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『ザ・シャウトさまよえる幻響』さまよえる芸術映画風

2009-12-22 23:16:04 | ホラー
ザ・シャウトさまよえる幻響
THE SHOUT(1978年イギリス)
 監督 イエジー・スコリモフスキ
 脚本 マイケル・オースティン
     イエジー・スコモフスキ
 原作 ロバート・グレイブス
 出演 アラン・ベイツ、スザンナ・ヨーク、ジョン・ハート、ロバート・スティーブンス、ティム・カリー

 ■ストーリー■
 精神病院でのクリケット大会にスコアラーとして参加したロバートは、同じくスコアラーをやっている男チャールズ・クロスリーと出会う。チャールズは魂が4つに分解されたと信じている男だったが、ある男の話を話し始めるのだった。
 教会のオルガンを弾く音楽家のアンソニーの前にある日、クロスリーが現れ家に招待してくれと頼むのだった。最初はクロスリーの頼みを断るアンソニーだったが、強引さに負けて家にあげてしまうのだった。クロスリーは18年間、オーストラリアにいて魔術を覚えたというのだった。

 ■感想■
 イエジー・スコリモフスキ監督のホラー映画。
 「叫び声」で人を殺害できる魔術を身につけて男を描いた作品です。

 製作年度1978年だからでしょうけど、ゆったりダラダラ系の作品に!!
 叫び声で人を殺せるっていう男が登場するってコトだけが“ホラー映画”としてのジャンルに入りますけど、あとはダラダラ!

 意味不明なシーンが多数出てきて、結局意味不明なストーリーに!!

 ジョン・ハートが手に握っていた石って??
 砂丘に埋められた石って??
 クロスリーを逮捕しにきた警官が倒れますけど、あの警官はあのまま??

 あの石はクロスリーの魂ってコトなんでしょうけど、勝手に観てる人が想像しろっていうことなんでしょうけど、説明不足なのは不親切すぎ。

 今作は「カンヌ映画祭」で審査員賞を受賞した作品なんで、作品のノリというか雰囲気はちょっと変わった作品っていうのは想像していたんですけど、想像通りというか想像以上にというか、とにかくエンターテイメント系の内容なのに、わざと外してるって感じの作品になってます。
 監督が『水の中のナイフ』(62年)、『早春』(70年)のイエジー・スコリモフスキだから、しょうが無いですけどね。期待しないで観たらそれなりに楽しく観れます!!
 
 今作に比べたら同じくオーストラリアの魔術をテーマにした作品でも、ピーター・ウィアー監督の『ザ・ラスト・ウェーブ』(77年)が大エンターテイメントに思えてきちゃいます。

 題材的には魔術を覚えた人間が、周りの人間を殺しまくるみたいな感じでいくらでも面白くなりそうなだけに惜しい感じです。B級ホラー映画としてリメイクしたら面白くなりそうなテーマですよね。リメイクといえば『ザ・ラスト・ウェーブ』もB級ホラー&スペクタクル映画としてリメイクして欲しいですけどね。
 雰囲気がホラー映画っぽくないし、芸術映画っぽいから、変わった作品が好きな人にはたまらない感じなんでしょうけどね。とにかくカルト度は高い作品だっていうのは理解できます・・・。 

 カルト度が高いのと面白いのとは違うコトも理解できます・・・。35点

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