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『ゾンビ2009』今度はマッティだ!

2008-12-09 00:30:24 | イタリア映画

ゾンビ2009
ZOMBI LA CREAZIONE
 監督          ヴィンセント・ドーン
 脚本          ジョヴァンニ・パオルッチ
              アントニオ・テントーリ
 出演          イヴェット・イゾン
              ジェラルド・エイコー
              アルヴィン・アンソン
              ダイアン・クレイスタン

 ■ストーリー■
 海で漂流していた女性シャノンは、救助されアジア総合病院に収容されるのだった。生物学者のシャノンは地図に載っていない島に行き着きゾンビに襲われたが生き残り救助されたのだった。
 シャノンは、その島にゾンビがいることを訴え続けたが聞き入らてもらえず、会社をクビになってしまうのだった。6ヵ月後、スン寺院で僧侶として生きるシャノンの元にタイラー社から来た使者が現れ、シャノンが主張していたことが事実であったことが判明したと言うのだった。、   
 タイラー社は、ゾンビを研究していたが、その島との連絡が取れなくなったためアドバイザーとしてシャノンに調査に行って欲しいと依頼してきたのだった。最初は、その依頼を断ったシャノンだったが、ゾンビに襲われる悪夢でうなされつづけていた彼女は、その島へ行くことを決意するのだった。シャノンは軍隊と、潜水艦でゾンビの島へと向かうのだった。

 ■感想■
 2007年5月に亡くなったイタリアの映画監督ブルーノ・マッティの遺作になったゾンビ映画です。

 今作はフィルムで撮った作品で無くてビデオ撮りの作品でした。
 
 
 『ヘル・オブ・ザ・リビングデッド』(1980年)や『サンゲリア2』(1988年)を監督して、ゾンビ映画ファンでは超有名なブルーノ・マッティ監督が撮ったゾンビ映画です。

 観た当時は、「なんだ!この映画は!!ゾンビの超亜流!」と思った『ヘル・オブ・ザ・リビングデッド』ですけど、今考えると、あれだけゴアシーンが印象的で、音楽もゴブリンの音楽を使用しているなど、なかなか忘れがたい映画でした!!
 『サンゲリア2』も、ルチオ・フルチ監督のピンチヒッターの監督作ですもんね(クレジットはルチオ・フルチ)。ゾンビ映画の傑作『サンゲリア』(1979年)の続編でなかったら、とてつもなくつまらない作品とは思わないはず!!

 ブルーノ・マッティ監督の『エイリアンネーター』(1989年)も、『エイリアン2』(1986年)+『ターミネーター』(1984年)と思えば、ぶっとび過ぎたラストではあるものの、観ている間は、けっこう楽しく観れる作品ですよね!
 また、「トワイライトゾーン」の1エピソードを下品にして、グロ系にして長編にしたような『ラッツ』(1983年)だって、期待しなければ普通に楽しめるSF映画になっていますよね。

 ブルーノ・マッティ監督、けっこう好きです!!

 ところで、今作『ゾンビ2009』なんですけど、ストーリーが、そのまんま『エイリアン2』です!ヒロインがゾンビにあふれかえる島に軍人たちと救いに行くというストーリーも『エイリアン2』なら、細かいエピソードもすべて『エイリアン2』です!
 ヒロインが、ゾンビに襲われてピンチに陥った軍人たちを装甲車で救いに行くシーン!
 軍人の上官が部下に責められるシーン!
 ゾンビを利用しようとしている企業に邪魔になったヒロインが罠にはめられて、ゾンビに襲われルシーン!
 とにかく『エイリアン2』状態。

 それにしても『エイリアンネーター』でも『エイリアン2』をパクッたのに、またまた同じ映画をネタに映画を作るなんて、さすがブルーノ・マッティ監督!!
 それも訴えれたら完全に負けちゃうくらいそっくり!! 


 ちなみに、今作は、2006年のブルーノ・マッティ監督のゾンビ映画(ビデオ撮り)“L ISOLA DEI MORTI VIVIENTI”の続編です!!正編を公開しないで、続編のみ公開するなんて、ビデオバブルの時代みたい。
 (『アイランド・オブ・ザ・デッド』として2011年3月にリリースされました)
 
 軍人の1人から、ヒロインが「“生きてる死体”ってジョージ・ロメロ監督のみたいな」という突っみが入りますけど、登場人物にこんなセリフを言わせちゃうなんて、もう何でもかんでもOKって感じですね!

 「ゾンビになって甦ってくるよ」っていうブルーノ・マッティ監督のセリフにプラス10点!! 60点
 

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イヴェット・イゾン,アルヴィン・アンソン,ポール・ホーム
ジェネオン エンタテインメント

正編もリリースされました。

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悪名高いゾンビ映画

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『サンゲリア』の続編と思わなければ、それなりに観れるかも??

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グロ系が好きな映画ファンはどうぞ。

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『グッバイ・キス 裏切りの銃弾』ミケーレ・ソアヴィ監督作。

2008-10-18 01:02:32 | イタリア映画

グッバイ・キス 裏切りの銃弾
ARRIVDERCI AMORE、CIAO(2006年イタリア、フランス)
 監督          ミケーレ・ソアヴィ
 脚本          マルコ・コリ
              フランコ・フェリーニ
              ミケーレ・ソアヴィ
              ジーノ・ヴェントリリア
 原案          ロレンツォ・ファヴェラ
              ミケーレ・ソアヴィ
 原作          マッシモ・カロット
 出演          アレッシオ・ボーニ
              ミケーレ・プラチド
              イザベラ・フェラーリ

 ■ストーリー■
 爆弾テロリストのジョルジョは、南米に逃亡していたが仲間を殺し、故郷のヨーロッパに帰ってくる。しかし、悪徳刑事のアネダに捕らえられ、仲間を売るように言われるのだった。ジョルジョは仲間を売り、2年間服役するのだった。出所したジョルジョはムショ仲間だったベスビアンに誘われクラブで働きだすのだった。
 クラブでは、借金のカタに人妻のフローラに関係を迫るのだった。フローラとの関係を続けるジョルジョだったが、ある日、借金が返済され関係が終わってしまうのだった。ベスビアンに用が無くなったジョルジョはアネダを仲間に引き込み、ベスビアンの取引している麻薬を奪う計画を立てるのだった。


 □■□ネタバレあり!□■□
 
 
■感想■
 ミケーレ・ソアヴィ監督、脚本のイタリア映画の犯罪物。
 
 ミケーレ・ソアヴィ監督と言えば、、『アクエリアス』(1986年)、『デモンズ3』(1989年)、『デモンズ’95』(1994年)と、1980年代後半から90年前半まで、数本のホラー映画を監督して、どの作品もそれなりに面白かったので、今後のイタリアを代表するホラー映画の監督になるのかと思っていました。しかし、プライベートな理由で映画界を去っていたんで、しばらくぶりの新作がこうやって日本で観れるのはウレシイ限りです!!
 2000年代は活躍の場をTVに移して活躍していたみたいですね。

 今作は原作の小説があるためか、次から次へとストーリーが展開していって、まるでシリーズ物のTVドラマのような印象を受けちゃいます。まるで長編小説のダイジェスト版のような映像化作品を見せられているかのようです。
 確かに、作品のカテゴリーとしては犯罪物なのに、観ている間、「犯罪物」だっていうことを忘れて、ただの「ドラマ」を観ているかのような錯覚に陥っちゃいます!!
 回想シーンとはいえ爆発シーンがあったり、現金輸送車を襲うときに銃撃戦のシーンがあったりするのに、全然盛り上がらないです。
 監督がミケーレ・ソアヴィなんで、もっとエンターテイメントな作品かと思ったのに、普通なドラマみたいな作品でちょっとガッカリでした。

 それにしても、今作の登場人物たち、誰1人として、感情移入できるキャラクターがいません。
 主人公のジョルジュ、悪徳刑事アネダ、ムショ仲間のベスビアン、どこにもマトモな人間が出て来ません。
 
 「勝手に殺しあってくれ!」って感じです。
 

 ラストのあたりで、主人公のジョルジュが恋人を殺そうとするシーンで、やっとミケーレ・ソアヴィっぽく「ホラー映画」っぽい感じになりますけど、そこに行くまで延々と「普通のドラマ」を見せられてるので、そのシーンだけだと、全然盛り上がらないです。逆にその「ホラー映画」っぽい演出シーンが作品から「浮いちゃっている」感じです。 

