A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

灰野敬二@高円寺ShowBoat 2009.12.30 (wed)オールナイト

2010年01月01日 03時49分42秒 | 灰野敬二さんのこと
毎年恒例の灰野さんのShowBoatオールナイト公演、今回は「赤く堕ちてくる雪のようなものたち」とタイトルがつけられている。

開場を待って並んでいた客に灰野さんからホッカイロの差し入れがあった。それもそのはず、開場が25:00の予定が約一時間遅れ。これも毎度のことではあるのだが。オールナイト公演だというのに会場は満席。灰野さんがキテいるのかな?

ステージは右手に様々なエレクトロニクス楽器を乗せたテーブルが置かれ、左手にはマイクが5本立っている。後ろにはギターアンプが6台。大音量の演奏が期待できる。

まずは珍しくエレアコ・ベースのソロからスタート。ベースはナスノさんからの借り物だという。その後エレクトロニクス演奏へ突入。緩やかな発信器の繰り返しの上に徐々にラウドな電子音が幾重にも重なっていく。エアシンセも活躍し演奏は単調にならない。その辺のノイズ・アーティストとは全く違った肉感的でエロティックな轟音エレクトロニクス。2時間に亘る電子音の波状攻撃に精神が覚醒する。灰野さん上級者向きの演奏だったと言えるだろう。

ここで休憩。時間は4:30を廻っている。

第2部は13コースリュートの美しい演奏で始まる。とはいっても灰野さんのこと、普通の演奏で終わる訳がない。掟破りの奏法でこの美しい楽器から過激な騒音を産み出す。続いてスティール・ギター。何回か観ているが所謂カントリーの楽器をここまで激しいノイズ楽器として演奏する人はいないだろう。そしてエレキギターの爆音演奏に傾れ込む。代表曲の数々を10曲近く歌ってくれた。この頃になると睡魔との闘いでハッキリ覚えていない。眠りと覚醒の狭間を浮遊するような異常な精神状態を体験した。最後はカンテレの静かな音色で終了。アンコールは無し。
延べ6時間に亘るステージで終わったのは8:30。

終演後の灰野さんの話ではアンプの鳴りがとても良くてやり易かったとのこと。私が「ノイズのCD出して下さいよ」と頼むと「絶対嫌だ。俺はノイズという言葉が大嫌いなんだ」とつれないお言葉。確かにかつて「天の川」というエレクトロ・ノイズのアルバムを出した時は相手にされなかったようだからなぁ。でもその時代から大きく変化した現代、灰野さんのエレクトロ演奏が求められる素地はあると思うけど。

灰野さんの集大成で終わった2009年(毎年のことだが)。今年はどんな年になるだろう。

ごめんなさい
ノイズばっかり
聴いています

そろそろ若手でいいアーティストを見つけたいものだ。

コメント (5)
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