『朝日新聞』が、政治家・中村喜四郎のインタビュー記事を載せている。中村は自民党の国会議員であったが、今は無所属である。そして野党政治家の支援を行っている。
中村は、現在の日本は「壊れている」という認識を持つ。もちろん壊しているのは自民党である。
自民党が変質したきっかけは、小選挙区制だと指摘する。
選挙制度が大きいでしょうね。衆院が小選挙区制になって、党本部の公認権が強まり統制力が増しました。議員は刺客を立てられることを恐れ、党執行部を絶対視するようになりました。首相が訳の分からない解散をしていることも大きい。消費税を上げないとか国難突破とか、有権者が選択しようがない理由で解散する。自民党にもおかしいと思っている人がいるが、そのまま通ってしまう
権力を握る者は、権力に抑制的でなければならない。反対意見をきちんと聞く。失敗したら自己批判もする。昔の自民党はそういう大人の政党でした。良くも悪くも派閥均衡型で、全員野球をめざすことが党運営の基本でした。批判もありましたが、活気があったことは間違いありません。いまは権力への抑止力がなくなっている。非常に恐ろしいことです。民主主義が壊され、独裁的な体制にも入りかねないと思っています
それをやれば政治が変わります。派閥が活発で金権問題があったと言われた中選挙区の時と今を比べたら、どっちがいいのか。今は政治家がものを言わない。小選挙区で落ちた人が比例区で復活してくる。閉塞(へいそく)感の中で、目先のことしか追いかけない。政治家の発言がまことに軽い。こんなことは中選挙区では絶対になかったことですよ。かつて我々は小選挙区に反対して守旧派と呼ばれたが、今度は改革派として『選挙制度を変えろ』と言う番が来たと思います
私も、小選挙区制への選挙制度の変更が出てきた時から、それが成立するとたいへんなことになると主張してきたが、いわゆる「革新」という人びとの中からも、小選挙区制に賛成する者がでてきた。私はとても驚いた。政治学者の山口二郎なんかがその一人である。彼は「報道ステーション」で、小選挙区制の導入を叫んでいた。
山口が小選挙区制度は間違いであったと自己批判すれば、私も山口に対する批判は控えるが、今もってそういうことは聞いていない。
中村喜四郎の主張は正しい。選挙制度を変えるべきである。すくなくとも、もとの中選挙区制に。
中村は、現在の日本は「壊れている」という認識を持つ。もちろん壊しているのは自民党である。
自民党が変質したきっかけは、小選挙区制だと指摘する。
選挙制度が大きいでしょうね。衆院が小選挙区制になって、党本部の公認権が強まり統制力が増しました。議員は刺客を立てられることを恐れ、党執行部を絶対視するようになりました。首相が訳の分からない解散をしていることも大きい。消費税を上げないとか国難突破とか、有権者が選択しようがない理由で解散する。自民党にもおかしいと思っている人がいるが、そのまま通ってしまう
権力を握る者は、権力に抑制的でなければならない。反対意見をきちんと聞く。失敗したら自己批判もする。昔の自民党はそういう大人の政党でした。良くも悪くも派閥均衡型で、全員野球をめざすことが党運営の基本でした。批判もありましたが、活気があったことは間違いありません。いまは権力への抑止力がなくなっている。非常に恐ろしいことです。民主主義が壊され、独裁的な体制にも入りかねないと思っています
それをやれば政治が変わります。派閥が活発で金権問題があったと言われた中選挙区の時と今を比べたら、どっちがいいのか。今は政治家がものを言わない。小選挙区で落ちた人が比例区で復活してくる。閉塞(へいそく)感の中で、目先のことしか追いかけない。政治家の発言がまことに軽い。こんなことは中選挙区では絶対になかったことですよ。かつて我々は小選挙区に反対して守旧派と呼ばれたが、今度は改革派として『選挙制度を変えろ』と言う番が来たと思います
私も、小選挙区制への選挙制度の変更が出てきた時から、それが成立するとたいへんなことになると主張してきたが、いわゆる「革新」という人びとの中からも、小選挙区制に賛成する者がでてきた。私はとても驚いた。政治学者の山口二郎なんかがその一人である。彼は「報道ステーション」で、小選挙区制の導入を叫んでいた。
山口が小選挙区制度は間違いであったと自己批判すれば、私も山口に対する批判は控えるが、今もってそういうことは聞いていない。
中村喜四郎の主張は正しい。選挙制度を変えるべきである。すくなくとも、もとの中選挙区制に。