 なんで、こんな作品を映像化しちゃったんでしょうね??ミケーレ・ソアヴィ監督にはもっとエンターテイメントなアクション映画かホラー映画でも撮って欲しかったです!! 20点
 

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『トゥー・アサシン美しき暗殺者』イタリアアクション

2008-03-07 01:29:38 | イタリア映画
トゥー・アサシン美しき暗殺者
TWO TIGERS(2007年イタリア)
 監督 サンドロ・チェッカ
 脚本 ルカ・ビリオーネ
 原案 ジオヴァンナ・カイコ
 出演 アンドレア・オスバート、セレナ・クー、チェン・ダミン、オリバー・パージ

 ■ストーリー■
 組織の資金洗浄をやっていたアーサー・クレイニーを殺した女性暗殺者タイガーは、ジルダ・ロビンスという女性経営者として身分を隠し、次の仕事のために上海に潜伏する。早速ジルダに次の指令が降りる。次のターゲットはアリリザ・アシュカンというレバノン人のマフィアのボスだった。そんなとき、隠れ家の隣の部屋に住む娼婦リンと知り合い親交を深めるのだった。リンには奥さんと離婚しようとしているミシェルという恋人がいた。一方、ジルダも車の接触事故からジョージという男性と知り合うのだった。

 ■感想■
 イタリアの女性暗殺者を主人公にした未公開アクション映画。
 DVDのパッケージを読んだら、中国を舞台にしてるので、「香港映画??」と思って、キャストを見るとセレナ・クーという名前が。でも良く良く良くDVDのパッケージを観たら「Rome」の文字が!!
 「イタリア映画に違いない!!」と思って、早速レンタルしてきました。イタリア映画じゃなくても、香港映画でも、レンタルしちゃうんですけどね!
 
 ハリウッド以外で、自分のエンターテイメント映画の観たい製作国の観たい度の順番は、

 1位イタリア
 1位香港
 3位フランス
 4位イギリス
 5位カナダ
 って順番です!

 でも、最近は、劇場未公開のDVDスルーでも思わぬ傑作を観ることが少なくなりました!最近は、なんでもかんでもDVDになる前に劇場公開することが多いですからね!
 今作も、拾いモノかな??って思いつつ「イタリア映画だから!!」と思って、鑑賞しました!でも、やっぱり想像通りのデキでした!ちょっとだけガマンしながら鑑賞しました。(本当は、そんなにひどく無いです)
 同じく、DVDスルーになったイタリア映画『ザ・ヘル』(06年)よりは、はるかに面白いです!!今作の脚本のルカ・ビリオーネって『ザ・ヘル』の脚本も書いてます。
 
 でも、今作って、イタリア映画なのにヨーロッパの雰囲気は全然無くて、すごいハリウッド的な作品になってます。舞台はアジアだし、俳優の音声も英語だし、世界への輸出を考えてのコトなんでしょうけど、自分的には、もっともっと1970年代チックなイタリアンなアクション映画を観たいのにっ!
 
 今作って、ハリウッドの作品って言われたら分からないくらいアメリカ的な作品になってます!でも、さすが、イタリア映画の低予算映画!突っ込みどころがたくさんありました!
 
 ①まず、アメリカの地方警察の刑事のマックが、なぜ外国の中国まで出向いて捜査できるの??ってコト!!こういう作品は多いですけど、今作もです!
 
 ②あと、中国でレバノン人のボスが殺された情報だけで「犯人はタイガーだ!」ってオカシイでしょ!それに、その連絡がマックと相棒のティムのところにくるだけでもオカシイですけど。外国で起こった殺人事件なんていちいち情報収集しないでしょ!

 ③オカシイといえば、マックと相棒のティムの捜査本部(というか部屋)なんですけど、どうみても自宅の部屋なんですけど。メンバーも2人しかいないし!低予算がバレバレ!まぁ、でもこの③番目はオカシイところって言ったらカワイソウですね!低予算の映画だから、しょうが無いんですよね。 
 
 あと、良く考えると舞台を上海にしたのは、本当はストーリー的には同じ街を舞台にしていたのに、海外旅行がしたいから、あえて舞台を外国にしたみたいな印象を受けるんですけど!そんな感じがしませんか??
 
 主人公のヒロインが行くアジアの国って、中国なんですよね。途中、日本が出てくるんで、テッキリ、“アジアの某国”が舞台なのかな??って思っていたら、後半、あっさり上海の空港が舞台に!!「やっぱり中国がドラマの舞台だったのね」
 空港では日本語のアナウンスが流れてたり、日本の高速道路みたいのが映った気がしたんですよね。
 
 世界への配給を考えてか、「イタリア度」がまるっきりなくてアメリカ映画だと言われたら、そう思っちゃうような感じの作品です。展開がいかにもハリウッド的なところにマイナス10点です!
 あと、甘いラストの展開もマイナスポイント!このラストにもマイナス10点!55点
トゥー・アサシン-美しき暗殺者-

ジェネオン エンタテインメント

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『ザ・ヘル』低予算イタリア映画

2008-03-01 00:53:16 | イタリア映画
『ザ・ヘル』
DEADLY KITESURF(2006年イタリア)
 監督 アントニオ・デ・フェオ
 脚本 ルカ・ビリオーネ、アントニオ・デ・フェオ
 原案 アントニオ・デ・フェオ、ルカーノ・マルティーノ、ダネル・アリプランディ
 出演 ジュリオ・マリア・ベルーチ、アレッシオ・ディ・クレメンテ、ラビニア・グリエルマン、ヴァレンティナ・ドナツォーロ、マーゴット・シカボニ

 ■ストーリー■
 第1回カイトサーフィンの大会で10位までに入賞したサーファーたちが、副賞として2週間のケニヤ旅行を獲得する。ダリオとサラ、ペドロとヴィクトリア、ファビオとニコールの6名たちがケニヤにやってくる。旅行中もカイトサーフィンを楽しむ彼らだったが、自由奔放なヴィクトリアが地元の怪しい男サイモンと仲良くするのを観たペドロがカジノでケンカをしてしまうのだった。
 翌日、ヒマを持て余した彼らは、地元で知り合った記者ニックが注意したにも関わらず、人気の無い海岸ファザへ行くのだった。ファザで遊んだ彼らがボートに戻ると、ファビオはどこかに消え、ボートも無くなっていたのだった。

 □■□ネタバレあり!□■□
 ■感想■
 日本劇場未公開のイタリアのサスペンス映画。
 DVDのパッケージのどこにも「イタリア映画」って書いてないんですけど…。
 出演者の名前を見たら、ジュリオ・マリア・ベルーチ、アレッシオ・ディ・クレメンテ、ラビニア・グリエルマンって、この響きはどう考えてもイタリア人の名前に違いない!って思って借りてきました。
 家に帰って「allcinemaONLINE」で調べたら、「イタリア映画」でしっかり載ってました。調べずに借りたんで自信なかったんですよね。
 
 それにしても長い!長い!長い!バカな(そんなにバカでも無いですけど)若者たちが、行ってはいけないって言われている場所に行ってトラブルに巻き込まれるタイプのスリラー映画ですけど、事件になるまでが長い!長い!長い!今作のランニングタイム97分と決して長くない時間が、延々と続くように感じられちゃいます。
 もう前半の、ダラダラ、ユルユル感が厳しいです。ヴィクトリアと謎の男サイモンとのHシーンとか、主人公ダリオと元カノのニコールの昔のエピソードとか全然要らないです!あと20分くらいカットしたら、もう少し面白く観れたかもしれないのに!
 かつてTV東京であった90分枠(正確には85分枠??)の映画枠で放映されたらけっこう面白く観れたかも。正味本編68~69分にカットされちゃいますからね。でも映画がカットされて面白くなるなんて本末転倒なことですけどね。監督も本当に観てる人を楽しめる長さで最初から作って欲しいです。

 でも、事件らしい事件が起きるまで、間が持たないのは、監督もわかっていたのか、あとで起きる事件のシーンを前半のなんでも無いシーンにフラッシュバックで入れる反則技を何回も使ってます。かつての出来事を描くためでなく、間を持たせるためにあとで出てくるシーンを挿入するなんて!
 そんなに間が持たないんなら、10分でも15分でもカットすれば良かったのに!

