極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

F35とF65

2011年12月15日 | 緊急|東日本大震災

 

 

 ケ-ソン

 

【釜石防波堤破砕から学ぶ】


今回の被災で 世界最深の釜石の防波堤が破砕してしまったが、この調査結
果がテレビで取り上げていたが、ハード(防波堤)依存からソフト(退避)
におくことが重要だと解説していた。そうだろう。しかしハード面にも問
題がみつかり対策が打たれるというのでその詳しい調査結果をネット検索し
てみた。

そこでの概要は、(1)頂部ケーソン(コンクリート・鋼製の箱形構造物)
を越流した津波が、周辺ブロックを洗掘(波力圧差による空洞現象による
剥離)され、堤頭部ケーソンの傾斜が発生した。(2)防波堤本体は、背
後水圧の越流による低下するため前面の波圧の増分を考慮し再設計する。
(3) 滑動安全率(抵抗力の数値指標)が1.0付近では,100%すべてが流
れるわけではなく、被災率のような考え方が必要である。(4)流される
速度は数秒で流される。(5)目地洗掘(ケーソン底部の基礎部の剥離量)
は実験によりケーソン幅の40%程度が洗掘され摩擦係数が下がる。(6)
目地洗掘が生じた場合、バランスが悪くなりケーソンが回転移動する可能
性が高い。(7) 越流が生じている際には,前面波圧を静水圧の1.05倍、
背面波圧を静水圧の0.90倍とし、発生時間差を前提で数値計算すると、ほ
ぼ滑動安全率が一様に1.0程度になり、ケーソンの滑動状況にばらつきが生
じる可能性がある。(8)水位差による滑動が主たる要因として最大水位
差が発生した時間差、摩擦係数のばらつき,鉛直方向の力のばらつき、洗
掘状況のばらつきなどが滑動状況の違いを生む分析。

対策として、越流による洗掘防止に腹付け対策などは有効かつ定量的に評
価できる可能性が高いとし、今後の課題には(1)基礎の支持力破壊の可
能性の検討(2)滑動から支持力破壊というメカニズムが見受けられので
 越流による洗掘対策および波圧低減及び、粘り強さの検討(一気にケーソ
ンが流れるのを防ぐ)としてあると報告している。

流体力学の専門知識があれば、ポンプ設計にみられる空洞現象(キャビテ
ーション)であることがわかる。従って、(1)防波堤背面圧の低下を防
止する→例えば、連通管のような差圧相殺機構を付加する。(2)目地部
剥離防止のスカート(あるいはスリーブ)機構を付加するなどの対策を施
せばハード面でもかなりの改善が期待できるのではないかと思えた。つま
りは「転んでも只では起きない」という方策が大切だろうと。



【F35:FX】

1機80億円もの航空自衛隊の次期主力戦闘機(FX)に内定したステルス
戦闘機F35の開発遅延に対し、米議会重鎮がオバマ政権に"レッドカー
ド"を突き付けているという。民主党のレビン上院軍事委員長と共和党のマ
ケイン同委筆頭委員は6日、連名でパネッタ国防長官に書簡を提出し、両
議員は、国防総省のギルモア装備評価担当局長がF35の開発遅延に「深
刻な懸念」を表明している点を指摘。欠陥が具体的にどのようなものか、
改善にかかる費用の総額を回答するよう求めているという。マケインはこ
れに先立つ5日、「10年間、560億ドル(約4兆3千億円)かけて製造した
F35試作機は20機にも満たない。F35開発計画は『不祥事と悲劇』の
歴史だ」との議会声明を出し、開発のもたつきに憤りをあらわにした。10
年前の2001年、国防総省はF35開発で1機当たり6900万ドルとの見積も
りを議会に報告した。だが、議会会計検査局(GAO)は今年4月現在で、
1機当たり1億3300万ドルに跳ね上がっていると報告し、今後も費用が増
大する可能性を指摘している。これって、日本側に高く売りつけようとす
る連携プレーなのか? それにしてもビデオをみている限り、ワクワクす
る戦闘機なのだから面白い。


 
【F65:定年制延長】

こちらは、地を這う産業兵士の寿命の話。厚生労働省は14日、労働政策審
議会(厚労相の諮問機関)に、厚生年金の支給開始年齢引き上げに伴い、
65歳まで希望者全員を再雇用するよう企業に義務付ける新たな高齢者雇用
対策の素案を提示した。同省は2013年度からの実施に向け、来年の通常国
会での法改正を目指すという。厚労省は、厚生年金の支給開始年齢が13年
度以降、60歳から65歳に段階的に上がるのに合わせて、60歳以上の雇用確
保策を講じ、定年を過ぎた年金加入者が無収入にならないようにしたい考
えという。自身は出来るだけ国のお世話にならず、取り敢えず65歳を目標
に付加価値を生み出す仕事をつくることにしているが(『増税と改革』)
ワクワクするような仕事になるのか、こちらも課題満載ということか。
 

コメント
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