『ワンナイトインモンコック』
旺角黒夜 ONE NIGHT IN MONGKOK(2004年香港)
監督:イー・トンシン
脚本:イー・トンシン
出演:アレックス・フォン
ダニエル・ウー
セシリア・チャン
ラム・シュー
サム・リー
■ストーリー■
クリスマスも近い12月、世界1人口密度の高い街モンコックで女性をめぐるイザコザから組織のボス、ティムの息子タイガーが事故で退場、、。
タイガーを退場させてしまったのがガウの組織の者だったことから、ティムの組織とガウの組織の対立に発展してしまうのだった。
ティムは息子の復讐のため携帯電話販売をしている斡旋屋リウにガウ退場を依頼するのだった。リウの依頼で中国本土からライフーがモンコックにやってくる。ライフーは逃げ込んだ安ホテルで客に乱暴されている娼婦タンタンを救うのだった。一方、警察のミウ警部はティムがガウを亡き者にしようとしていると知り、2つの組織の壊滅を狙いながら捜査を開始するのだった。作戦名はワンナイト イン モンコック!
■感想■
イー・トンシン監督が香港のモンコックの街で3日間で起きることを描いた香港ノワール風ドラマ。
対立する2つの組織!
中国本土より来た刺客!
その刺客に助けられ、彼と行動をともにする娼婦!
事件を捜査する警部!
新しく配属されてきた新人刑事等々、群像劇とまではいかないですが、みな魅力的に描かれています。
そういったキャラクターが起こす3日間の行動が、モンコックの街を舞台にクライマックスに向かってドラマがまとまっていきます!
今作はてっきり『PTU』(2003年)みたいな話かな??なんて思っていたんですけど、全然違って超シリアスな作品でした。映画を観る前に事前情報なしで観るので、観るまでどんな作品か全然分からない!!自分が悪いんですが、、。
香港映画としては長い作品です!長すぎ!
今作の内容でランニングタイム110分は長すぎかも??
あと15分くらい短かったらもっとテンポが良くなって、スピーディな展開ですごく面白かったかも??
2日前や、前日の描写なんてかなりスピーディで良かったのに、、、。
あと、今作は主人公が誰か良くわからない、、、。
ライフーなのか、ミウ警部なのか。
ストーリー的にも、ライフーとタンタンの2人がメインなのか、ミウ警部率いるチームの捜査がメインなのか、どっちなの??って思って観ているうちにどんどんストーリーが進んでいくんで登場人物のキャラクターに感情移入できないまま最後のクライマックスへ!!
ライフーとタンタンのエピソードと捜査班のエピソード、2つの流れがクライマックスまで融合しないで完全に分離しちゃってる感じって言ったら分かりやすいでしょうか??
「どっちに感情移入すれば良いの??」って思って観ちゃいました。
あと、今作は警察のミウ警部が主人公の『ダブル・タップ』(2000年)の姉妹篇(続編)でした。続編なんでミウ警部が主人公なんでしょうね、、、。
ライフーに『パープルストーム』(1999年)、『重装警察』(2001年)、『レディウェポン』(2002年)のダニエル・ウー。
娼婦タンタンに『喜劇王』(1999年)、『エブリディ・イズ・バレンタイン』(2001年)、『ラヴァース&ドラゴン』(2004年)のセシリア・チャン。
ミウ警部に『ダブル・タップ』、『爆裂都市』(2004年)のアレックス・フォン。
携帯電話屋リウにラム・シュー。
今作は【第24回香港電影金像奨】で最優秀監督賞、最優秀脚本賞を受賞しています。
【第10回金紫荊奨】では、 最優秀監督賞を受賞。
【2004年度香港電影評論学会大奨】では、最優秀監督賞を受賞してます。
香港映画ファンなら要チェック!!
シリーズ1作目
シリーズ3作目、主人公のチョン警部役はダニエル・ウー。
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