浜名史学

歴史や現実を鋭く見抜く眼力を養うためのブログ。読書をすすめ、時にまったくローカルな話題も入る摩訶不思議なブログ。

和歌山

2012-10-23 10:15:02 | 日記
 21日、和歌山まで行った。22日は大阪・四天王寺で舞楽を見た。舞楽については後に記す。

 和歌山へは、歴史の調査で行ったのだが、成果はなかった。

 戦時中和歌山市にあった大和紡績の労働実態などについて調べようと思って、『和歌山県史』、『和歌山市史』など、さらに当時の新聞を見た。

 『和歌山県史』、『和歌山市史』ともに、近現代史が弱い。史料編に収載している史料も、たとえば『県史』では大和紡績の社史からのものでオリジナルなものがない。なぜ原史料を探さないのか、大和紡績の社史を見ると、戦時下の生産に関わる記述があるのだから、何らかの原史料はあるのであろうが、『県史』は調査しなかったのか。

 『和歌山市史』も、みるところなし。

 『県史』、『市史』ともに、前近代は見ていないので、そちらはよいのかもしれないが、とにかく近現代史はよくない。

 また当時発行されていた新聞を見たのだが、記事の中に資料となるようなものの記載がほとんどない。静岡の新聞(『静岡民友』、『静岡新報』、そして『静岡新聞』)のほうが、歴史資料としての記事が多い。

 さらに、和歌山県(新宮市などの紀南についてはわからないので、紀北に限って)では、近現代史研究についての団体がない。女性史の研究会もない。歴史研究の団体は一つあるようだが、それも前近代のようだ。

 総じて、歴史研究の動きが活発でないことがよくわかった。

 和歌山大学があるが、大学には近現代史研究の専門家がいないことも一因かもしれない。
 
コメント
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