浜名史学

歴史や現実を鋭く見抜く眼力を養うためのブログ。読書をすすめ、時にまったくローカルな話題も入る摩訶不思議なブログ。

やっぱり

2019-10-21 11:25:19 | 社会
 以前、腰が痛くてそれが治らないために、近くの接骨院に行った。接骨院には初めてであった。

 そこではただ単に腰を押さえてどこが痛いかを答えさせ、その後電気マッサージをかけるだけであった。その際、こちらの新しい器械を使うと効き目がありますが、そのためには少し金銭的負担が増えますといわれた。私はその器械で「治療」を受けたが、まったく治らなかった。

 要するに、接骨院は簡単な対症療法をするだけ、だということがわかった。

 その後、私は整形外科に行き、レントゲンを撮ってもらい、腰の痛みの原因について説明を受けた。

 私は、もう接骨院には行くまいと思った。その接骨院は、私がいたとき近所の高齢者が集まってきて、ある種のサロンのようになっていた。もちろん電気マッサージなどを受けていたが、これは医療費のムダではないかと思った。

 そして今日の『朝日新聞』記事。

整骨院で相次ぐ水増し請求 患者も歓迎、口コミで広まる

整骨院の柔道整復師が保険会社から自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)の保険金をだまし取った疑いで逮捕される事件が、北海道内で相次いだ。治療の内容や回数をでっち上げ、水増し請求する手口だ。背景には、整骨院の一存で治療の証明書を作れる制度と、規制緩和によって柔道整復師が増えたことによる過当競争があるとみられる。
(中略)
厚生労働省医事課の担当者は「柔道整復師の数が増え、一部では客を奪い合う構図になっている」と話す。同課によると、1999年の規制緩和によって、柔道整復師の養成校が相次いで新設された。98年の14校から2017年には104校に。柔道整復師も約2万9千人から約7万3千人に増え2倍以上になった。


 なるほど、食っていくためには不正に手を染めるしかないようだ。

 
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教員の不足

2019-10-21 09:58:45 | 政治
 昨日の『東京新聞』が届いた。第一面には、もちろん先の台風19号の被害に関する記事であるが、もうひとつ、「教員不足」の記事があった。

 私の属している研究会には中学校の教員がいる。最近はあまり例会に参加してこないが、しばらくぶりに会ったらげっそりと痩せていた。とにかく忙しい、というのだ。帰宅は夜10時頃。部活動の指導のために授業準備がなおざりになり、きちんとやろうと思うと睡眠を削らざるを得ないという。まさにブラックの職場と化している。

 高校の教員をしている研究会会員の話では、東京の小学校の教員になった教え子が過酷な勤務で退職を考えているという。

 そういうところに若者が就職しようとは思わないだろう。だから人手不足が慢性的で、記事では関東地方のアンケート調査を報じているが、静岡県でも同じで状況がある。

 記事の中で、佐久間亜紀という教授のコメントがあった。非正規教員の大量採用、正規教員の疲弊による職場離脱者の増加があるとのこと。その通りだろう。

 佐久間教授も言うが、解決には教員増加と働き方の見直し、つまりもっと余裕のある職場にせよという事である。
 
 先日政府は、教員の勤務時間を年単位で調整する変形労働時間制を、自治体の判断で導入できるようにする教職員給与特別措置法(給特法)改正案を閣議決定した。

 しかし、こんな小手先のやり方ではまったく問題は解決しない。

 政府は、おそらく学校教育に対する責任を放棄しようとしている(憲法26条の教育を受ける権利の侵害)。

 『東京新聞』の「本音のコラム」で、前川喜平氏は、不登校の子どもの数が多いことを示し、「学校の子どもへの不適応」を指摘している。学校が、子どもたちが安心して過ごすことの出来るところではなくなっている、というのである。

 その背景に、子どもに画一的な行動を求めたり、自己犠牲を是とする道徳を押しつけたりという、安倍が理想とする国家のための「臣民」づくりという教育政策がある。

 安倍政権は、みずからの野望実現と仲のよい人びとへの利益供与実現のために、国家財政や国民を手段として位置づけている。そして最近の『読売新聞』の世論調査では、そうした安倍政権に55%が指示を与えているという。

 日本には未来がないように見える。

「崩壊する」教育現場。小学校教諭の過酷さを伝える漫画が話題。







 
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