『アウトロー・コップ』
THE REBEL(1980年イタリア、西ドイツ)
監督:ステルビオ・マッシ
脚本:ボッシ・フーバー
アート・ベルンド(アルトゥール・ブラウナー)
音楽:ステルヴィオ・チプリアーニ
出演:マウリツィオ・メルリ
ジュタ・スピーデル
ラインハート・コルデホフ
■ストーリー■
刑事ニックは 昔の知り合いのトニーから護衛の仕事の手伝いを依頼されるのだった。
過去2回、事前に予告があり、その通りテロリストに襲撃され、外国の実業家たちの護衛に失敗し殺されていたのだった。どうしても失敗するわけにはいかないトニーからの頼みを断り切れず、ニックは国際警察もからんだドイツの銀行家の護衛の仕事をしぶしぶ受けることに。
ニックの予想通りの場所でテロリストからの襲撃を受け反撃するものの、護衛の仕事は失敗、銀行家は殺されてしまうのだった。そしてまた、その任務中にトニーも重傷を負い死んでしまうのだった。
ニックは、襲撃犯グループの生き残った男に成りすまし、グループに潜入するのだが…。
■感想■
『フェラーリの鷹』(1976年)のステルビオ・マッシ監督&マウリツィオ・メルリ主演のイタリア警察アクション映画。
1970年代に流行したイタリア警察物ポリッツイオテスキの1本です。
今作の場合、警察物というより、主人公が勝手に暴れまわるシュワルツェネッガー風のアクション映画になっちゃってますが、、。
犯人たちの目的は襲撃の引き換えに金を要求するテロリストたちで、かなり大きなグループのような感じです。最後、組織を一網打尽にするはずが、捕えていた犯人の1人が脱獄、主人公とヒロインが大ピンチに、、、。
イタリア映画なので、脱獄シーンもなければ、ヒロインがリンチされるシーンもないですが、、、。
かつて、1980年代まで、TV各局の映画劇場枠(当然、地上波です)では、こうしたアクション映画が、イヤって言うほど放映されてたんですけどネ。
深夜枠でいいから、カット版でも良いから(90分枠でも良いです!)これからも放映してくれないかなぁ…。
監督は『刑事マルク』(1975年)、『スペシャリスト44』(1976年)、『ブラック・コブラ』(1987年)アクション映画が得意なステルビオ・マッシ。
脚本のアルトゥール・ブラウナー(今作ではアート・ベルンド名義)はポーランドの1940年代から製作者で300本以上製作している大ベテラン。脚本も30作品以上書いています。
主演のマリツィオ・メルリは、傑作刑事アクション『ナポリ犯罪ルート』(1976年)、『特攻警察』(1976年)でポリッツオテスキに出演してます。
『フェラーリの鷹』のと同じコンビの監督&出演者の作品なんで、イヤがおうでも、期待度が高まります!
ポリッツィオテスキとしては、標準的な作品でした!
1980年代のイタリアのアクション映画なんで、中盤からすでに、ベルリンの街中で銃撃戦が!
イヤイヤ、冒頭のベニスの町でも、銃撃戦が起きてました!
1970~1980年代のアクション映画って、平気で街中で銃撃戦が起きてたんですネ。
ベニスの町での銃撃戦では、マウリツィオ・メルリが拳銃で、200メートルくらい先の狙撃班を1発で仕留めてました!
「『リーサル・ウェポン』のマーチン・リッグスか??」
って、思わず、突っ込んじゃいました!
そのシーン以外でも、拳銃で100発100中です!
そんなアホな!!とか思いますけど、イタリア映画だから!
100発100中の件よりも、突っ込みどころは、主人公ニックの役です!
ニックって国をまたいで仕事してますけど。ベニスでは護衛の仕事して、ベルリンでは潜入捜査して、どこの警察なの??
悪人とはいえ、殺しまくりで逮捕されないのは、警察の仕事中ってことですよね。
とにかくイタリア映画好き必見!!
ブルーレイ発売して下さい!!