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『アウトロー・コップ』イタリアンポリスアクション

2006-06-19 00:36:21 | イタリア映画

アウトロー・コップ
THE REBEL(1980年イタリア、西ドイツ)
 
 監督:ステルビオ・マッシ
 脚本:ボッシ・フーバー
    アート・ベルンド(アルトゥール・ブラウナー)
 音楽:ステルヴィオ・チプリアーニ
 出演:マウリツィオ・メルリ
    ジュタ・スピーデル
    ラインハート・コルデホフ

 ■ストーリー■

 刑事ニックは 昔の知り合いのトニーから護衛の仕事の手伝いを依頼されるのだった。
 過去2回、事前に予告があり、その通りテロリストに襲撃され、外国の実業家たちの護衛に失敗し殺されていたのだった。どうしても失敗するわけにはいかないトニーからの頼みを断り切れず、ニックは国際警察もからんだドイツの銀行家の護衛の仕事をしぶしぶ受けることに。
 ニックの予想通りの場所でテロリストからの襲撃を受け反撃するものの、護衛の仕事は失敗、銀行家は殺されてしまうのだった。
そしてまた、その任務中にトニーも重傷を負い死んでしまうのだった。
 ニックは、襲撃犯グループの生き残った男に成りすまし、グループに潜入するのだが…。

 
 ■感想■
 『フェラーリの鷹』(1976年)のステルビオ・マッシ監督&マウリツィオ・メルリ主演のイタリア警察アクション映画。
 
 1970年代に流行したイタリア警察物ポリッツイオテスキの1本です。
 今作の場合、警察物というより、主人公が勝手に暴れまわるシュワルツェネッガー風のアクション映画になっちゃってますが、、。

 犯人たちの目的は襲撃の引き換えに金を要求するテロリストたちで、かなり大きなグループのような感じです。最後、組織を一網打尽にするはずが、捕えていた犯人の1人が脱獄、主人公とヒロインが大ピンチに、、、。
 イタリア映画なので、脱獄シーンもなければ、ヒロインがリンチされるシーンもないですが、、、。

 
 かつて、1980年代まで、TV各局の映画劇場枠(当然、地上波です)では、こうしたアクション映画が、イヤって言うほど放映されてたんですけどネ。

 深夜枠でいいから、カット版でも良いから(90分枠でも良いです!)これからも放映してくれないかなぁ…。
 
 監督は『刑事マルク』(1975年)、『スペシャリスト44』(1976年)、『ブラック・コブラ』(1987年)アクション映画が得意なステルビオ・マッシ。

 脚本のアルトゥール・ブラウナー(今作ではアート・ベルンド名義)はポーランドの1940年代から製作者で300本以上製作している大ベテラン。脚本も30作品以上書いています。
 
 主演のマリツィオ・メルリは、傑作刑事アクション『ナポリ犯罪ルート』(1976年)、『特攻警察』(1976年)でポリッツオテスキに出演してます。
 『フェラーリの鷹』のと同じコンビの監督&出演者の作品なんで、イヤがおうでも、期待度が高まります!
 
 ポリッツィオテスキとしては、標準的な作品でした!

 1980年代のイタリアのアクション映画なんで、中盤からすでに、ベルリンの街中で銃撃戦が!
 イヤイヤ、冒頭のベニスの町でも、銃撃戦が起きてました!
 1970~1980年代のアクション映画って、平気で街中で銃撃戦が起きてたんですネ。
 
 ベニスの町での銃撃戦では、マウリツィオ・メルリが拳銃で、200メートルくらい先の狙撃班を1発で仕留めてました!
 「『リーサル・ウェポン』のマーチン・リッグスか??
 って、思わず、突っ込んじゃいました!
 
 そのシーン以外でも、拳銃で100発100中です!
 そんなアホな!!とか思いますけど、イタリア映画だから!

 100発100中の件よりも、突っ込みどころは、主人公ニックの役です!
 ニックって国をまたいで仕事してますけど。ベニスでは護衛の仕事して、ベルリンでは潜入捜査して、どこの警察なの??
 悪人とはいえ、殺しまくりで逮捕されないのは、警察の仕事中ってことですよね。

 とにかくイタリア映画好き必見!!
 ブルーレイ発売して下さい!!

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『黒い警察』イタリアン警察物ファン必見!

