからわから
 ない。小野善康の「守銭奴的流動性選好」の公的サービス増大(『節約した
 って不況は終わらない-日
本経済に答えはある』)でこのトンネルを突破(
 日本のトンネル技術は世界一 ^^;)した先のイメージがなけりゃ政策がつく
 れない。
堀尾暁子のジョルジュ・バタイユの『普遍経済論』の解釈の「富の
 源泉と本質は日光のなかで与えられ、人間はエネルギーを富を配分する関
 係(太陽は一方的な富の贈与者)」は唯太陽主義(=太陽信仰)で、その論
 考がバタイユの著書『呪われた部分』だという。その呪い
を断ち切る「経済
 現象の全般的考察」による「欠乏強迫観念(=貧困)」からくる「
呪詛」の
 切除がバタイユのいう「大胆な転覆」と解釈する。

                       『
勿忘草をまだ見ぬ恋人に

            



【なんで iCloud なの】



アップルは31日、6月6日より開催されるWorldwide Developers Conference(WWDC)
の基調講演において、Mac OS Xの次期メジャーリリースとなる"Lion"、iPad/iPh-
one/iPod touch用モバイルオペレーティングシステムの次世代バージョンである"
iOS 5"、近日提供予定のクラウドサービスである"iCloud"が披露されると予告し
たという。WWDC 初日の現地時間10時から始まる基調講演にCEOの Steve Jobsな
どが登壇し、こうした新OSとサービスを披露するという。WWDCでは、100種類以上
のテクニカル セッションの開催が予定されている。例えば WWDC の参加者は、Mac
OS X Lion用アプリケーションの開発方法や次期 iOSの新機能などについてレクチ
ャーを受けるだけでなく、実際のコーディング作業を Apple の技術者とともに行
える。なお、WWDC の参加チケットはすでに売り切れているともいう。

これで、音楽レーベルとパブリッシャーからのライセンスで武装した Appleは、
iTunesにある顧客のデジタル音楽ライブラリをスキャンでき、彼らのコレクショ
ンを素早く自己のサーバにミラーでき、特定の曲の音質がユーザのハードディス
ク上で悪い場合、Appleは高品質バージョンに入れ替えることができる。このサ
ービスのユーザはいつでも好きなときに、自分のPCやiPhone、iPadに自分の曲を
ユビキタスにストリーミングできるAppleのiCloudはiTunesのオンライン化だ。

しかし、単に自分の音楽コレクションをインターネットからストリーミングする
ために、どの程度の毎月会費なら妥当だというのだろうか(すでに、iTunesにお
金を払っているから二重支払いになるのでは)という疑問符がつくと見られてい
る。見方をかえれば、ひとつのアナロジーとしてIBM、ヒューレット、シスコ、オ
ラクルなどが繰り広げたOSを巡る熾烈な消耗戦の様相を予感させる。現在ならさ
しずめインフラストラクチャ・アズ・サービスのアマゾン、グーグル、フェイス
ブックやメディア・アクセスのアップル(音楽)、グーグル(ビデオ)、アマゾ
ン(本)などの熾烈な棲み分けを賭けた消耗戦、それも‘ネットワークまるごと
OS化’の主導権(ストラテジック・マインド)を巡る熾烈な戦いが繰り広げれよ
うとしている。



それにしても、すい臓がんからの転移とみられる肝臓を移植手術が成功したとい
われる病気療養中のスティーブ・ジョブズ最高経営責任者(CED
)が説明すると
いうのだから凄い執念だ。




6月1日(水)10時58分 時事通信
プール水温、順調に低下=循環冷却の2号機―福島第1

福島第1原発事故で、東京電力は1日、代替循環冷却装置の運転を始めた2号機使
用済み燃料プールの水温が、順調に下がっていると発表した。運転を始めた5月3
1日夕には67度だったが、1日午前5時時点で64度に下がったという。2号機原子炉
建屋内は、プール水の蒸発により湿度が99.9%となるなど、極めて作業環境が
悪く、東電は約1カ月で水温を40度程度に下げることを目指している。

5月31日(火)9時39分 ロイター
消費税引き上げ時期、経済動向をみて判断するに尽きる=財務相

野田佳彦財務相は31日、閣議後の会見で、消費税の引き上げ時期について、基本
的に経済動向を判断しながらということに尽きる、と述べた。30日の社会保障改
革に関する集中検討会議に提出された内閣府と財務省の報告書では、消費税の段
階的引き上げや、消費税引き上げ時期について景気が成熟する前の勢いのある段
階で引き上げを開始することが望ましいなどと提言された。引き上げ時期につい
て、一部では、東日本大震災の復興需要で景気持ち直しが期待される2012年を念
頭としているとの報道もみられるが、消費税引き上げ時期について野田財務相は
「まだ提案があった段階で、議論していない。深掘りする段階ではない」とし、
「基本的には経済動向を判断しながら対応することに尽きる」と述べるにとどめ
た。 

【なんたって税金】

執念と言えば、政治家の執念も凄いね。‘経済学とは支配の論理’(吉本隆明)
と看破したように収入の担保かなければ‘復旧→復興’ができないという財務規
律優先なら、もう結果が見え透けているし、それに合わせるかのように英米金融
格付け会社の恫喝がそれを後押し‘中抜き’を狙う。民主党は大規模組織労働者
依存だから、福島原発の放射線物質拡散のすさまじさに慣らされているかのよう
に、税に対する感覚は自民党支持者より鈍いと考えられるが、今回の震災の政府
対応が悪ければ、いま検討している税制案を有権者が拒絶するのは目に見えてい
る。それを追体験したいなら、自分が自営者になって働いて納税してみることだ。
そうした貴重な体験を論理化→制度化するしか納税者の「抑圧感」(=生活思想)
は解放されない。このように、安易な国家資本主義や国家社会主義的政策も納税
者の厳しい監視に曝される。




 ラスベガスのギャンブラーたちは、結局は勝った金額より負けた金額のほう
 が大きくなる。社会としてのわれわれは、大手銀行や原子力発電施設や自分
 たちの住むこの地球を対象にギャンブルをしている。ラスベガスの場合と同
 様、幸運な少数者、すなわちわれわれの経済を危険にさらす銀行家やわれわ
 れの地球を危険にさらすエネルギー企業のオーナーは、大金を手にするかも
 しれない。だが、平均するとほぼ確実に、社会としてのわれわれは、すべて
 のギャンブラーと同じく負けることになる。


 残念ながら、それが日本の災害から得られる教訓だ。われわれが無視し続け
 るのなら危険を覚悟しなければならない教訓である。

                                         ジョセフ・E・スティグリッツ 
                           『原発事故と金融危機に共通するギャンブル性』 



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