 それに後半、唐突にサブキャラクターだったニックがマシンガンを持ってファザに行くあたり、観客置いてけぼり状態!その後も続く、警官隊と傭兵たちのユルユルな脱力感あふれる銃撃戦!
 銃撃戦といっても、遠くで行われている銃撃戦のマシンガンの弾丸の発射音だけで、撃ちあうシーンはほとんどありません!いかにも低予算な作品って感じです。

 イタリア映画でなかったら、多分観てなかったです!でも本当は、どんな作品でも借りてきちゃたから、結局観ちゃうんですけどね。クライマックスのカイトサーフィンとボートの対決シーンも全然盛り上がらないです!ムリがありすぎ!あの距離なら拳銃の弾も当たりそうですけどね。サイモンもサーフィンなんかに関わらないで、さっさと逃げちゃえば良いのに。
 突っ込みどころは、ファザに向かうニックなんですけど武器をもっていくのにマシンガンを2丁って少なすぎ!予備の弾丸も持ってなさそうだし!予備の弾丸、たくさんもっていくでしょう、普通。作りも低予算なら、ストーリーもチープでした!こういう映画を観ると、ブルーノ・マッティ監督の低予算B級(C級かな)映画が、面白い大作に見えてきちゃいます!25点

ザ・ヘル

ポニーキャニオン

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『ブラックエンジェル黒衣の天使』ステルヴィオ・マッシ監督ジャッロ

2007-12-05 23:46:03 | イタリア映画
ブラックエンジェル黒衣の天使
BLACK ANGEL(1989年イタリア)
 監督 マックス・スティール(ステルヴィオ・マッシ)
 脚本 R・フィリプッチ
 出演 ティニ・カンシーノ、ヴァレンチノ・ヴィスコンティ、フランチェスコ・カッサーレ、イブリン・スチュアート

 ■ストーリー■
 町はずれにある娼館が警察の手入れにあい、そこにいたデボラは逃げ出す。しかし、彼女は刑事に見つかってしまい犯されてしまうのだった。デボラは人気作家フランクの妻だったが、新婚旅行中、事故に遭い、フランクは下半身が不自由になってしまったのだ。性的欲求を求め、夜の町にくり出していたのだ。刑事に犯されたときに、荷物を忘れたデボラの元に刑事がやってくる。刑事は自宅でデボラとやろうとするが、不審に思ったフランクに見つかってしまうのだった。とっさのことにデボラは刑事をハンマーで殴り殺してしまうのだった。
 フランクはこの事件を通報せずに、小説のテーマになるからとの理由で、今回の事件のもとになったデボラの夜の生活を続けるように指示するのだった。しかし、この日以降、デボラの周りでは猟奇的な連続殺人事件が起きるようになるのだった。

 □■□ネタバレあり!□■□
 ■感想■
 イタリアのアクション映画を得意とするステルヴィオ・マッシ監督による1980年代中盤のジャッロ映画。
 ステルヴィオ・マッシ監督といえば、イタリアンアクション映画好きだったら、1度は耳にしたことがあるはず。かつてはTVの映画劇場で何回も放映された『フェラーリの鷹』(76年)をはじめ、中古ビデオ屋には多分置いてある可能性が高い『ブラック・コブラ』(86年)などや、『アウトロー・コップ』(87年)等を監督してます。
 
 今作は、なんと、日本では18禁の作品としてリリースされました!そんなにいやらしいシーンも無いのに!
 「なぜ??なぜ??なぜ??なぜ??なぜ??」
 あ、でも、今作を観るときは、小さなお子さんとは観ないでね!(それなりに裸のシーンやH系シーンがあるから)

 「ステルヴィオ・マッシ監督のジャッロ!」なのに、アダルト作品としてのリリース!
 「やめて!やめて!やめて下さい!18禁でリリースするの!気がつかないでしょ!」
 18禁の作品としてリリースするより、ステルヴィオ・マッシのジャッロとしてリリースした方が絶対に観る人が多いはず!(本当かな??)
 それに、監督名もステルヴィオ・マッシでなく、マックス・スティールの方でのリリースです。まぁ、クレジットもマックス・スティール名義だから、そっちは、しょうがないんですけど。
 今作以降の『オペレーション・インポッシブル』(94年)、『バルカン・ランナー』(94年)は、マックス・スティール名の方で監督してるみたいですね。
 
 今作は、ヒロインはデボラだと思ってると、途中から、連続殺人事件の捜査を担当するやり手の女性警部ジーナが中心になってきます。この警部、なぜかレズビアンっていうキャラクター設定までついてきます。ランニングタイムが、わずか90分の作品なのに、二転三転するストーリーと、余計とも思われるキャラクター設定!
 余計なキャラクター設定は、彼女だけでなく、デボラの夫フランクのキャラクター設定も複雑!複雑というよりも、歪んでます!はっきり言って、それこそアダルトビデオにでも出てきそうなヒネクレ方!どうオカシイのか書くと、ホントのネタバレになっちゃうので書けませんけど、いかにも映画的なキャラクターです。
 あと、もう1人のヒロインのジーナ警部の助手も、複雑なキャラクターです!それもスグに退場していくのに、この設定!
 へたなミステリー小説より、よっぽど、マジメに作りこんでます!ジャッロ映画ファン以外にも、観て欲しい作品の1本です。
 
 映画としては、すごく面白いんですけど、ジャッロとしての犯人当てのミステリー要素の部分は、ちょっとだけ魅力不足かも!期待して観なければ大満足ですけど。
 勘の良い人は、映画が始まって50分もしたら、犯人の動機やら(軽くですけど)、犯人がわかっちゃうかも!逆に何も考えずに観てたら、もっともっと早く気づくかも!(これ以上は書けませんけど、勘の良い人は、あんまり考えずに観て下さい)
 でも、ヒロインが冒頭の方で悪徳刑事を殺しちゃうとか、それなりにストーリーは工夫されてるんですけどね。登場人物が少ないから、犯人はすぐに分かっちゃうかな??
 でも、自分は、そうは1回は、思ったんですけど、「まさか、違うよね~。1番怪しい人が犯人だなんて無いはず!」って思って「犯人は○○だ!」って勝手に違う人を疑っちゃいました。「でも。もし○○じゃなかったら、犯人は△△だ!」って思っちゃいましたけどね。
 
 今作のビデオは、裸やら、H系シーンが多いから、ボカシばっかりなんですけど、ボカシ抜きでDVD化されないかなぁ~!こういう、ちょっとしたミステリーがDVD化されるとウレシイのに!68点
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『狼たちの影』マカロニ・ユーロ・アクション

2007-12-04 00:34:27 | イタリア映画
狼たちの影
THE “HUMAN” FACTOR(1975年イタリア、イギリス)
 監督 エドワード・ドミトリク
 脚本 トム・ハンター
     ピーター・パウエル
 音楽 エンニオ・モリコーネ
 出演 ジョージ・ケネディ、ジョン・ミルズ、ラフ・ヴァローネ、バリー・サリバン

 ■ストーリー■
 ナポリのNATO軍基地で働く電子技師ジョン・キングスデールが家に帰ってくると、何者かに家族が殺されていた。NATOの最新のコンピュータを使い、ジョンは妻が持っていた頭髪から必死に調査をするが犯人は分からなかった。そんなとき、アメリカ人の家族が惨殺される事件が起きるのだった。ジョンは、その事件現場にいた外務省の男から、今回の事件が捕らえられた政治犯を解放させるために、テロリストがアメリカ人家族を3日おきに殺していることを知るのだった。

 ■感想■
 1970年代の大作パニック映画の常連、ジョージ・ケネディ主演のアクション映画。
 イタリア、イギリス合作のアクション映画ですけど、監督がエドワード・ドミトリクなんで、マカロニアクションっていうよりかは、地味めなイギリス製のアクション映画の雰囲気が強いです!!
 でも、音楽がエンニオ・モリコーネで、素晴らしすぎる音楽が、いかにもイタリア映画的な雰囲気がしてきます!!まぁ、エンニオ・モリコーネも、どこの国の映画にでも音楽を提供してますけどね。

 ジョージ・ケネディは、NATO軍の基地に勤めるコンピュータ技師の役です。調査のため、大使館員になりすましたのが、ジョージ・ケネディだと気づいたイタリアの警察の警部が、
 「身長2メートル体重100キロで金髪の男か??」
 って聞くシーンがありますけど、そんな大男のコンピュータ技師って設定自体オカシイ気が!
 そんな身長2メートル、体重100キロの大男が、復讐心に燃えて迫ってくる姿を見るだけで怖いです。
 
 人間の行動を分析するコンピュータによると、素人のジョージ・ケネディがテロリストたちに勝つ確率は“8%”って!

