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極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

アンハピネス

2011年12月25日 | 時事書評

 

 


 【超高度な分業社会の準備】

「震源域2倍に拡大」。朝から衝撃的なニュースが目に入ってきた。東海・
東南海・南海で予想される巨大地震について議論している内閣府の有識者
会議が、地震の面的な規模にかかわる震源域・波源域の想定を、従来のも
のから東西、南北ともに広げ、約2倍で考えていく方針を固めた。考えら
れる限り最大級の地震・津波を想定した結果で、マグニチュード(M)9
級になる可能性があるとみられる。東日本大震災を受けて、各自治体は現
在、地震や津波高の想定、防災対策の見直しに取り組んでいる。西日本の
巨大地震は従来、M8台で想定されてきたが、想定域が拡大されれば地震
で放出されるエネルギーも増えるため、その指数であるMの想定値も上が
るとみられる。津波避難ビルや避難路の整備といった自治体レベルでの防
災計画の練り直しにもつながりそうだと(朝日新聞 2011.12.24)。

   

これは被害想定でなく、想定範囲だから詳細科学と如何に結びつけ被害想
定が出来るぐらいに可視化して欲しいものだが時間がかかりそうだ。心配
しているのは、最悪のケース。(1)
想定発生時期が最短で(2)マグネ
ニュードが9以上(3)複数の直下型地震の連動だ。津波はと訝るひとは
いるかもしれないが、それは今回の東日本大震災で実証されている。そし
て、原発事故の二次災害想定で、福島(第一・第二)に加え、東海第二、
浜岡、伊予、川内の海岸沿に建設された原発群への津波・直下型地震のへ
の影響で、もっとも恐れるのは福島、浜岡の同時事故の発生であり、この
ことを想定して危機管理イメージがつくれていないことだ。これは、最優
先課題で八ッ場ダム建設事業継や赤字財政云々を超えたところの話で、ま
して橋下大阪市長の国政転身(構造改革主義)で何とかなるものでもない。

正に、この国は薄氷を踏んでいる。このことを踏まえ構造改革などの横串
に政策推進速度と重要度を勘案して考えなければならにない事態が続くわ
けで、具体的には、米国発の金融危機は2013年まで、福島第一原発は2026
年まで東電の公的管理は2013年まで、北朝鮮の危機的状況は2016年まで、
財政・社会保障改革は2015年までに決着させる体制があるのかどうかが問
われているわけだ。年頭の『AKB48と嵐の時代』の言葉はその意味で
的中してしまったわけで、新年はその是正行動にと愚直に『克己』を掲げ
たわけで“アンハッピネス”な状況は新年を迎えても続いていく。政治的
には「自由放任」も「福祉国家」も「既成政党」も終焉したことを確認す
る年になりそうで、それを超えていくキーワードは『超高度分業社会
とわたし(たち)は考えている。



【ソーラセルの三次元的展開効果】

今度は、国の政策の横軸、縦軸、時間軸の三次的展開の話でなく、太陽光
発電の話。マルコベルナルディとケンブリッジのマサチューセッツ工科大
学の研究グループは二次元フラットパネル、三次元構造にすることで劇的
に太陽光発電の性能を向上できることを突き止めた。彼らの形状のシミュ
レート結果からマサチューセッツ工科大の屋根の上でテストした結果、立
体構造にすることで従来の平面パネルより20倍効率が向上した。また、こ
れらの構造は、発電のピーク時間帯を2倍に拡張し、季節による変動を縮
小出来るという、従来の結晶シリコン、多結晶シリコン系太陽電池の欠点
である、入射角度の狭さや光取り込み効果の低さという課題を解決できる
というのだ。 これはこのブログでも、石原都知事の「そんなものは実現
性がない」との発言を受け、3次元化によるダウンサイジングで可能性だ
との反論を記載してきた。この結果に従い、単純計算すれば、日本全体の
1ペタワットを賄うパネル必要面積が千葉県の面積約5千キロ平方メート
ルの1/20の大阪市より少し大きい250キロ平方メートルで賄うことができ
る格好になる
。これは思わぬ、大きな大きなビック・クリスマス・プレゼ
ントではないか。腰が、腰が抜けてしまいそうなニュースだ。









大きなプレゼントを頂いたクリスマスなのだが、積雪の影響はさほどもな
い朝だった。彼女がつくった朝食の赤カブをあしらったチーズカスタード
クリーム入りパン(J'oublie le temps 製↑)が強烈な印象がいまも残ってい
る。そして、アンハッピネスな状況は続くけれども、ことし一年の総括が
自分なりにでき、充実した時間を感じている。

コメント
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