『命の相続人』
EL MAL AJENO(2008年スペイン)
監督:オスカール・サントス
脚本:ダニエル・サンチェス・アレバロ
出演:エドゥアルド・ノリエガ
ベレン・ルエダ
アンジー・セペダ
クリスティーナ・プラサス
マルセル・レアル
■ストーリー■
病院に、自殺未遂の多発性硬化症の妊婦サラが担ぎこまれてくる。サラは病院に運ばれたときにはすでに心停止の状態だった。臨月までサラが生き残ればお腹の中の子どもは出産できるが、その可能性は低かった。サラに付き添って病院にやってきた愛人のアルマンは、サラの主治医だったディエゴがサラに鎮痛剤を渡したときに、それを殺すための薬と思い込み、ディエゴを逆恨みするのだった。
アルマンは「サラの診察を毎日見ろ」と言い、ディエゴを拳銃で撃ち、自殺してしまうのだった。
発砲によってケガをし、重症だったディエゴは、無事回復するが、その日以来不思議な出来事が、起こり始めるのだった。事故に遭った結婚式に向かう新郎新婦をディエゴが治療を行うと、瀕死状態だった新郎が回復するのだった。
ディエゴは、その後、サラを診察すると、彼女が目を覚ますのだった。ディエゴは胸の苦しみを覚え調べると、胸に弾丸があることを知るのだった。アルマンが自殺したときの弾丸がディエゴの体内にあるのではないかと思うのだが、、。
■感想■
『次に私が殺される』(1996年)、『アザーズ』(2001年)のアレハンドロ・アメナーバル製作のメディカルドラマ。
メディカルと言っても、人を治癒する能力を得た主人公を描いているドラマなんですが、、、。
とにかく地味!!
スペイン映画だから観たんですが、、とにかく地味。
自分は今作をてっきりサスペンス映画だと思って観たので、ちょっと肩すかしをくらいました、、。
今作のうたい文句は”「海を飛ぶ夢」「オープン・ユア・アイズ」のアレハンドロ・アメナーバルが放つ傑作メディカル・スリラー!”だったんで、、いつも通り思い違いで観ちゃいました。
スペイン映画には甘いので全然良いんですが、、。
他人を治癒できる能力を、誰かに移動させることが出来るといういくらでもエンターテイメント映画にできるのに、そうはしないで、地味に重たいドラマに、、。
いつも通り、事前情報をあまり得ないで観たのでこういうことに、、。
ホラー映画だと思って観たら、サスペンス映画でした!
ミステリー映画だと思って観たら、ホラー映画でした!
スリラー映画だと思って観たら、普通のドラマでした!
とにかく、そういうコトが多い!
監督は『アメイジング・ワールド カラクリ地下迷宮とおもちゃ王の秘宝』(2013年)、『アドベンチャーアイランド』(2016年)とホセ・エスコバル原作のスペインの人気コミックの映画化作品を撮ったオスカール・サントス。
ジッピとザッペの兄弟を描いているシリーズですが、『アメイジング・ワールド カラクリ地下迷宮とおもちゃ王の秘宝』は発売当時けっこうレンタル店にあったんですが、『アドベンチャーアイランド』はあまり見かけなかったような気がしたんですが、、、。
オスカール・サントスは今作と、ジッピとザッペ兄弟シリーズ以外は主にテレビ界で活躍しているようです。
ハリウッド映画でないので、あんまりすっきりせず、淡々とストーリーが進んでいきます。また、主人公がアルマンから授かった特殊能力ですが、誰かを治癒すればするほど、自分の身近な人間が病気になってしまうというコトで、結局、主人公がその能力を自由に使えないという、、。
ドラマ度 ★★★★
スペイン度 ★★★
爽快度 ★
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