ドナ・サマーの「Love to Love You Baby」が水没ターンテーブルで演奏される動画。これがホントの水中ディスコ。
アーティストのエヴァン・ホルムは、水を張った暗いプールの水面下でアナログレコードを再生する「水没ターンテーブル」と呼ばれるインスタレーションを制作した。結果は、レコードの回転によりプールに不気味な液体の渦が発生し、独創的なディスコダンスチューンへの、華やか且つおぞましい半水性オマージュとなった。
「人間の文化のすべての足跡を辿っていくと、拡張する宇宙のゆっくりした衝突の中で溶解して土に戻る時にいつか到達するでしょう。黒く浅いプールは、喪失を表し、謎を表し、人類の集合的潜在意識を表す。プールの暗くて不明瞭な水面の下にこれらのレコードを配置することで、私は失われたものへの後悔の祈りを捧げる機会を作っている。しかし、最終的には、単に水没した瞬間だけじゃなく、その直後に起る出来事を大らかに捕らえた作品だ。トーン、メロディー、そして最後は曲自体がプールから浮かび上がり、潜在意識のベールを抜けて、時間の衝突の水面下から、生きて呼吸のできる世界へと戻ることになる。私はこの作品をパフォーマンスすることで、人間の文化の構築に貢献してきた全てのミュージシャン、すべてのアーティストを賞賛し祝福しているのです。」とエヴァンは語る。
ホルムはこの作品を使って「ステーション・トゥ・ステーション」と題したライヴパフォーマンスを行った。
▼2013年9月28日カリフォルニア州オークランド、トレイン・ステーション16丁目での演奏の様子。
この他にも、ホルムは2011年は作品「クリスタル・ターンテーブル」という情熱的な作品で、スピーカーのコーンの振動をペン先に伝えインクで白い紙に曲線を描き、レコードの溝を視覚化する試みを行った。ホルムの公式サイトに様々な作品がアーカイブされている。
▼「レコードの亡霊」2012
⇒Evan Holm公式サイト
水の中
揺れて溺れて
気持ちよい