仕事を愛する心。そこでは血が
歌っている。その見事な高まりが仕事へと
注がれる。一人の男が言う、
私は働いていると。あるいは私は今日働いたと。
あるいはそれをうまく働かせようとつとめているんだと。
彼は一週間に七日働く。
そして朝、年若い妻に起こされる。
タイプライターにつっぷしているところを。
仕事の前の充足。
仕事のあとのめくるめく熟知。
ヘルメットの紐を啼める。
オートバイにまたがり
家のことを思う。
そして仕事のことを。そうだ、仕事。持続する
ものにむけて、その営み。
『仕事』“ Works ”
ジョン・ガードナーに(1982.09.14 没)
レイモンド・カーヴァ 村上春樹 訳
政府がヨルダン、ベトナム、ロシア、韓国と結んだ原子力協定が、国
会で承認され、協定が来年1月にも発効し、原発輸出が可能になる。
しかし、東京電力福島第1原発の事故はまだ収束していない。原因の
究明、検証もこれからだ。安全確保をめぐる十分な議論がないままで
の国会承認は、あまりに拙速だといわざるを得ない。原子力協定は、
原子力関連技術や資材を輸出する際、相手国での軍事転用を防ぐため
に締結するもので、原発輸出の前提になる。日本は米、仏、中国、欧
州原子力共同体など7カ国1機関と締結済みだ。今回承認を得たヨル
ダンとベトナムには原発輸出、ロシアにはウラン濃縮の委託、韓国に
は原子炉部品の輸出を想定しているという(毎日新聞)。
特に注目したのはベトナムじゃなくヨルダンへの輸出だ。「環境・持
続社会」研究センタが指摘するように冷却水の確保、地震リスク、人
口密集リスク、テロの危険性、経済基盤の脆弱、使用済み燃料処分な
どが問題点が多いが、スタンフォード大学のマーク・ヤコブセン教授
の影響評価でもっともリスクが高いのがテロのリスクである(『消え
た釣り人』)。周知の通りこの地域の政情が不安定であることは言わ
ずもがななのだ。ことが起きれば一気に石油価格の高騰が起き、世界
経済が混乱に陥ることが想定される。悪いことはいわないここは引き
返すべきだろう。
【プラントオパールでセシウム除去】
落ち葉や雑草の放射性セシウムの完全に除去する方法を千葉大工学部
の片山栄作特別研究員(=元東大医科学研究所教授)と群馬県渋川市
の阿藤工務店専務、川上勇らが開発した。セシウムが葉や茎に含まれ
る「プラントオパール」(植物石)と呼ばれる粒子に結合しているこ
とを突き止め、プラントオパールを分離することでセシウム除去に成
功した。
福島県南相馬市で11月中旬、刈り取られた雑草570グラムを水分が蒸発
しないよう密封。どろどろの液状に腐らせた後の12月10日に測定する
と1キロあたり2万8,924ベクレルの放射性セシウムが計測、これに水
を加えコーヒーフィルターでろ過すると、ろ過後の液体からは検出さ
れなかったという。フィルターに残ったかすを顕微鏡で観察すると多
数のプラントオパールを確認。セシウムがプラントオパールと化学的
に結合しフィルターに引っかかったとみられている。
また、かすの容積は元の雑草の約10分の1になった。かすにはセシウ
ムが濃縮されるが、置き場探しが課題の落ち葉や雑草の容積を減らせ
るとみて、2人は大量に処理できる装置を開発したい考えだという。
これが事実とすれば、刈り取った落ち葉や雑草を集約し、分解促進装
置や燃焼精密集塵装置などで分解・分離すれば良いことになる。勿論、
その場所は福島第一原発施設というのが原則だが、米も政府が全量買
い取りし、検査分別し処理し、流通分と廃棄分を仕分けすれば農家は
原則的に生計のめどが立ち、除染が同時に出来る。このことも早くか
らこのブログでも指摘してきたところだが、具体的な実証例が出来た
ことで担保される格好となった。
XSOL(グリーンテック株式会社)は、今年12月から始動した新ブラン
ド「XSOL(エクソル)」で、緊急用に特化した蓄電式太陽光発電シス
テム付きコンテナ「RESBO(レスボ)」を発売する。本設備は、物置
の形状のコンテナ上部に3層に折りたたんだ、6枚の太陽電池モジュー
ル(1890W)を搭載。通常時は1層(2枚)の太陽電池モジュールを使
用し、緊急時には5分で、折りたたんだ太陽電池モジュールを自動展
開し、3倍の面積に拡大して使用することができる。これにより緊急
時に要する電気を確保できる。具体的には、通常時はもしもに備えて
太陽光発電により作った電気をバッテリーに蓄え続け「充電満タン」
で24時間スタンバイ。緊急時には通常時の充電を利用して、スイッチ
操作だけで、緊急用の組み立てを自動で行う。セットは5分で完了す
る。「RESBO」のコンテナ内部は、倉庫としての十分な収納スペース
が確保されているため、非常食や防災グッズなどの保管にも利用でき
る。省スペース設計のため、学校、企業などの一角に簡単に設置でき
るという。
あっという間にクリスマスだ。昨日は、彼女とランチにこのお気に入
りのロードスターで蓬莱のラ・メールまで行くことに。部屋には大き
なクリスマス・ツリーがデコレーション(写真↑)されていた。哀し
いこともたくさんあったが、恩師のジョン・ガードナー(米国の小説
家)を亡くしたカーヴァーの詩篇を噛みしめながら、帰ってきた。寒
さが深くなっている。明日は雪がきっと降るだろう。