六月の別名はみなづき(水無月)。梅雨でジトジトなのになぜ水が無いのか、物心ついて頃からずっと疑問だった。恐らくこれは「No Pain No Gain(労なくして益なし、苦は楽の種)」や「No Music, No Life(音楽なくして生活なし、音楽は生活の種)」と同じく修辞学で言う「Iterative Negative Contrast Method(反復否定対照法)」に違いない。即ち「No Water, No Idol(水なくしてアイドルなし、水はアイドルの種)」。
六月の異名には他にいすずくれづき(弥涼暮月)、かぜまちづき(風待月)、けんびづき(建未月)、すいげつ(水月)、すずくれづき(涼暮月)、せみのはつき(蝉羽月)、たなしづき(田無月)、たんげつ(旦月)、とこなつづき(常夏月)、なるかみづき(鳴神月)、ばんげつ(晩月)、ふくげつ(伏月)、まつかぜづき(松風月)、ようひょう(陽氷)などがあるが、個人的にはえんよう(炎陽)がいい。照りつける夏の太陽、または夏そのものを指す「Flaming Sun」こそ、我らが待ち望む季節に違いない。炎のように燃え上がる恋の季節を目前にして投下された女子ビデヲ観察記。
●きゃりーぱみゅぱみゅ
きゃりーちゃんの最新リリースは7777枚限定CD付グッズ『きらきらキラー』。あくまでグッズ、つまりCDではない。イマイチ理解不能なリリース方法だったが、ブツが届いてなるほど、ピンクのビニールバッグの中に7インチジャケとミニポスターとステッカー等オマケが色々。チョコレートにCDがオマケで付いた食玩CDと同じ。ってことはオリコンチャートにカウントされない?かどうかは知らないが、7月リリースの3rdアルバム『ぴかぴかファンタジン』からのリード・トラックであることは確か。本日”ミュージックビデヲ解禁”とのニュースがTLを賑わせたので、期待したがFULLヴァージョンの動画サイトでの公開はまだ先とのこと。きゃりーの射殺で始まる裏切りビデヲとのことなので期待しよう。
⇒きゃりーぱみゅぱみゅ、新曲“きらきらキラー”のミュージック・ビデオ完成
⇒きゃりーぱみゅぱみゅの映画が7月12日に公開決定
●アーバンギャルド
ニュー・アルバム『鬱くしい国』リリースまで後10日。先月公開された「さくらメメント」に続き「自撮入門」のビデヲが公開された。グラドルやアイドルはもちろん自撮りにハマる現代人の心の闇を浮き彫りにするジサツのススメ。インディーでもメジャーでも何処のレーベルでも全くブレない前衛都市の屈強な魂に触れる為に発売記念イベント「アーバンギャルドの公開処刑9」と「アーバンギャルド全国ツアー'14~鬱くしい国へ!」開催。
⇒アーバンギャルドSkream!インタビュー
⇒アーバンギャルド松永天馬、詩のボクシング全国大会で優勝
●BiS
BiS(新生アイドル研究会)横浜アリーナ解散ライヴまで25日18時間24分12秒(執筆時)。7月2日にBEST ALBUM『うりゃおい!!!』リリースも決定し、最終ゴールへ奪取する6人による「nerve」新ビデヲは、NIGOプロデュースによる振付けメインのBiSらしからぬ女子力満開萌エロビデヲ。ローラ・アシュレー風花柄ワンピとスク水どっちもエエのぉ。エヴィゾった後に人差し指で画面にタッチしちゃうのは筆者とT.美川だけではあるまい。日本エヴィゾリ化計画実施中。当ブログ一押しアイドルグループ「でんき組.inc」も参加!
⇒BiS「nerve」フリコピにアイドル続々参戦! 女子流、まいにゃ、でんき組
●BELLRING少女ハート
BiSの後継者最右翼サブカルアイドルがベルハーことBELLRING少女ハート。数回経験した現場では、ワッキー&ゆっふぃー在籍時のBiSを想起させるユルさが印象的だった。だが筆者にとってのベルハーの魅力は、あくまで楽曲派の立場に立ってのものである。サイケとプログレを標榜するに相応しい、コアなアングラ感たっぷりの音づくりの妙は、20年前サイケ原理主義伝承派だった頃の自分に聴かせてやりたい。
●ゆるめるモ!
昨年半ばから俄に楽曲派ヲタを中心に注目を集めるYou'll Melt More!(ゆるめるモ!)、通称「モ!」。2012年12月の初ライヴ以来、クラウトロック/ニューウェイヴ/エレクトロへのコアなオマージュ(パクリ)に果敢に挑戦。持ちネタはNEU!、ESG、DEVO、MBVなど。まだ現場を体験したことがないので何ともいえないが、マニア殺しのパクリネタと、割と普通っぽいメイン曲のギャップがオモロいかも。6月21日四ッ谷OUTBREAK!での「自家発電Vo.3」に非常階段等と共に出演する。もしかして「ゆるめる階段」やんのか?
⇒ゆるめるモ!初のフルアルバムはDevo、リキッドワンマンも
●GLIM SPANKY
注目ビデヲはアイドルだけじゃない。新手のバンド女子のおススメは、男女二人組GLIM SPANKY。ブルージーな女子ヴォーカルの噂はチラホラ聞いていたが、リリースされたばかりの『焦燥』のビデヲには仰け反った。グレイス・スリックじゃね。今何年?1968年!と自信を持って答えそうな彼らのキャチコピーは「オーセンティック・ロックの騎手」。確かピンク・フロイドの1stの初回の邦題が『サイケデリック・ロックの騎手」だったのでは(うろ覚え)?音の方もゴリゴリのギターロックでなかなかいい。バンド形態でのライヴを観てみたい。
●てあしくちびる
もひとつ個性派ビデヲ。栃木県足利市在住の男女二人組てあしくちびるは、昨年山崎怠雅の対バンで観てひっくり返った。ヴァイオリン(&チェロ)女子とアコギ男子がリズム隊抜きで生み出すビート感と、ラップとうたの境界線を捻り切る激烈うた芸で、世界のカオスを一手一足に引き受ける天晴なデュオ。リリースされたばかりの1stアルバム『Punch! Kick! Kiss!』からのビデヲがこれまた秀逸なコミック仕立て。写真と音だけでは判りにくい手足こんがらがる世界観を見事に再現している。とは言っても彼らの魅力はやっぱり生ライヴ。嗚呼また観たい観た愛(ぁい)!
女子ビデヲ
井上ビデオじゃ
ありません
<男子ビデヲの注目はコチラ>
●浅井健一
7月9日リリースのSolo Album『Nancy』からの先行シングル「紙飛行機」。クロマニヨンズに同名異曲あり。