 「なぜ??なぜ??なぜ8%なの…」
 
 どうみても8%には見えないです!!
 ジョージ・ケネディの方がテロリストたちより強そうです!大男のジョージ・ケネディが、走って!追いつめて!撃って!
 “まるで殺しのプロみたいです”
 巨体で、動きが機敏なジョージ・ケネディだからこそクライマックスの銃撃戦もアクション映画度120%!

 とにかく今作の魅力はジョージ・ケネディです!
 テロリスト相手に、自動車で轢く!鎖で首絞める!銃で撃って倒れてる女性テロリストにトドメの1発!
 チャールズ・ブロンソンより怖い!いや、そこまでは怖く無いですね!だって『バトルガンM-16』(89年)のときは、ブロンソンはまさに大量殺戮者でしたから!
 まぁ、今作でチャールズ・ブロンソンが主人公を演じたら、ブロンソンがテロリストたちに勝つ確率は300%ですけどね!
 ブロンソンこそコンピュータ技師に見えないですね!まぁ、見えないといえば、ジョージ・ケネディもジャンボジェット機のパイロットか船長か刑事くらいにしか見えないですけど…。

 今作の最大の目玉のシーンは、クライマックスでスーパーマーケットに立てこもったテロリストと警察が交渉中に、自動車をかっ飛ばして、スーパーマーケットに突っ込むジョージ・ケネディです!
 このシーンは、余りにも唐突でなおかつ突然で、シリアスを通りこして笑いそうでした!このクライマックスのシーンは、さすがイタリア映画!やりたい放題!

 「警察のバリケードはどうした??」

 映画の本筋に入る前の「ダーティハリー」シリーズのハリー・キャラハン刑事の活躍も真っ青のシーン!
 この車でスーパーマーケットに突っ込んだあとの銃撃戦を観ても、どう考えても、ジョージ・ケネディの勝つ確率8%には見えないです!ジョージ・ケネディが勝つ確率が80%にしかみえないです!そういうところも大好きです、イタリア映画!

 かつて、ビデオバブルのころ、ユニバーサルビジョンさんからビデオが発売されてましたけど、説明的な会話の多い今作こそ「日本語吹替え」で観たい1本です!ぜひ、DVD化して欲しい1本です。DVD化するときは、日本語吹替えつけて!20年くらい前に、TBS深夜の金曜ロードショー(日本テレビの「金曜ロードショー」じゃないですからね)で放映したと思うんですけど。あれ、フジTVの深夜だったかな??
 
 イタリア映画のアクション映画も、もっともっとDVD化して欲しいです!
 大好きなんですよね!1970~1980年代のイタリア映画!もちろん、どうしようもない作品を含めて!75点
コメント (3)
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『イタリアン・チェーンソー』イタリアC級ホラー

2007-12-01 01:07:58 | イタリア映画
イアリアン・チェーンソー
IL BOSCO FUORI(2005年イタリア)
 監督 ガブリエル・アルバネージ
 脚本 ガブリエル・アルバネージ
 出演  ダニエラ・ビルギリオ、ダニエル・グラセッティ、ジェンナロ・ディアナ
 
 ■ストーリー■
 リノとオーロラのカップルは郊外の森へドライブに出かける。しかし、三人の若者に襲われてしまうのだった。リノは襲われケガを負い、オーロラは犯されそうになるが、偶然通りがかったアントニオとクララの夫婦に助けられるのだった。オーロラはリノの手当てするために、森の奥のアントニオの屋敷にへ行くのだった。

 ■感想■
 2006年「ラベンナ映画祭」で上映されたイタリアのホラー映画。
 って、ところでみなさんは「ラベンナ映画祭」ってどんな映画祭か知ってましたか??
 フランスの「ジェラルメルファンタスティック映画祭」とか、ベルギーの「ブリュッセル国際ファンタスティック国際映画祭」とか、スペインの「シチェスファンタスティク国際映画祭」とか、ポルトガルの「パンタスポルト」とかは超有名ですけど、自分は「ラベンナ映画祭」って知りませんでした!勉強不足です。
 イタリアのラベンナでの映画祭なんだろうなぁってイメージですけどね。
 来年、日本でも公開予定の2006年のスウェーデン映画の吸血鬼物『フロストバイト』は「ラベンナ映画祭」で最優秀特殊効果賞を獲ってるみたいですね。
 
 で、今作『イタリアン・チェーンソー』なんですけど、森の奥の屋敷に行ったカップルを襲う異常者の恐怖を描くホラー映画としては定番中の定番のストーリーの作品です。でもストーリーが定番なだけに、今作の独特の魅力は「何??」って聞かれると、返事に困ってしまうような厳しいデキの作品です。

 ランニングタイムが85分と短めなのが、唯一の救いかも??自分的には、あと10分くらい短くてもOKな感じです。ストーリーも演出も平凡な作品です。後味の悪い印象しか残らないです。まぁ、ある程度覚悟はしてたんですけど、「イタリア映画」だっていうんで、観ちゃいました。
 もしかすると「面白いかな??」って思ったんですけど、やっぱりダメでした。
 想像通り、チェーンソーを使う場面はほとんど無いです。まぁ、観る人のほとんどの映画ファンがそう思ってるでしょうけどね!一切画面に出てこない“ジョギリ”を宣伝するよりは“偽りなし”ですからね!自分的にはたとえ「ジョギリ」が出てこなくても『サランドラ』(77年)の方が好きですけど!

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 途中、ヒロインたちを襲った若者が、仕返しにやってきて、結果として異常者たちと戦う形になるんですけど、どっちのキャラクターにも感情移入出来ないところは、いかにも、イタリアの低予算ホラーって感じで良い感じなんですけどね。
 「どっちもくたばっちゃえ!」って感じ。
 後味も悪くて、あんまりおすすめ出来ないですけど、ハリウッドのメジャー作品ばかり観てるとたまには、こういうB級(C級)系も良いかも。
 
 でも、ホラー映画初心者には、やっぱりおすすめ出来ないです!ホラー映画初心者の映画ファンが、今作を観てホラー映画ファンになるとは思えないですからね!アメリカ製のホラー映画『クライモリ』(03年)を観てホラー映画ファンになる人はいても、今作ではちょっとね。
 でも、マニアックなイタリア映画のホラー映画ファンは、誰が何ていっても観ちゃうんでしょうね!自分もマニアックじゃないですけど観ちゃいましたけどね。20点
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『殺戮スコープ 凄絶!!眼球貫通男』ゴリラ!

2007-08-21 22:41:32 | イタリア映画
殺戮スコープ 凄絶!!眼球貫通男
VAI GORILLA(1976年イタリア)
 監督 トニーノ・ヴァレリ
 脚本 マッシモ・デ・リータ、アルデゥイーノ・メウリ
 出演 ファビオ・テスティ、レンゾ・パルマ、クラウディア・マルサーニ、サルベリオ・マルコニ

 ■ストーリー■
 建設会社を営む実業家のサンチピーニは、何者かに脅迫されていた。そんなとき、暴漢に襲われるが、偶然通りかかったマルコに助けられるのだった。サンピオーニはマルコを護衛として雇うのだった。そんなとき、サンピーニの娘ベラが帰国してくるのだった。実はマルコは、仲間のシロとグルでサンピオーニを脅迫し、護衛として雇われるために芝居をしていたのだった。ベラと関係を持ったマルコは、彼女に真実を話すのだった。しかし、その脅迫とは別に、本当にサンピオーニを脅迫している者がいたのだった。

 □■□ネタバレあり!□■□
 ■感想■
 トニーノ・ヴァレリ監督、ファビオ・テスティ主演のアクション映画。
 日本では、なぜか、原題“HIRED GUN”、エリオット・ラッキー監督、フランク・テスティ主演の1981年の作品ということでリリースされました。販売元はHRSフナイ株式会社です。こんな作品までリリースされてました。
 
 ファビオ・テスティの顔がわからなかったら、まったく調べようが無かったです!
 いや、ホントは、ビデオパッケージに『家族の肖像』(74年)のサンドラ・ローリー共演ってあったから、調べようはあったんですけどね!でも、出演してるのはサンドラ・ローリーじゃなくて、クラウディオ・マルサーニです!ビデオのパッケージに“『家族の肖像』のサンドラ・ローリー”とまで書いてあって、あえて、サンドラ・ローリーのまま載せておくなんて!!
 クイズのつもり??だったら、難しすぎです!かつてのフジTV系のクイズ番組「カルトQ」じゃないんだから!

