昨日、静岡県内にある美術館に行った。障害を持った「子ども」たちが描いた絵だという。美術館に飾られた絵は、まことにすばらしいものであった。「青空」という絵は、青に塗られた画面に光とも思われる黄色の点が画面いっぱいに描かれ、右下に子どもの顔と思われる二人の人物が描かれていた。
あるいは、黒の輪郭でかたどられた小さな枠内がカラフルな彩りで塗られ、近くでみるとわからないが、少し離れてみると画面に下方部が沈むような動きが現れる絵。
あるいは大きな樹木が描かれ、その樹木の右上に二人の子どもが描かれる。その子どもがいる背面には満月がかかり、その子どもの姿を際立たせる。
何ともすばらしい絵が並ぶ。
また画面いっぱいの草花。右下に二人の子ども。
子どもの絵は、大人の常識を超える、あるいは思いもつかないような発想があるからこそ、面白い。
だが、たくさんの絵を見続けていて、ボクはふと思った。展示されている絵が、あまりにも絵なのだ。それもすばらしい絵なのだ。素朴な、突拍子もないような絵がほとんどないのだ。小さな絵にはそれらしいものはあったが・・。
何かがおかしいと思った。あまりにも完成されすぎた理性的な絵。しかしそれを描いたのは、障害を持った子ども。
施設を見て回った。教室の中では、黙々と絵を描く人、あるいは不自由な手で織物を織る人。それらをガラス窓の外から眺める。見る側も、見られる側も視線の交わりすらない。
この施設では、70人以上いる障害者の内、子どもは7人だという。
駐車場で、どこかから帰って来た子どもたちと会った。職員も子どもたちもおとなしかった。あるいは心なしか疲れているようにも見えた。ボクらを自然を眺めるかのように、あるいは無視しているかのように、職員も子どもも静かに去っていった。
ボクも静かに去った。評判と、実際に見学したものとの大きな距離感を感じながら・・・
あるいは、黒の輪郭でかたどられた小さな枠内がカラフルな彩りで塗られ、近くでみるとわからないが、少し離れてみると画面に下方部が沈むような動きが現れる絵。
あるいは大きな樹木が描かれ、その樹木の右上に二人の子どもが描かれる。その子どもがいる背面には満月がかかり、その子どもの姿を際立たせる。
何ともすばらしい絵が並ぶ。
また画面いっぱいの草花。右下に二人の子ども。
子どもの絵は、大人の常識を超える、あるいは思いもつかないような発想があるからこそ、面白い。
だが、たくさんの絵を見続けていて、ボクはふと思った。展示されている絵が、あまりにも絵なのだ。それもすばらしい絵なのだ。素朴な、突拍子もないような絵がほとんどないのだ。小さな絵にはそれらしいものはあったが・・。
何かがおかしいと思った。あまりにも完成されすぎた理性的な絵。しかしそれを描いたのは、障害を持った子ども。
施設を見て回った。教室の中では、黙々と絵を描く人、あるいは不自由な手で織物を織る人。それらをガラス窓の外から眺める。見る側も、見られる側も視線の交わりすらない。
この施設では、70人以上いる障害者の内、子どもは7人だという。
駐車場で、どこかから帰って来た子どもたちと会った。職員も子どもたちもおとなしかった。あるいは心なしか疲れているようにも見えた。ボクらを自然を眺めるかのように、あるいは無視しているかのように、職員も子どもも静かに去っていった。
ボクも静かに去った。評判と、実際に見学したものとの大きな距離感を感じながら・・・