『グッバイ・キス 裏切りの銃弾』
ARRIVDERCI AMORE、CIAO(2006年イタリア、フランス)
監督 ミケーレ・ソアヴィ
脚本 マルコ・コリ
フランコ・フェリーニ
ミケーレ・ソアヴィ
ジーノ・ヴェントリリア
原案 ロレンツォ・ファヴェラ
ミケーレ・ソアヴィ
原作 マッシモ・カロット
出演 アレッシオ・ボーニ
ミケーレ・プラチド
イザベラ・フェラーリ
■ストーリー■
爆弾テロリストのジョルジョは、南米に逃亡していたが仲間を殺し、故郷のヨーロッパに帰ってくる。しかし、悪徳刑事のアネダに捕らえられ、仲間を売るように言われるのだった。ジョルジョは仲間を売り、2年間服役するのだった。出所したジョルジョはムショ仲間だったベスビアンに誘われクラブで働きだすのだった。
クラブでは、借金のカタに人妻のフローラに関係を迫るのだった。フローラとの関係を続けるジョルジョだったが、ある日、借金が返済され関係が終わってしまうのだった。ベスビアンに用が無くなったジョルジョはアネダを仲間に引き込み、ベスビアンの取引している麻薬を奪う計画を立てるのだった。
□■□ネタバレあり!□■□
■感想■
ミケーレ・ソアヴィ監督、脚本のイタリア映画の犯罪物。
ミケーレ・ソアヴィ監督と言えば、、『アクエリアス』(1986年)、『デモンズ3』(1989年)、『デモンズ’95』(1994年)と、1980年代後半から90年前半まで、数本のホラー映画を監督して、どの作品もそれなりに面白かったので、今後のイタリアを代表するホラー映画の監督になるのかと思っていました。しかし、プライベートな理由で映画界を去っていたんで、しばらくぶりの新作がこうやって日本で観れるのはウレシイ限りです!!
2000年代は活躍の場をTVに移して活躍していたみたいですね。
今作は原作の小説があるためか、次から次へとストーリーが展開していって、まるでシリーズ物のTVドラマのような印象を受けちゃいます。まるで長編小説のダイジェスト版のような映像化作品を見せられているかのようです。
確かに、作品のカテゴリーとしては犯罪物なのに、観ている間、「犯罪物」だっていうことを忘れて、ただの「ドラマ」を観ているかのような錯覚に陥っちゃいます!!
回想シーンとはいえ爆発シーンがあったり、現金輸送車を襲うときに銃撃戦のシーンがあったりするのに、全然盛り上がらないです。
監督がミケーレ・ソアヴィなんで、もっとエンターテイメントな作品かと思ったのに、普通なドラマみたいな作品でちょっとガッカリでした。
それにしても、今作の登場人物たち、誰1人として、感情移入できるキャラクターがいません。
主人公のジョルジュ、悪徳刑事アネダ、ムショ仲間のベスビアン、どこにもマトモな人間が出て来ません。
「勝手に殺しあってくれ!」って感じです。
ラストのあたりで、主人公のジョルジュが恋人を殺そうとするシーンで、やっとミケーレ・ソアヴィっぽく「ホラー映画」っぽい感じになりますけど、そこに行くまで延々と「普通のドラマ」を見せられてるので、そのシーンだけだと、全然盛り上がらないです。逆にその「ホラー映画」っぽい演出シーンが作品から「浮いちゃっている」感じです。
なんで、こんな作品を映像化しちゃったんでしょうね??ミケーレ・ソアヴィ監督にはもっとエンターテイメントなアクション映画かホラー映画でも撮って欲しかったです!! 20点
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