極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

コンテンツ×デザイン

2011年12月01日 | 時事書評

 




【東京モーターショーから流して】

トヨタ自動車は、11月29日より、家庭用電源などから充電できるプラグインハ
イブリッド車(PHV)の新型「プリウスPHV」の受注を開始する。新型プリウス
PHVでは、EV(電気自動車)走行とHV(ハイブリッド車)として走行する燃費
を複合して算定したプラグインハイブリッド燃料消費率(PHV燃費)で61.0km/L
を実現した。また、従来のクルマの領域を超え、新たなモビリティ社会を切り
拓くエコカーとして、通信ネットワークとつながる機能を搭載した。価格(消
費税込み)は320万円から設定。2012年1月30日の発売を予定している。販売目
標台数は年間35,000~40,000台。





トヨタの今年度のコンセプトはマツダのそれに近づいた感じだ。つまりは、マ
イ・ロードスターのコンセプトなのだ。時代は「大量生産」から「コンテンツ
とデザイン」の時代なのだ。それさえ忘れなければ後は揺るぎない意志だけだ
と再確認する。

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【ジョウはあってもノウなしか】

高橋洋一のダイヤモンド・オンライン「超党派議員が開いたシンポジウムで鳩
山元総理がぶち上げた日銀法改正論」(2011.12.01)のメルマガが届いたので
眼を通した。彼は理数系だから簡単に了解できるところがあり、改めて日銀や
現政権批判の屋上屋を重ねることはしない。しないが、財務族の頑迷な抵抗に
あっている日本国民を哀れむだけだ。けれど野党にそれを排除突破する力があ
るのかというと期待もできない。期待を裏切らないのは、眼にしている沢庵の
古漬け。我が家自慢の伝統の古漬けがあればご飯だけでもいける。酒にも合う。

 

五條吉野地域には、いろいろな保存食が伝承されています。なかでも漬け物は
それぞれの地域や家庭で、旬にとれたものを「浅漬」から「古漬」までさまざ
まに活かす知恵が満載。また、乾物は太陽で乾燥することにより、長期の保存
性と独特の味わいが生まれる
。愛知県あま市には、日本に唯一漬物の神として
カヤノヒメを祭った萱津神社がある。毎年8月21日に催される「香の物祭」に
は全国の漬物業者が参詣する。漬物組合では毎月21日を「漬物の日」と定めて
いるぐらい日本の食文化の1つだが、ひね漬けともいわれ漬け込み期間は1ヶ
月以上で長いもので10数年というのもるという。また、漬けものに使用する材
料により、塩漬け、ぬか漬け、こうじ漬け、ワサビ漬け、醤油漬け、酢漬け、
ぬか味噌漬け、味噌漬け、かす漬け、ビール漬けなどがあるというが我が家は
糠漬けだ。

 



しかし、欧米人が見たらなんというなんと貧しい食事なんだろうとおもうだろ
う。当然のような気がする。しかし、遠く離れた文化も異なる人間がどう思う
とここでは「コンテント」が大切なのだ。それが証拠に、いま食べた古漬けと
この間、母親のお友達から頂いた古漬けは微妙に異なり酸っぱさが足らないが
これも結構?美味いのだ。可笑しいものだ。

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 母親が何度となく話題にするのは、食料品の買出しに彼女を連れていった
 ころの話で、オリヴィアがどんなふうにカートに座って、足を前に後ろに
 ぶらぶらさせていたか、通路ですれ違う人だちとどんなふうにおしゃべり
 を始めたかということだ。「こんにちは、私、オリヴィアよ。あなたのお
 名前は? 私はバニラのウエハースが嫌いなの。ねえ、あなたはサンキス
 トのジュースをなにか買うつもり? ルートビアーは買うの?」「あなた
 はたいした人気者だったのよ」と母親は言った。「だれでもあなたのこと
 を好きになったんだから」と母親は力説した。自分が見つめているこの人
 生は、その意味のすべてが最初にあった人生であったと、オリヴィアには
 はっきりとそう思えた。彼女は強く、美しい存在として人生を始めたが、
 いつ変わってしまったのかは変わったものならば、方向転換してふたたび
 変わるかもしれない。ロレンツェンさんのためにまたミツバチを尾行した
 り、ベッドに横になって薬が効きはじめるのを待ったり、朝、地図スタン
 ドの日よけを上げたり、マリーナの端にあるレストランで昼食をとるため
 に座っていたりするときに、彼女はそう自分白身に言い聞かせた。何分も、
 何時間も、〈実在〉が彼女のために船に乗って戻ってきてくれる日につい
 て考えた。〈実在〉は途方もなく音楽的な呼吸音で彼女にささやくだろう。
 指で優しくふれて、彼女を焦がすだろう。彼女の名前を口にして、彼女を
 空へと運ぶだろう。そして、二人は一緒に島から出発して、未来に対する
 輝くばかりの夢によって空間の層をいくつも通りすぎていくだろう。
                 

                                     「第七階層からの眺め」PP.52-53
              ケヴィン・ブロックマイヤー著 金子ゆき子 訳

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 だが、プロックマイヤーをはじめとするこうした若手たちの狙いはさほど
 むずかしいものではなかったのではないか。ジャンルの枠組みなど、出版
 社や書店が勝手に決めているだけで、すでにふつうの読者は特定のジャン
 ルなど選ばずに小説を読むようになっている。〈スパイダーマン〉の映画
 を楽しむために膨大なアメコミを読んでいる必要などなく、〈ハリー・ポ
 ッター〉を楽しむために『指輪物語』にはじまる膨大な現代ファンタシイ
 の名作を読破する必要などないのだ。そもそも、プロックマイヤー自身、
 子供のころに愛読したのはコミックであり、SFだったと述べている。そ
 うした奔放な想像力を駆使した作品の世界観は、もはや現実と乖離したも
 のではなく、ごくふつうの現代人の心の景観を作りあげているのだ。

                             
                  解説「変わりゆく世界の中の文学」
                             小川 隆







          たっぷりと真水を抱きてしづもれる
          昏き器を近江と言へり

                   
                     河野 裕子  


          
          母を知らぬわれに母無き五十年
           湖に降る雪ふりながら消ゆ

                     
                     永田  和宏


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きょうから師走、手のひらをかえすように寒風が舞う。あわただしく冬の準備
がはじまる。灯油を入れて、タイヤを替えて、忘年会と新年会の準備。準備が
できずにいるのがこの仕事。えゝい、ままよ~っと。

コメント
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