 ちなみに、名前以外に、ランニングタイムも違います!ビデオパッケージでは93分ですけど、実際は97分です。(ちなみに今作のオリジナルのランニングタイムは100分です。エンドクレジットが無いので、その分なのかな??)
 
 「アクション映画ファンを混乱させるためにやってるの??」
 
 原題が違う(映画そのものに出てくるクレジットも“HIRED GUN”なんですけどね)!監督名が違う!主演者の名前が違う!ランニングタイムが違う!細かいことですけど、脅される建設会社社長の名前が、言語(英語ですけど)では「サンピオーニ」って言ってるのに、字幕では「サンチオーニ」になってます!(まぁ、それくらい良いですけど)
 
 イタリアの映画監督は、色んな変名を使うことが多いから、別にビックリはしませんけど、今作ほどわからない作品って、今では珍しいでしょ!
 でも、まぁ、ビデオのパッケージに、イタリア映画って書いてあったんで、まだ親切ですけどね!

 ところで、ボディガードのことを“ゴリラ”って言ってるんですけど、70年代中盤は、ボディガードのことを“ゴリラ”って、一般的に言ってたんですかね??日本のTVシリーズでもコメディ調のボディガード物「ザ・ゴリラ7」っていう作品がありましたね!どうやら、フランスの大統領警備の名前から転じて、ボディガードのことを「ゴリラ」っていったみたいなんですけどね。

 ところで、70年代のイタリアンアクション映画だけあって、アクションシーンに抜かり無し!犯人側も、主人公も、好き勝手やり放題!暴力!銃撃!特にクライマックスの列車とパトカーでの銃撃戦を交えてのカーチェイスシーン!すごすぎ!
 列車に人が乗ってるのに、パトカーに乗ってる主人公がマシンガンを撃ちまくり!ライフルでの狙撃でなく、マシンガンです!マシンガン!犯人側もマシンガン撃ちまくりの大銃撃戦!
 
 これだから、70~80年代のイタリア映画は止められないです!香港映画でも、もう少しリアリティを考えてクライマックスを持ってくるのに、西部劇や戦争映画でも無いのに、白昼堂々、一般の乗客の乗った列車と、それを追うパトカーでの銃撃戦!途中、無関係の通過駅にいる一般人にマシンガン撃ちまくり!何人か死んでるでしょ!
 シュワルツェネッガーの映画も真っ青の力技!パトカーから、暴走する列車に飛び乗る主人公もスゴスギ!最後も、主人公とライフル男との一騎打ち!現代を舞台にしてますけど、時代設定を変えれば、完全にマカロニウエスタンです!もはや現実的なリアリティ無視のような、盛り上げるためにあるようなクライマックス!
 
 もう、アクション映画好きなら、必見!(っていっても、レンタルビデオ屋にあんまり無いかも)78点
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『エイリアンネーター』ブルーノ・マッティ監督SF

2007-07-01 01:31:00 | イタリア映画
エイリアンネーター
SHOCKING DARK(TERMINATOR Ⅱ)(1990年イタリア)
 監督 ヴィンセント・ドーン
 脚本 クライド・アンダーソン
 出演 クリストファー・アーレンズ、ヘイブン・タイラー、ゲレッタ・ジャンカルロ・フィールド、トニー・ロンバルド、マーク・スタインボーン

 ■ストーリー■
 近未来、ヴェニスの町は有毒ガスが覆い、災害地区になり立ち入り禁止区域となっていた。チュブラ社の研究所からSOSの連絡がくる。メガフォース隊員たちは、女性科学者のサラ・ドランブル博士とチュブラ社の民間人フラーを同行し、救出に向かうのだった。

 □■□ネタバレあり!□■□
 ■感想■
 ヴィンセント・ドーン監督のイタリアンSFアクション映画。
 エンターテイメントのイタリア映画ファンには、ヴィンセント・ドーンより、ブルーノ・マッティの名前の方が有名ですよね!!
 
 ビンセント・ドーン監督も、最近まで、ゾンビ映画“ZOMMBIE LA CREAZIONE”(07年)を撮ってましたけど、今年の3月にお亡くなりになりました。いつか追悼の意味も込めて、監督した作品の感想の記事を書こうと思っていたんですけど、延び延びになっていました!
 
 原案、脚本は、ブルーノ・マッティ監督とコンビで、本当にいろんな作品の脚本を書いているクライド・アンダーソン(クラウディア・フラガッソ)
 『ヘル・オブ・ザ・リビングデッド』(80年)
 『サンゲリア2』(88年)
 で、“悪い意味”でゾンビ映画ファンの度肝を抜いたブルーノ・マッティ監督ですけれど、今作は、かなりマトモなSF映画になっています!!ごくごく普通の低予算のSF映画になってます!ホントに、それなりのSF作品に仕上がってて面白く観れる作品になっています!
 
 『ヘル・オブ・ザ・リビングデッド』や『サンゲリア2』でコリゴリした人も安心して観れるSF映画になっているので、ヴィンセント・ドーン監督っぽさを期待すると、少しガッカリしちゃうかも!!
 『ラッツ』(83年)よりも楽しめるSF映画です!!
 
 今作は日本で劇場公開までされたんで、それなりに面白いんですよね!マカロニ風味のB級SF映画が好きな映画ファンなら、大満足できるはずです!

 それこそ、日本タイトルの「エイリアンネーター」が示す通り、SF映画の傑作『ターミネーター』(84年)+『エイリアン2』(86年)の2本を足して、3で割っって(4で割るかも)、それにマカロニ風味をプラスしたような作品になってます!
 
 でも、この日本タイトル、間違ってません!中盤まで(イヤ、終盤まで)の展開は、もろに『エイリアン2』の影響受けまくりの作品です。
 海兵隊の特殊部隊と女性科学者と研究所の持ち主の企業の民間人を連れて、救出に行くっていうストーリーや、救出に向かった施設で生存者の若い女の子を助けたりとかってモロに同じ設定を使いまくりです!!ここまで同じだと、うれしくなっちゃいます!!
 
 ところで、海兵隊の基地と工場が同じ場所でロケしてませんか??さすが低予算映画!それに、観ている間にドンドン、海兵隊の兵隊たちが死んでいきます!
 「えーッ、誰が主人公??」
 でも、大丈夫です!
 ブルーノ・マッティ監督の作品にそんなこと言っちゃダメですから!そんなこと言う方が間違ってます!

 でも、なんで「~ネーター」なの??って思ってると、ちゃんと、最後で辻褄を合わせるかのように、『ターミネーター』チックになるので安心!安心!
 
 「あんなにすごい科学技術があるのに何やってたの??」
 って思わず“突っ込み度★★★★★”のモノがでてきます!まぁ、そうじゃないと『ターミネーター』チックにならないんですけどね。
 そのものとは、ズバリ、“タイムマシン”です!!
 突然、「タイムマシン」が出てくるので、「ドラえもん」??って思っちゃいました!唐突すぎ!
 タイムマシンがあるなんて、いつの時代の設定なの??最後の最後までそんなコトには触れないで、突然、タイムマシン!って!
 でも、気にしません。ブルーノ・マッティ監督作なんだから!!
 日本語吹替えつきでDVD化して欲しい作品の1本です!! 65点
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『オペレーション7』TVで放映して!

