極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

ジュブリルタンで税制

2011年12月23日 | 政策論

 

 



   さり気なく きみの瞳に 乾杯と 時を忘れて 時が過ぎゆく  

 



雪が積もらず朝が明ける。また、彼女が美味しいパンが食べたいという
ので出かける予定にするが、眼の疲れが激しく作業の手をとめる。部屋
のジャスミンに花の芽を見つけ手入れをしだすと、ブラットオレンジの
葉に害虫の影響か写真(↑)のべと病のような症状をみつけたり、ハイ
ビスカスの蕾にアブラムシが付いていないか入念に調べだしたしたので
やれやれと腰を上げ二人で原因をあれこれ推理するも確たることがわか
らず仕舞い、ネット上で「 オルトラン粒剤」(↓)をランチ後近くの
ホーム・センタで買って帰ることを約束する。どうやら、農薬使用は避
けられないのかと思うと一寸やるせない。


 

彼女は実に面白い。世間での出来事を事細かに教えてくれるのだがこの
彦根のコンビニでも無差別の殺傷事件が起きているんだとか、八ツ場ダ
ムが建設されるが何てだらしがないのか、橋下市長に総理大臣になって
もらってはとか口走っている。しかたがないので「都市化現象だろうが
社会的弱者にも格差社会のストレスがのしかかっているのではないだろ
うか」「そりゃ、橋下市長には酷だろう。それよりしっかりと大阪の変
革をサポートする方が良いに決まっているし、折角、二大政党制導入し
たにもかかわらず民主党は党としての躰をなしていないのだから、政党
助成金は返上すべきだろうね」と返事しておいた。あれこれしているう
ちに「ジュブリルタン」へでかけることになる。



ジャブリルタンは二階にあるレストランテまではさすが寒く思わず駆け
上り「寒い」と叫ぶとバリスタが驚きこちらに駆け寄り「お客様は何名
ですか」とたずねるので「二人!」と答えると早速空いてあるテーブル
を案内。この急激な寒暖の差で自律神経が弛緩し視界が滲んで見えたが、
早速「永源寺きのこと近江鶏のココット焼き」を注文し頂くことに。永
源寺きのことはヒマラヤタケ、あるいはヒマラヤヒラタケ(ウスヒラタ
ケとの交配品種)らしいがチョットここまででサスペンド。ここでいう
ココットとはオーブン用の蓋付き両手鍋で米国ではキャセロールとも言
うが、だされたバーター風味ローズマリー入りパンなど次々とだされる
パンといっしょに美味しく頂いたが、パンの種類と名前をいかに知らな
いか思い知らされる。

ヒラタケ 

勘定をすませべーカリーで、パンを選択し雪を頂いた伊吹山を形取った
パンが気に入ったものの迷ったあげく買わなかったことと、相も変わら
ず景観を損なう電線の不快感を残しながら、途中、オルトランを買って
帰ってきた。

【最高税率引き上げ】

 

政府の税制調査会は、社会保障と税の一体改革で、所得の格差を是正す
る点から、高額所得者の所得税の最高税率を現在の40%から45%に引き
上げることで一致したという。
政府の税制調査会は、21日の総会で社会
保障と税の一体改革に伴う消費税率の引き上げ以外に検討すべき課題と
して、所得税の見直しについて意見を交わしたという。経現在は40%と
なっている。これについて21日の総会では、最高税率が適用される年間
の所得については、政府税調は、現在の1800万円を超える水準から、▽
2500万円を超える場合、▽2700万円を超える場合、▽3000万円を超える
場合のいずれかに引き上げることも検討しており継続審議に入るという。




ところで、税制に対する不信感あるいは不公平感は政府資料の「ジニ係
数」が正直に右肩上がりとなって顕れている。また、給与所得者の6割
が年収450万以下で千万円以上はわずか1%と極めて低賃金におかれてお
り、
628~707万円の低リスクな規路労働主体の公務員平均給与が民間の
436万円を大きく上回っており、これが民間勤労者の不満の源泉になって
いる
。また、1987年と2010年との年収3千万円の税率は45.0→30.6%と
14.4%逓減していことも特徴で、つまりは消費税導入により格差が拡大
したとの疑いも
浮上する(→税捕捉不完全性)。


 

下の表は主要先進諸国の社会保障への支出割合と税の国民負担率を表し
たのだが、黄色の背景色の数値は最低値、青色は最大値。「高齢者対
策費」はフランスの比率負担が一番で、老年比率がトップの日本を抜き
また、老年比率が一番低い米国は移民の国を顕している。社会保障支出
のトップはスウェーデンを抜きフランスがトップ。税負担は米国が圧倒
的に少なく、その逆はスウェーデンだが、それが端的に表れているのが
消費税率で、0 vs.25%となっている。だからといって、所得税率では
日本の7.9%に対して、米国は12.2%と4.3%の差であり消費税率の 5.0
%を考慮に入れると、移民政策の違いを残して格差社会の有り様は数字
だけで見る限り、日米は似通っているといえるだろう(=格差的側面で
みれば、日本は欧米化ではなく米国化)。

話を所得税に戻す。所得課税曲線を見る限り、英国の曲線は上の図のよ
うに千万以下の軌跡は「重税」の圧迫を感じるが高額所得領域は大旨理
想的なようだが今回の税調の案はこれに近づけるような動きだが、695万
円までの20%課税というのは「重税感」を拭えない。だとすると民間の
平均給与の3倍の千三百万円以上の課税率を30%~60%と引き上げ富裕
所得者に負担を願うという課税曲線が良いのではないか、あわせて、塩
漬け状態になる高齢富裕者層には相続税の引き上げが良いのではと思え
る。このように、税負担は社会の活性化と社会保障の三位一体をコアに
据え、公正な高負担化のための簡潔な法整備の改革が重要になる。この
場合、スウェーデンの社会実験が非常に参考になるように思える(『

税と改革
』)。

 

コメント
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