2006-02-08 23:24:41 | イタリア映画

黒い警察
LA POLIZIA RINGRAZIA(1971年イタリア)
 監督          ステファーノ・ヴァンツィーナ
 脚本          ステファーノ・ヴァンツェーナ
              ルチオ・デカーロ
 出演          エンリコ・マリア・サレルノ
              マリアンジェラ・メラート
              マリオ・アドルフ
              シリル・キューザック
 
 ■ストーリー■
 イタリアで多発する凶悪犯罪、しかし多くの事件は証拠不十分で犯人たちは釈放されていた。ベルトーネ警部はそんな法律に憤りを感じていたのだが、ある日、商店に押し入り2人を殺した若者の強盗が何者かにファシスト式処刑で殺される事件が発生するのだった。しかし、それは事件の始まりに過ぎなかった、町で犯罪者たちが次々と殺され始めるのだった…。


 ■感想■
 B級アクション映画ってイメージが強いイタリアンアクションムービーですけど、今作の内容はマジメです!
 マジメ!
 マジメ!
 超マジメ!!
 同時期に同じテーマで作られたクリント・イーストウッド主演のハリウッドの刑事アクション『ダーティハリー2』(1973年)と良く比較される今作ですけど、今作の方が製作が早いんですよね。
 
 「イヤ~、重たいです!!」
 
 アクション映画なのに観終わっても「スカッ!」って全然しません。でも、まぁ、マジメではありますけど、思っていたより全然エンターテイメント作品でした。もっと、ドキュメンタリーチックな重たい映画を想像してたんで。
 
 監督、脚本のステーノは政治的で重厚なテーマを、ちゃんとエンターテイメント作品にしてにしてます!今作を製作した当時、イタリアで台頭していたファシストによる死刑復活論の危険性を訴えてるとも言われる今作ですけど、30年以上経った今観ても十分面白い作品になってます!

 ファシストによる死刑復活論って、怖いですよね!『ダーティハリー2』の中で、主人公のハリー・キャラハンが殺し屋グループのデビッド・ソールたちに、ちょこっと言ってましたけどネ。そのうち、道端につばを吐いただけで私刑に遭うとかって。でも、デビッド・ソールじゃなくても、おいおい、1作目の『ダーティハリー』(1971年)じゃ、さそりを法律無視して殺してたじゃん!あんたが処刑人じゃん!!って突っ込みたくなります!
 
 まぁ、法律が裁けない犯罪者たちを何者か(またはグループ)が殺していくテーマってのは、刑事アクション映画の定番のテーマですけど、今作がオリジナルのようなものですよね。なんでもかんでもパクリの得意なイタリア映画ってイメージですけど、このテーマは今作がオリジナル!
 
 でもパクリ!パクリ!って言われるイタリア映画ですけど、観客を喜ばせようっていう姿勢は、パクられるオリジナル以上に頑張ってますからネ。
 自分なんか映画のジャンルで西部劇っていえば、真っ先に思いつくのは、アメリカの西部劇じゃなくて、イタリアのマカロニウエスタンですもんね。でも、実際、そう思う人って多いと思うんですけど

 影の組織が犯罪者を制裁していくことを作品のテーマにしている作品といえば
 『ダーティハリー2』以外にも『復讐のビッグガン』(1986年)、『アラン・ドロン私刑警察』(1988年)、『必殺処刑コップ』(1985年)等々、ちょっと思いつくだけでもこれだけたくさんあります。

 今作は、ストーリーが法律の矛盾点やら、ファシズムの台頭の危険性を暗示させるような政治色が強くて、エンターテイメント性がちょこっと少ないですけど、1970年代初めの作品なんで、こういう展開も普通だったんでしょうか??

 といいつつ、イタリア映画なんで、ちゃんとエンターテイメント性を損なわないように、バイクから人質が振り落とされるシーンとか入れてます。やっぱりイタリア映画は最高です!
 まぁ、イタリア映画の警察物を知る上で定番の1本ということで、イタリアンポリスアクション映画ファン必見! 75点


黒い警察 [DVD]
エンリコ・マリア・サレルノ,シリル・キューザック,マリオ・アドルフ
キングレコード

 

追跡 DVD BOX
エンリコ・マリア・サレルノ,フランコ・ネロ,ファビオ・テスティ
キングレコード


映画パンフレット 「黒い警察」 監督 ステファン・バンツィーナ 出演 エンリコ・マリア・サレルノ/シリル・キューザック/マリオ・アドルフ/マリアンジェラ・メラート
アットワンダー
アットワンダー