2007-06-20 00:53:05 | イタリア映画
オペレーション7』(a.k.a.『黒の標的』、TV題:『邪魔者を消せ!』)
OPERATION 7 WASHINGTON(1978年イタリア、ギリシャ)
 監督 ロモロ・グェッリエリ
 脚本 ミーノ・ローリ、ヴィットリオ・シラルディ
 出演 デビッド・ジャンセン、コリンヌ・クレリー、アーサー・ケネディ、マウリツィオ・メルリ、フィリップ・ルロワ

 ■ストーリー■
 ジョン・ベンソンは、CIAの秘密が入ったテープを信用できる作家レスターに預けようとするが暗殺されてしまう。一方、アテネで調査をするレスターの元にCIAが近づいてくるのだった。レスターは元CIAで、作家としては小説はヒットしなかったが、暴露小説を書いてヒットしたことがあるのだ。

 □■□ネタバレあり!□■□
 ■感想■
 デビッド・ジャンセン主演のイタリア、ギリシャ製のスパイアクション。
 最近の映画ファンにはデビッド・ジャンセンとか言っても、あんまり分からないでしょうけど、自分だとTVシリーズ「追跡者」(「追跡者ハリーO」)の主人公ってイメージが強いんですよね。
 TVシリーズ「追跡者」のパイロット版のTVムービー『追跡者』SMILE、 JENNY、 YOU’RE DEAD(74年)も日本語吹替えつきでDVD化して欲しい!デビッド・ジャンセンは個人的には、あまり好きな俳優では無いんですけど、TVシリーズ「追跡者」は大好きなシリーズなんですよね!
 深夜で良いから、TVの地上波で放映して欲しいです!地上波で放映出来ないなら、日本未公開のもう1つのパイロット版のTVムービーと合わせてDVD-BOXで発売して欲しいなぁ!(もちろん日本語吹替えつきで)


 監督は『傷だらけの刑事』(73年)、『ラスト・ソルジャー』(ビデオ題:『ザ・エクスキューター』)(83年)のロモロ・グェッリエリ。 
 今では、そんなに珍しくないですけど、今作はビデオ化のときに、タイトルが違って2回ほどソフト化されてます。『黒の標的』と『オペレーション7』の2つのタイトルでビデオ化されてます。なおかつTVでの放映題が、また違って『邪魔者を消せ!』の題で放映されました。まぁ、もともとは、順番では、TVでの放映が1番最初なんですけどね。
 今作を放映したのは、確か、土曜昼14:30~の日本テレビの映画枠だったはず(90分枠です)。昔は、日本テレビもちゃんと映画枠がありましたもんね。
 TVの映画劇場枠で観たときは、あまりのつまらなさに、「なんだッ!これは」って思ったんですけど、その後、色んな映画を観てるし、イタリア映画っていうんで、新たに観てみました!

 「うわ~、すごい!!」(←悪い意味です)
 良く、この作品をTV放映しましたね!昔は、映画ファンに良かった時代でした。90分枠なんで、実質70数分なんで、今作にはちょうど良い長さにカットしてるかも!(いや、してます!)
 ちなみに今作のランニングタイムは91分です。「カットされてるから、今一だったのかな??」ってずっと思ってたんですけど、そうじゃ無くて、「カットされてて、ちょうど良かった」んですね!
 
 ところで、何がすごいって、何も解決してないです!ストーリーがすごいです!エンターテイメントのスパイ物なのに、何も解決してない!
 CIAが欲しがってるカセットテープの行方なんて、ちょっとしか話題にしかならないし、無関係なのか、関係者なのかわからない人が、主人公の周りでドンドン死にまくり。最初に殺される男が、テープを主人公に届けようとしてるのに、結局、そのテープは、いつのまにかマウリツィオ・メルリの手元にあるし。「なんで??」
 CIAから逃げてるデビッド・ジャンセンとコリンヌ・クレリーは、アテネを逃げ出して、島に逃げ込んだら安心してるし!「安心してる場合じゃないでしょ」追っ手が絶対にやって来るに決まってるでしょ!それで、実際に追っ手が現れます!
 最後は、デビッド・ジャンセンが飛行機に乗ってどこかに行っちゃって“終り!”
 って、何もかも中途半端!デビッド・ジャンセン、マウリツィオ・メルリ、アーサー・ケネディ、コリンヌ・クレリー、フィリップ・ルロワと出演者はやたら豪華なのに!

 今作も、字幕版で観たから、面白さがちょっと伝わらなかったかも!TVの映画枠で、日本語吹替えで放映してくれたら、もうちょっとは面白く観れたかも。
 こういう作品を観るにつけ、TVの映画枠の90分枠とかを各局増やして欲しいと思っちゃいます!深夜でOKですから!もちろん、2時間枠でノーカットで放映してくれたら、もっとウレシイですけどね!TV東京の2時間枠の「午後のロードショー」はそのままでね!
 でもまぁ、こういうC級アクション映画よりも放映して欲しい作品はやまほどありますけどね。
 豪華なキャストに、プラス5点で58点 
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『ユル・ブリンナーの殺人ライセンス』イタリアンアクション

2007-06-01 08:07:21 | イタリア映画
ユル・ブリンナーの殺人ライセンス
DEATH RAGE(1976年イタリア)
 監督 アンソニー・M・ドーソン(アントニオ・マルゲリティ)
 脚本 ガイ・カスタルド
 出演 ユル・ブリンナー、マーチン・バルサム、バーバラ・ブーシェ、マッシモ・ラニエリ

 ■ストーリー■
 ニューヨークの組織のレオナルディが、イタリアのナポリでジェナロ・ガロに殺された。組織は、弟が殺されて以来引退していたプロの殺し屋ピーター・マルシアニに、ジェナロ・ガロの殺害を依頼するのだった。弟を殺した犯人がジェナロ・ガロだと知ったピーターは、その仕事を引き受けイタリアへと飛ぶのだった。レオナルディを慕っていた青年アンジェロとコンビを組み仕事にかかるのだった。
 
 ■感想■
 アントニオ・マルゲリティ監督のイタリアンアクション映画。
 主演はユル・ブリンナー。ユル・ブリンナーって言うと『十戒』(56年)、『追想』(56年)、『王様とわたし』(56年)に出演してるんで、そのイメージが強すぎて“大スター”ってイメージなんですけど、実は『大西部無頼列伝』(71年)、『複数犯罪』(72年)、『SF最後の巨人』(75年)、『未来世界』(76年)と、70年代以降はエンターテイメント映画に出まくり状態でした!
 1915年生まれだから、60歳近いときにSFサバイバルアクションの先駆け『SF最後の巨人』でヒーローを演じていたんですね!スゴスギ!
 ブロンソンといい、ユル・ブリンナーといい、ホントにスゴイ!そういえば近作『チャック・ノリスin地獄の銃弾』(05年)の主演のチャック・ノリスも1940年生まれだから、『チャック・ノリスin地獄の銃弾』出演当時もっと年上の65歳でした。海外のアクションアクターって、息が長い!

 自動車に捕らえられたユル・ブリンナーが、外の騒ぎに乗じて、余裕しゃくしゃくで逃げ出しちゃうあたり、いかにもイタリアB級アクション映画です!警察の尾行も、主人公が敵を倒す肝心なときにいないところもイタリアンアクション映画の良い所!(ホメ言葉ですからね!)
 76年の作品っていうところもあって、いかにも70年代のアクション映画って感じで、最高に面白いです!
 
 主人公のユル・ブリンナーが、弟を殺された心理的ショックが原因で、視界が真っ赤になってしまう病気を持っている設定がほとんど無意味でストーリーに絡んでこないです。なんでこの設定なのか分からないですけど、まぁ、他のアクション映画との差別化で、一風変ったアクセントってことでしょう!
 けっこう、テンポ良くストーリーが進んでいくんで、ただのB級アクション映画だと思ってると、クライマックスの展開には、ビックリ!殺し屋を主人公にした、絶対的に強いヒーロー物と思わせといて、最後だけはリアルな展開!さすがイタリア映画!この最後の展開で、映画全体が引き締まってきます。

 以前、ポニーから発売(レンタル)されちたビデオのパッケージを見ると、まるでブロンソンの「狼よさらば」“DEATH WISH”系のうたい文句なんですけど、(なんてたってアメリカ題は“DEATH RAGE”ですからね)、『狼よさらば』(74年)っていうよりは、主人公が殺し屋ってこともあって『メカニック』(72年)の方がイメージが近いかも!
 そういえば、マイケル・ウィナー監督、チャールズ・ブロンソン、ジャン・マイケル・ビンセント出演のアクション映画『メカニック』もDVD化されてないですね!『メカニック』も日本語吹替えつきでDVD化して欲しい作品の1本です!
 
