グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

きのこの山

2010年04月23日 | 植物
 このところ、雨や曇りの日が多く、日照時間が少なくなっています。それに、一昨日は初夏の気温でしたが、また昨日から冬の寒さに逆戻り。

 そんな気候の影響で、全国的に野菜類の価格が上がっているようです。大島の物価は、輸送の関係で普段から高目なので、ちょっとキビシイです。

 でも、庭先ではアシタバの新芽が摘めますし、やはり、この時期はキノコですね(笑)


 そんなわけで、今日はキノコの食べられそうなの(!?)を。
まず最初(↓)は、アミガサタケです。



 フランスでは、春の訪れを告げる食用きのこ「モリーユ」として、親しまれているそうです。
広がる傘はなく、頭部と柄からできています。頭部は網目状の峰と、その間のへこみガ特徴です。

【生食は毒なので注意!!】乾燥品が輸入されているほどだそうですが、まだ、試食していません。以前切ってみたら、頭部も柄も中は空洞で、不思議なキノコでした。


 次は、近縁のトガリアミガサタケ?(↓)。こんな道路脇に生えていることも珍しくありません。春、土手や草原などにも生えます。



 アミガサタケ属は、どれもよく似ていて見分けるのは難しいですが、生食しなければ食用になるそうです。
 落ち葉などを栄養源としている腐生菌という仲間です。この仲間は、胞子を頭部の「へこみ」の表面にある「子のう」という袋(顕微鏡で見る)で作るそうです。


 次は、キクラゲの仲間の、アラゲキクラゲ(↓)です。



 中華料理の食材として有名なキクラゲ。小学校の給食でキクラゲのスープがよく出たのを思い出します。キクラゲは、耳のような形なので、漢字で「木耳」と書きます。和名の由来は、クラゲに似た食感からだそうです。

 乾物として一般に売られているので、性質はよく知られていると思いますが、念のため。

 水分がたっぷりの時は、やわらかくプヨプヨ。それが乾くと縮んで堅くなり、再び水分を与えると元のやわらかさに戻る性質です。

 大島では、このアラゲキクラゲ(粗毛木耳)の方が、キクラゲより多いようです。これは、果樹園のグミの木についていました。ニワトコの枯れた枝や幹によく着いています。どちらも、同じ様に食べられますが、アラゲキクラゲの方が少し厚くて硬めです。ラーメンや野菜炒めに最適です。

 同じキクラゲの仲間(↓)、???



 正確な名前が分かりません。花弁状で、よりゼラチン質です。アカメガシワの枯れ木についていました。
 キクラゲにしては色が薄くて肉厚の感じですが、やわらかくて美味しそうです。


 次も近所で見つけたマッチ棒のような形のキノコ(↓)。中ほどの分かりますか?



 オオセミタケです。大蝉茸と書きます。このキノコも、初めのアミガサタケ類のように、頭部と柄があり、傘はありません。

 バッカクキン科トウチュウカソウ属、アブラゼミやエゾゼミの幼虫に寄生するキノコ「冬虫夏草」の一種です。

 胞子は、頭部に埋め込まれた「子のう殻(しのうかく)」と呼ばれる粒の中に作られます。

 下の画像左側で、縞状になっているのが、セミの幼虫の腹の部分です。



 漢方で利用するようですが・・・ちょっと、試したくない感じです。(汗) 

 幼虫を栄養にして成長するキノコ。それを滋養強壮のために食する人間・・・すごい食物連鎖ですね!!
     (なるせ)




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2 コメント

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美味しそう? (やぶ椿)
2010-04-23 19:33:38
なるせさん、こんばんは!

私もかって「食べられるキノコ、毒キノコ」の見分け方などの本を買って読みましたが、実際出会うと皆似たようで分別出来ませんでしたので君子危うに・・で終わりました。

キノコ大好き(食するのが)人間なので、大島のキノコを今後色々お教えいただきたいですm(__)m

今日も大好きなタンメンに冷凍キクラゲを入れ、その歯ごたえに満足でした(^o^)丿
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採り時が大事? (なるせ)
2010-04-26 00:54:34
やぶ椿さん、こんばんは!
コメントありがとうございます。

大島にも、ほだ木に、
シイタケ、エノキダケ、ヒラタケなどの菌を植えて、栽培から楽しむ方々もいらっしゃるようですね。

安心して食べることを考えると、やはり栽培になりますでしょうか?!

キクラゲの仲間も、白っぽくなったり、溶けてしまったりしているのは、採り時を過ぎたものですね。
見つけるタイミングも大事ですね。
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