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『シシリアン・マフィア』70年代イタリアン・アクション

2005-12-09 00:52:05 | イタリア映画
シシリアン・マフィア
THE NEW MAFIA BOSS
(a.k.a.I FAMILIARI DELLE VITTIME NON SARANNO AVVERTITI)(1972年イタリア)
 監督    アルベルト・デ・マルチーノ
 脚本    ルチオ・マンリオ・バティストラーダ
        アルベルト・デ・マルチーノ
 出演    アントニオ・サバト、テリー・サヴァラス
        パオラ・テデスコ、ジュリアーノ・ペルシコ
 
 ■ストーリー■
 裏切り者ヴィトの息子アントニオ・マンクーゾはドン・ニーノの依頼で殺しを引き受けるが、それは私怨にみせた使い捨てのヒットマンにされたのだった。アントニオは弟のニコラと別のボス、ヴィンチェンゾに取り入りヴィンチェンゾの組織の中でのし上がって行くのだが…。

 ■感想■
 『グラン・プリ』(1966年)、『地獄のガンマン』(1967年)のアントニオ・サバト主演のイタリアンマフィア物です。
 共演はアメリカのTVシリーズ「刑事コジャック」のテリー・サヴァラス。
 監督はアルベルト・デ・マルチーノ。
 
 ストーリーは、あって無いような物で、主人公のチンピラがトントン拍子に組織の中で成り上がっていく物語です。
 定番中の定番のストーリーで、特に新味はないですけど、1970年代の作品ですし、イタリア映画だし、超エンターテイメント作品になっています。こういう映画が好きな映画ファンには、たまらない作品になっています!!
 
 新聞記者を映画から退場させるシーンとかは、けっこうビックリです!
 「イタリア映画だからバッタ物だもんね~」なんて、軽い気持ちで何気なく画面を観てると、
 突然、ドカ~ン!!! 
 ですからネ。
 
 監督のアルベルト・デ・マルチーノといえば、
 『ゴッドファーザー』(1972年)が、世界中でヒットしたと思えば、すぐに今作や『続シンジケート』(1973年)を監督。
 『続シンジケート』って言っても、チャールズ・ブロンソンの刑事物『シンジケート』とはモチロン関係ありません!!
 そういえば『シンジケート』も『続シンジケート』もソフト化されてないですよネ!!『シンジケート』の方はTVで放映された記憶もないです!ここ10年、いや、20年くらいの記憶ですけど。なんか放映禁止な理由でもあるんでしょうかね??

 アルベルト・デ・マルチーノ監督ですけど、『エクソシスト』(1973年)が、ヒットしたと思えば、今度は『レディ・イポリタの恋人夢魔』(1974年)を監督してます。
 「オーメン」シリーズがヒットしたと思えば、今度は『悪魔が最後にやって来る!』(1977年)を監督した職人監督です!!
 “さすが、イタリアの映画監督!”って思っちゃいます!

 どの柳の下の2匹目の作品(3匹目、4匹目のどじょうなのかな??)もオリジナルには無い魅力をプラスして、オリジナルの作品を超えるような娯楽作を作ってる監督です。
 本当に、オリジナルより、面白い作品ばかりです!!
 
 その他、アルベルト・デ・マルチーノ監督が、ハリウッドの作品のバッタ物系以外に撮った作品といえば、アクション映画と思いきや、イタリア映画お得意のミステリー映画『ビッグ・マグナム77』(1976年)や、1980年代に突然(とは言っても、日本での公開は、って意味です)のジャッロ映画『サイコキラー』(1985年)や、正統派SF『怒りの標的』(1987年)などを監督してます。

 いや~、それにしても、1970年代はイタリア映画にパワーがありました!とにかく今作も銃撃戦やら殺しのシーンやらもう迫力満点!もう戦争映画並みにマシンガン撃ちまくってます。
 ヴィンチェンゾに反旗をひるがえしたアントニオたちに花束が届くシーンは、爆弾と思って、すぐに花束を窓から捨てて皆が隠れるシーンとかは、さすがアクション映画がわかってるって感じです。
 ハリウッド映画だったら「爆弾だ!」とかいうセリフを入れたあと、2~3人が大騒ぎして説明的なシーンを入れちゃいますもんネ!70点
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