 で、話題を今作に戻すと、イタリアンアクション映画ファンには必見の1本!って、イタリアのアクション映画ファンに限ったことじゃないですけど、あるジャンルが好きな映画ファン(例えば、「ゾンビ映画ファン」とか「マカロニウエスタンファン」とか「ハマーのホラー映画ファン」とかとか)にとっては、その作品が面白いかどうかよりも、存在するだけで、どんな作品でも必見になっちゃうんですけどね!68点
デス・レイジ 暗殺者の墓標

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『リプリーズ・ゲーム』リプリーの友人

2007-05-09 00:20:41 | イタリア映画
リプリーズ・ゲーム
RIPLEY'S GAME(2002年イタリア、アメリカ、イギリス)
 監督 リリアーナ・カヴァーニ
 脚本 チャールズ・マッケオン、リリアーナ・カヴァーニ
 原作 パトリシア・ハイスミス
 出演 ジョン・マルコビッチ、ダグレー・スコット、レイ・ウィンストン

 ■ストーリー■
 アメリカ人の犯罪者トム・リプリーは、ハープシコードの奏者の妻とイタリアに広大な屋敷に住んでいた。ある日、3年前に絵を売買する仕事でコンビを解消したリーブスが殺しの依頼にやってくる。リプリーは、その依頼を自分を侮辱した額縁職人のジョナサンを使うようリーブスにアドバイスするのだった。慢性白血病で余命幾ばくないジョナサンは10万ドルの報酬で、その殺しを引き受けるのだった。

 ■感想■
 パトリシア・ハイスミスのトム・リプリーシリーズ「アメリカの友人」の映画化。ヴィム・ヴェンダース監督の『アメリカの友人』(77年)のリメイクです。(と言っても、ヴィム・ヴェンダース版は未見なんです)
 本編に入る前の3年前の出来事を描くシーンから、迫力あります!今作の監督リリアーナ・カヴァーニの作品って、観たことないんですよね!『愛の嵐』(73年)、『ルー・サロメ善悪の彼岸』(77年)の監督でしょ!イタリア映画は好きですけど、自分が好きなイタリア映画は、マカロニウエスタンや、ホラー、マカロニコンバット物、マカロニポリスアクションや、動物パニック、マカロニ“マッドマックス2”、マカロニ“コナン”等々のジャンルですからね!

 だけど、そんな自分が観ないジャンルの作品ばっかり撮ってるリリアーナ・カヴァーニ監督の今作は、普通に面白い映画になってます!あんまりにも普通のサスペンス映画なんで、逆にビックリです。こんな面白くて、ジョン・マルコビッチ主演なのに、日本では劇場未公開のDVDスルーになっちゃいました。ジョン・マルコビッチ主演ってだけじゃインパクトが弱いんですかね??
 サスペンス映画としては、ごくごく普通のデキです。でも、ハリウッドの作品だったら、どうしようもない作品でも、けっこうすぐにDVDスルーで公開されるのに、外国映画だとやっぱりオクラ入りしそうになっちゃうんですよね!今作もDVDスルーではありますけど、公開されただけ良かったです!

 でも、今作の主人公トム・リプリーって、「殺しのプロじゃないから…」みたいな発言を何回もしてますけど、そう言いつつ何の良心の呵責もなく、やたらに殺しまくりです!「おいおい、殺しすぎ!」まぁ、どんなにヒドイことしても3日もすれば忘れちゃうようにしてるみたいですから!
 「殺しのプロ」って、『レイヤー・ケーキ』(04年)のセルビア人の殺し屋みたいな職業の人たちね!リプリーにも殺し屋にも関わりたくないですネ!

 今作の主人公のリプリーって、額縁職人のジョナサンを、罠にはめておいて、結局助けに行くんだから、ちょっと意味不明な人物です。
 あとリプリーにやっかいな仕事を持ってくるリーブスって、男性と寝てますけど、そんな細かい描写必要だったんですか??別に女性と寝てても良い様な気がしますけど。リプリーが最初の方で、リーブスとデキてるような発言をしてるんで、そういう設定なんでしょうけどね。TVシリーズでもないランニングタイム110分の作品で、その設定って必要無いような気がしまうけど、どうでしょう。65点
リプリーズ・ゲーム

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『ドゥー・ユー・ライク・ヒッチコック?』DO YOU LIKE ARGENTO ?

2006-12-16 09:28:19 | イタリア映画
ドゥー・ユー・ライク・ヒッチコック?
DO YOU LIKE HITCHICOCK ?(2005年イタリア)
 監督 ダリオ・アルジェント
 脚本 ダリオ・アルジェント、フランコ・フェリーニ
 音楽 ピノ・ドナジオ
 出演 エリオ・ジャマーノ、シエラ・コンティ、クリスティーナ・ブロンド、エリザベッタ・ロッチェチィ

 ■ストーリー■
 映画を学ぶ学生ジュリオは、部屋の窓から覗き見をするのが日課になっていた。ある日、向かいに住んでいるサーシャの家で彼女の母親が殺される事件が発生する。アルフレッド・ヒッチコック監督の『見知らぬ乗客』の影響で、交換殺人が行われたと思い込むのだった。

 ■感想■
 ダリオ・アルジェント監督のジャッロ映画です!脚本は、ダリオ・アルジェントとフランコ・フェリーニ。
 フランコ・フェリーニの脚本作では、最近では『JIGSAW ジグソー』(04年)がビデオスルーで発売されました。ダリオ・アルジェント監督のジャッロ映画で数多くの脚本を書いているフランコ・フェリー二の作品なんで、期待度も当然、上がりっぱなし!ちなみにフランコ・フェリーニの主な脚本作をあげると、『フェノミナ』(84年)、『デッド・チャンネル』(88年)、『オペラ座血の喝采』(88年)(完全版をDVD化して下さい!アルジェント監督のファンが絶対に買うはず!どこかのメーカーさんお願いします。日本公開版でなく、107分のイタリア公開版をリリースして下さい)、『スリープレス』(01年)と、あこがれちゃうようなラインナップ!でも、平凡なオカルト映画『エトワール』(88年)の脚本とかも書いてるんですけどね。


 今作の主人公のジュリオって、事件に首を突っ込みすぎ!学生で好奇心が強いのもわかりますけど、事件現場に行くのはやり過ぎ!
 『歓びの毒牙』(69年)のトニー・ムサンテだって、『サスペリア2』(75年)のデビッド・ヘミングスだって、みんな事件を目撃して、どちらかというとしょうがなく巻き込まれていくのに、ジュリオは自ら事件に首を突っ込んでいくんだもんね~!
 それも、勝手な思い込みで!ヒッチコック監督の『見知らぬ乗客』の影響で「交換殺人だ!」なんて!普通は思わないでしょ!
 なんで、そう思うの??おかしいでしょ!主人公のジュリオこそサイコ野郎って感じですよ!普通、想像もつかないですよ、交換殺人だなんて。

 好奇心が強いといえば、ジュリオの彼女のアリアンナもそう!勝手に部屋に乗り込んでいくなんて!(暴走しすぎ)

 『見知らぬ乗客』(51年)、『裏窓』(54年)、『サイコ』(60年)といった、ヒッチコック監督の作品を見て無くても十分面白いです!実は、そういった作品を見てても、ニヤリとできるくらいです。

 被害者を「これでもか!」と殺人シーンを描くコトに夢中なダリオ・アルジェント監督も、超おとなしめです!残念!今作のおとなしさは、もしかするとTVムービーなんですか??
 でも、さすが、ダリオ・アルジェント監督です。スリラー映画はお手の物!アメリカのTVシリーズのホラー・アンソロジー「マスターズ・オブ・ホラー」でも、これくらいのスリラー作品を撮って欲しかった。ダリオ・アルジェント監督はホラー映画よりも、やっぱりスリラー映画が良いです!たとえ、今作のようにおとなしめの作品でも!55点
DO YOU LIKE HITCHCOOK? ドゥー・ユー・ライク・ヒッチコック?

紀伊國屋書店

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『地獄のバスターズ』傑作戦争アクション

2006-08-14 00:51:34 | イタリア映画
地獄のバスターズ』(a.k.a『V-2ロケット強奪大作戦』)THE INGLORIOUS BASTARDS(1976年イタリア)
 監督 エンツォ・G・カステラーリ
 出演 ボー・スヴェンソン、フレッド・ウィリアムソン、ピーター・フートン、

 ■ストーリー■
 1944年第二次世界大戦中のフランス、護送中にドイツ機に攻撃された連合国軍の囚人たちは、攻撃のすきを見て上官を殺害し、中立国のスイスへの逃亡を図るのだった。

 ■感想■
 クエンティン・タランティーノ監督がかねてよりリメイクしたがっているイタリア戦争アクションの傑作が、2006年1月27日に株式会社デックスエンタテイメントよりDVDで発売されました。それも日本語吹替えつきで!!
 今年2月くらいに見たのに、記事にしてませんでした!

