『解剖室殺人事件』(ビデオ題:『キルジョイ』)
KILLJOY(1981年アメリカ)
監督 ジョン・リューエリン・モクシー
脚本 サム・ロルフ
出演 キム・ベイシンガー
ジョン・ルビンスタイン
スティーヴン・マクト
ナンシー・マーチャント
ロバート・カルプ
アン・デューセンベリー
■ストーリー■
病院の会長の娘ローリーは、病院に勤める2人の医師、病理学部の部長ポールと外科のマックスから好意を持たれていたが、外科医マックスと婚約するのだった。
ショックを受けたポールは、同じく医師をしている母親からなじられるのだった。その後、ポールとローリーは行きつけのバーで女主人から、手紙を預かるのだった。文面からマックスと付き合っているであろう女性からのもので、部屋のカギが入っていた。
その手紙を出した女性ジョイ・モーガンの家に行ったポールとローリーは、部屋でマックスの写真を発見するのだった。実は、ジョイ・モーガンという女性は存在せず、マックスとローリーの仲を裂くために、ポールが知り合いの家を借り、架空の浮気工作をしたのだった。
■感想■
1982年にエドガー賞のTV映画、TVミニシリーズ部門で受賞した傑作ミステリーTVムービー。
エドガー賞のTV映画、TVミニシリーズを受賞した作品といえば、『殺しの演出者』(ビデオ題:『謎の完全殺人』)や、『殺しのリハーサル』(DVD題:『刑事マッカロイ 殺しのリハーサル』)という傑作ぞろいなんで、今作も面白さも保証つき!
今作はフジTVの深夜枠で放送されたあと、ビデオバブル時に「キルジョイ」というタイトルでVHSになりました!
主演のヒロインはキム・ベイシンガーで、今でこそ映画女優ですけど、当時の印象だとTVシリーズ「女刑事JJケーン」の主人公というイメージが強かったです!
ヒロインと恋のライバルを別れさせるために作った架空の女性ジョイ・モーガンが、なぜか、いるのか?いないのか?というミステリーに始まり、ストーリーは二転三転し、驚愕のラストに!!
「本当にすごすぎ!アメリカの1980年代のTVムービー!」
原作物の映像化作品でもなく、ウィリアム・リンク&リチャード・レヴィンソンが関わった作品でもないのに、この完成度!
オリジナル脚本でこの完成度!
ヘタなミステリー映画より、よっぽど、完成度が高いです!
母親のマーサとポールの関係が、『サイコ』のノーマン・ベイツばりに、母親に支配されているから、犯人に違いないと思わせておいて、ストーリーは進んでいきます!犯人らしい犯人がいないまま、クライマックスに突入!
事件にからむ謎の男にロバート・カルプですが、どう考えても、犯人には見えないのでこのキャスティングは、ちょっとどうなんでしょう??
このラストは、視聴者の顔が、まるで、今作のヒロインのキム・ベイシンガーの驚いた顔のショットみたいな感じになっちゃいます!
結局、ポールは、最初からある程度分かっていたってコトなんでしょうか??
フジTVで放映したときの、放映音声つきで、DVD化してくれないですかねぇ?? 75点
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