A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

灰野絶叫~工藤礼子「塵をなめる」

2007年12月28日 23時42分42秒 | 素晴らしき変態音楽
古くはNOISE、現マヘルシャラルハシュバズのシンガー、工藤礼子さんの1年半ぶりのソロ5作目。二枚同時発売だった前作「人」と「草」は自宅で工藤冬里さんをはじめマヘルのメンバーと共に録音された素朴な作品だったが、今作はvillage hototoguis studioというスタジオでレコーディングされている他は前作と手触りは変っていない。NOISE時代から礼子さんの声は子供のように無防備で繊細で、精霊を呼び起こす巫女のような雰囲気がある。曲調と歌詞はとことん単純で哀感漂うもの。
今回は殆ど冬里さんのピアノ,オルガン、ギターのバッキングのみでさらにシンプルで静寂になっている。灰野さんがギター、ドラム、ヴォーカルで参加している。特にラストナンバー「雪の山」では礼子さんの清浄な世界を破壊するかのような絶叫を聴かせており、礼子さんのファンからは不評だと聞く。しかし灰野さんはいつもこのような挑戦的な演奏をする人であることを理解する者には納得出来る演奏である。礼子さんもそんな灰野さんを期待して共演した筈だ。絶叫のあとに何事も無かったように歌う礼子さんの姿に歴戦の戦士の魂を感じる。

脆きもの
底に潜むは
強き意志

礼子さんはキリスト教のエホバの証人の信者であるとモダーンミュージックの店員から聞いた。聴き手には関係のないことだが。
コメント
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