 確か、今作は日本テレビの土曜14:30~のTVの90分枠(正確には85分枠ですけど)の映画枠で放映されたあと、TV東京で放映されたんじゃなかったでしたっけ??(TV東京での放映に関しては自信ないです)
 今回、発売されたDVDって日本語吹替えが字幕に切り替わる場面が多いので、吹替え用のTV音源って90分枠のですか??
 大体、今作は2時間枠で放映されたことがあるんですか??あるんだったら、それを使って欲しかった!

 日本テレビで放映された時のタイトルは『V-2ロケット強奪大作戦』だったのかな。日本テレビの土曜14:30~の映画枠って、かなりマニアックな作品をオンエアしてました。
 記録をつけていたわけでは無いので、記憶違いがあったらすいませんけど…。
ちょっと思いつくだけでも、ラインナップを並べてみると(タイトルは今1自信が無いので間違いがあったら、誰か教えて下さい!)

 ■ロベール・トーマの舞台劇の映像化した傑作ミステリーのTVムービー『ハネムーン・クライシス新妻蒸発』(75年)。
 
 ■ピーター・カッシング主演の英国タイバーンプロの狼男物『地下道の絞殺獣宿命の野性の血』(ビデオ題『娼婦と狼男』)(75年)。
 
 ■大きな屋敷で起きる惨劇を描く、同じくタイバーンプロのホラー『美女を喰う館グール』(ビデオ題『ブラッディ ドクター・ローレンスの悲劇』)(74年)。
 
 ■ロッド・サーリング原案、アーウィン・アレンプロの謎の病気を治す為タイムトラベルする主人公を描くTVムービー『SFタイム・トラベル シカゴ大火に遭った男たち』(76年)。
 
 ■イタリア製現代劇アクション『ビッグ・バイオレンス』(77年)

 ■未来の探偵の活躍を描くアメリカのTVムービー『SF複製人間の島』(76年)

 ■クリストファー・リー、ピーター・カッシング主演の“ジキル博士とハイド”物『怪奇!二つの顔の男』(71年)とかとか

 もうTV東京も真っ青なラインアップでした。まぁ、80年代中盤くらいまでは各局、TVの映画枠で未公開の傑作を放映してましたもんネ。それでも同じ映画枠でこれだけSci-Fi系やらB級アクション映画をドンドン放映するなんて良い時代でした。

 で、話を『地獄のバスターズ』に戻すと、かなり忘れてました!!大体のストーリーは覚えていたんですけど、イヤ~、面白かったです。ストーリーは面白いんで、おおまかなストーリーは覚えてたんですけどネ。
 
 タランティーノがリメイクしたい!って思う気持ちも良くわかります。アクション映画ファンが観たら大喜びするようなマカロニ戦争アクションです!!
 ストーリーは良くありがちな、それぞれの専門分野を持ったはみだしモノの主人公たちが任務を果すまでを描いてます。
 
 主人公たちは、脱走兵っていうあたりが少しヒネッてあります。まぁ、犯罪者が恩赦のためにチーム組まされるなんていうのも戦争物では良くありがちな設定ですけどネ~!!
 70年代のイタリア映画らしく色んな映画からオイシイところだけピックアップしてつなげて1本の作品作っちゃいました。みたいな感じです。(あ、これって、超ホメ言葉ですヨ!)
 でも、ちゃんと1本の作品としてまとまってるし、マカロニユーロアクションファン以外にも観て欲しい1本です。

 でも、どうしてもB級然とした感じはぬぐえないので、やっぱりマニアックなアクション映画ファン向けなのかな??小さいころに見たときは、なんかいきあたりばったりの展開だなぁ~とか思ったんですけど、大人になってから見ると、なんか異様に面白いです!
 
 なんか、その後「つまらないゴミみたいな映画を何百本(数千本??)も見たから!」っていうウワサも…。
 最初から中盤のあたりまでなんか、ヘラヘラしてた主人公たちが、ストーリーが進むに連れて、ハードなキャラクターになっていくのもイタリア映画っぽくて良いです!  こんなに面白いんだから、日本語吹替え新録で全部日本語で見たかったなぁ~!残念!
 吹き替えが、字幕スーパーと行ったり来たりするんで、マイナス10点で80点
地獄のバスターズ<デジタル・リマスター版>

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『スリープレス』本格ミステリー!

2006-08-06 19:22:17 | イタリア映画
スリープレス』NON HO SONNO(SLEEPLESS)(01年イタリア)
 監督 ダリオ・アルジェント
 出演 ステファノ・ディオジニ、マックス・フォン・シドー、キアラ・カゼッリ、ロベルト・ジベッティ、ロッセラ・ファルク

 ■ストーリー■
 イタリア、娼婦が慌てて帰るときに誤って、客の持ち物を持っていってしまう。しかし、その持ち物は17年前の連続殺人事件の証拠が入っていたのだった。娼婦は犯人に惨殺されてしまう。17年前の事件の担当の刑事だったモレッティは、被害者の息子だったジャコモに犯人を絶対に捕まえると当時、誓ったのだった。モレッティはジャコモと事件の調査を始めるのだった。

 ■感想■
 イタリアのサスペンス映画のベテラン、ダリオ・アルジェント監督のジャッロ映画です。
 製作総指揮は、クラウディオ・アルジェント。原案や脚本でダリオ・アルジェントと組んでいることが多いフランコ・フェリーニが、今作でも、原案、脚本でダリオ・アルジェントと組んでいます。
 
 ダリオ・アルジェント監督が『スタンダール・シンドローム』(96年)以来に監督したジャッロ映画ということで今作が公開された02年当時、アルジェント監督のファンやジャッロ映画のファンの間で話題になった作品です。
 
 音楽もゴブリンということで、本格ジャッロの雰囲気がばっちりです!もう、最初の娼婦が犯人から追われるシーンから、超盛り上がります!
 なんか、執拗にそのシーンを描くんで、娼婦ももっと重要なキャラクターかと思いきや、延々と逃げまどうシーンを描いておいて、あっさり殺されちゃいます!
 
 さすがダリオ・アルジェント!!

 結局、若くてキレイな女性が殺されるシーンが描きたかっただけなのネ。ミステリー映画としての構成がもう少し壊れてます!ランニングタイム117分なのに、こんなに時間使っちゃって!
 大体、日本版のビデオ(DVD)のパッケージのキレイなお姉さんが、この人です!単に被害者Aみたいな役なのに、パッケージに、ビッグに載ってます!
 だから、アルジェント映画大好き!

 今回は、いつものアルジェント映画と違って明確な探偵役として、名優マックス・フォン・シドーが登場してます。マックス・フォン・シドーも、今作のモレッティ役がけっこう気に入ってたみたいで、アルジェント監督に
 「モレッティを主人公にしてシリーズ化したいね」と言ったとか言わないとか。
 その案は、断られたみたいですけどネ。(理由は映画本編を見て下さいネ

 やっぱり、アルジェント監督は、スリラー映画ですネ。『サスペリア』(77年)、『インフェルノ』(80年)に続く魔女物の第3弾“THE MOTHER OF TEARS”も作るみたいですけど、自分はアルジェント監督にはスリラー映画を撮ってもらいたいです!
 あ、もちろん“THE MOTHER OF TEARS”だって公開されたら見に行きますヨ!

 
 で、今作に話題を戻すと、

 「すご~く、面白いです!いや、本当に面白い!」

 ダリオ・アルジェント監督の超ウルトラ傑作ジャッロ『サスペリアPART2』(75年)には遠く及びませんけど、かなり面白いです!
 ここ数年のダリオ・アルジェント監督の作品では、かなり上位に来るんじゃないのかな??って感じました!

 犯人も、見ている間、誰かわからなかったし!
本当は、ストーリーが余りにも面白すぎて、「犯人が誰か」分かろうとも努力して見てなかったけど…。
 
 もう、ダリオ・アルジェント監督のスリラー映画が見れてるだけで、幸せな117分でしたからネ!
 犯人の動機もアルジェント映画らしく、かなり逝っちゃってます!そんな~っ!わかるわけ無いです!
 最後の、あっけない展開も、「もう犯人も犯人の動機も分かったから、どうでも良いでしょ!」状態ですもんネ!

 アルジェント監督の新作“DO YOU LIKE HICTCHCOCK ?”も楽しみです。90点
コメント
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