浜名史学

歴史や現実を鋭く見抜く眼力を養うためのブログ。読書をすすめ、時にまったくローカルな話題も入る摩訶不思議なブログ。

さすが、清張さん

2012-10-06 21:38:29 | 日記
 今の若い人には馴染みがないかもしれないが、松本清張という大作家がいた。若い頃、清張の作品をよく読んだが、最近はとんと御無沙汰していた。

 双葉文庫から『松本清張 初文庫化作品集』というシリーズがでている。そのなかの4に「統監」がある。これは伊藤博文の韓国支配の動きを描いたものだ。韓国併合やハーグ密使事件などを描いたもので、博文の傍らにいた芸妓の目に映った光景とそれについての感情が綴られている。もちろんフィクションであるが、韓国の悲劇がきちんと描かれている。

 さすが清張である。こういう作品があったとは知らなかった。日本の韓国侵略の姿が、こういうかたちで描かれ、とても読みやすくイメージを浮かべやすい。

 これも読んでみて欲しい。
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「あなたがむなしく生きた今日は昨日死んでいった者があれほど生きたいと願った明日」

2012-10-06 18:18:49 | 日記
 シリアで銃弾に倒れた山本美香さん。偲ぶ会が開かれたそうだ。そこで読み上げられたメッセージが、『毎日新聞』に掲載されている。

 これに、何もコメントする必要がない。内容ある深いメッセージが3本あった。

 山本さんは、「一粒の麦・・」だ。


 http://mainichi.jp/select/news/20121006mog00m040001000c.html

 戦争を憎み、山本さんの生と死を想う。
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『ハンセン病とともに心の壁を超える』(岩波書店)

2012-10-06 10:54:04 | 日記
 熊本日々新聞社が同紙に連載した記事をまとめたものである。熊日は、ハンセン病問題にとても熱心である。国立療養所・菊池恵楓園があるからかもしれないが、人権感覚の鋭い内容は信頼できる。

 最近、人権感覚もなく、理性的な認識や責任感のかけらもなく、ひたすら目立とうとして野蛮なことばをばらまいている輩が世間の耳目を集めている。悪人が跳梁する時代となっている。

 だが、よい人はたくさんいる。

 この本に登場する人々は、人間に対する信頼を取り戻してくれる。こんなにも立派な人がいたのかと、心から感心する。

 ハンセン病者に対する差別は、今もなくなってはいない。日常生活から「隔離」され、権力からの暴力的な迫害を受けていたために、人々の目になかなか映らない。

 しかし私たちは、日本ではほぼ過去となったハンセン病の歴史と、今生きている人々の生活や人権を知ることなく、のほほんと生きていくことはできない。

 この本は、そしてこの本に登場する人々の生き様は、人間のすばらしさを教えてくれる。

 読んで欲しい。
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福島県は、犯罪を重ねる

2012-10-06 07:28:12 | 日記
 フクシマ原発事故に関しては、政府や福島県による意図的な情報隠しや作為的な欺罔がまかり通っていたことは、すでに明らかになっているが、さらにその上塗りをしていることが判明した。福島県は、犯罪的なことを行っている。


 まず、「福島県県民健康管理調査」について。『毎日新聞』のスクープ。このブログがまとめているので、それを紹介する。

http://johokokai.exblog.jp/18529158/

 ここに記載されている『毎日新聞』の記事をみれば一目瞭然である。

 またこういう記事もある。これは『朝日新聞』の記事。見出しは、「福島の線量、意図的に低く公表か 市民団体独自調査」である。

 「市民と科学者の内部被曝(ひばく)問題研究会」は5日、東京都内で記者会見し、福島県内で空間線量を測るモニタリングポストの値が意図的に低く抑えられている可能性があるとの独自の調査結果を公表した。

 研究会は今年、文部科学省が設置したモニタリングポスト約100カ所の近くで空間線量を測った。この結果、公表されているモニタリングポストの値より平均して10~30%高かったという。ポストから10メートルほど離れた所では、平均で40~50%高かったという。

 研究会の矢ケ崎克馬・琉球大学名誉教授(物理学)は「値を低くみせるために、モニタリングポストの周りは除染を徹底したり、数値を操作したりしているのではないか」と話した。文科省原子力災害対策支援本部は「意図的に低くみせるようなことはしていない。周辺が除染されたモニタリングポストの情報は福島県のホームページで公開している」としている


http://www.asahi.com/national/update/1005/TKY201210050360.html

 政府も福島県も、人々の健康を守ろうとする気配はない。今も続く“棄民”政策である。





 
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