グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

引き込まれた展示・シリーズ1(葛西臨海水族園)

2023年12月24日 | その他
博物館などでの展示の仕方について、考えたり学んだりする機会が、最近、何度かありました。
それで改めて、過去に見た「楽しくて、興味を引かれて、心に残る展示にはどんなものがあったか?」を、思い出してみました。

いくつかの展示はブログで報告していますが、調べてみたら「とても印象に残ったのに、まとめていない展示」もあることに気がつき、このまま私の記憶の中だけに埋もれてしまうのはもったいないので、ここに書いておくことにしました。

今回は、1年以上前に立ち寄った「葛西臨海水族園」の展示の紹介です。

まず、入ってすぐ目についたのが、深海の展示!

暗いところに入ってすぐに、光に照らされた暗黒の世界が浮かび上がったので、インパクトがありました。

スタッフのコメントの書き方も、見ている側が身近に感じられて、ほっこりしました😊

次に印象に残ったのは、「海はつながっている?」という言葉。

「海はつながっているのに決まっているのでは?」と思って、下の文章を読んでみたら、「海の中には見えない壁がある」と書いてあるではありませんか!
意外な展開に読み進むと…、温度の壁!

ふむふむ、それぞれの生き物に適した水温があるので、海水温が壁になるのか。
そして「広い海も壁になる」って?

沿岸にしかエサがない生き物にとって、広い場所が壁になるとの説明に、納得!!

「あっちにも、こっちにもいる魚 そこにしかいない魚」という言葉も、続きが読みたくなりました。


「口はどこ?」の後の展示には、

色々な口が、絵で紹介されていましたが、

さらに、本物の骨格標本は説得力がありました。

😊

生きものたちの繁殖戦略という難しい話を、「ふえる ふえる」「それが大事」「でもどうやって?」との問いかけで、その先まで読みたいという気持ちにさせてくれます。

この素敵な「問い」は、どうやって生まれたのでしょう?

水槽が明るい理由から、サンゴ礁の生きものの生態を

水槽が暗い理由から、マングローブで暮らす生きものの様子を、思い描けるようになっていました。

😊

自分で探す楽しさへ、誘ってくれるパネルもありました。

見つけるためのコツが書かれていて

見つけた時は、「本当に居た〜!」っていう感じで、嬉しくなりました。

😊

華やかな魚たちが泳ぐ美しい水槽は、今も人気があるようです。
でも昔の展示って、上に魚の名前と生息地、学名が書いてあるだけだった気がします。

それが、ここでは…、「体の形は似ていても、泳ぎ方は?」という文章の後に、泳ぎ方を観察するコツが書いてありました。

😊

特別、魚が好きな人でなくても、興味が持てて続きを読みたくなる絶妙な「問い」。
楽しく読んでいきながら、知らないうちに色々な生きものの生態に詳しくなれる構成。
自分で探したり、観察して考えたりしていくことで、どんどん楽しくなるしかけ。

室内展示も、屋外のガイドも、大切なことは同じだなぁ〜と感動した展示でした。
またいつか時間ができたら「大切なこと」を思い出すために、訪ねたいと思います。

(かな)
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