麻生太郎といい、安倍晋三といい、何故にわが国は、知性も教養も、さらに品性も欠ける人物が首相になるのだろうか。
ひょっとしたら、知性も教養も、品性もないことがまったく恥ずかしいことではないという価値観が、我が日本社会には広がっているのではないかと思い、それを理解すべくこの本を取り寄せて読んでみた。
読んでみて感じたのは、若い頃から知性も教養も磨かなかった人は、大人になって、一定の「知識」を呑み込みやすいのではないかと思った。
安倍晋三は、「可もなく不可もなく、どこまでも凡庸で何の変哲もないおぼっちゃま」(225)として、友人らには見えていたようだ。学生の頃、神戸製鋼の頃には、ネトウヨ的な発想はまったく見られなかったということだ。
ところが政治家になって、ネトウヨ的な人々と交流するようになり、政治についてまったく白紙の状態であった安倍の脳に、彼等の知識や思考が沁みていったのである。
神戸製鋼時代の上司は、「彼が筋金入りのライト(右派)だなんて、まったく感じませんでした。普通のいい子。あれは間違いなく後天的なものだと思います。・・・・(政界入り後)に周りに感化されたんでしょう。まるで子犬が狼の子と群れているうち、あんな風になってしまった。僕はそう思っています」(281~2)と言っている。
学生時代、彼はまったく目立つことなく、成績も良くもなく悪くもなく、要するに凡庸な人であった。何かを必死に勉強したという形跡もない。
安倍を教えた国際政治学者で、成蹊大学学長でもあった宇野重昭もこう語っている。
「・・彼を取り巻いているいろいろな人々、ブレーン、その中には私が知っている人もいますが、保守政党の中に入って右寄りの友人や側近、ブレーンがどんどん出来ていったのも大きかったのでしょう。・・・彼の場合、気の合った仲間をつくり、その仲間内では親しくするけれど、仲間内でまとまってしまう。情念の同じ人とは通じ合うけれど、その結果、ある意味で孤立していると思います。」
安倍は、政治家になってから、脳内が白紙であったがゆえに、「右寄りの」思考や知識が書き込まれていった、ということなのだろう。
安倍晋三に基礎的な教養がないことは、国会の発言などで明らかとなっている。
この本は、安倍晋三と交際したことがある多くの人々から聞き出したことをもとに構成してあるので、安倍晋三という人物が浮き彫りになる。
読んでいて、たしかに、まったく面白くない人物である。話して、何かを得られるような者ではない。相手にしたくない、そういう人が首相なのである。
ひょっとしたら、知性も教養も、品性もないことがまったく恥ずかしいことではないという価値観が、我が日本社会には広がっているのではないかと思い、それを理解すべくこの本を取り寄せて読んでみた。
読んでみて感じたのは、若い頃から知性も教養も磨かなかった人は、大人になって、一定の「知識」を呑み込みやすいのではないかと思った。
安倍晋三は、「可もなく不可もなく、どこまでも凡庸で何の変哲もないおぼっちゃま」(225)として、友人らには見えていたようだ。学生の頃、神戸製鋼の頃には、ネトウヨ的な発想はまったく見られなかったということだ。
ところが政治家になって、ネトウヨ的な人々と交流するようになり、政治についてまったく白紙の状態であった安倍の脳に、彼等の知識や思考が沁みていったのである。
神戸製鋼時代の上司は、「彼が筋金入りのライト(右派)だなんて、まったく感じませんでした。普通のいい子。あれは間違いなく後天的なものだと思います。・・・・(政界入り後)に周りに感化されたんでしょう。まるで子犬が狼の子と群れているうち、あんな風になってしまった。僕はそう思っています」(281~2)と言っている。
学生時代、彼はまったく目立つことなく、成績も良くもなく悪くもなく、要するに凡庸な人であった。何かを必死に勉強したという形跡もない。
安倍を教えた国際政治学者で、成蹊大学学長でもあった宇野重昭もこう語っている。
「・・彼を取り巻いているいろいろな人々、ブレーン、その中には私が知っている人もいますが、保守政党の中に入って右寄りの友人や側近、ブレーンがどんどん出来ていったのも大きかったのでしょう。・・・彼の場合、気の合った仲間をつくり、その仲間内では親しくするけれど、仲間内でまとまってしまう。情念の同じ人とは通じ合うけれど、その結果、ある意味で孤立していると思います。」
安倍は、政治家になってから、脳内が白紙であったがゆえに、「右寄りの」思考や知識が書き込まれていった、ということなのだろう。
安倍晋三に基礎的な教養がないことは、国会の発言などで明らかとなっている。
この本は、安倍晋三と交際したことがある多くの人々から聞き出したことをもとに構成してあるので、安倍晋三という人物が浮き彫りになる。
読んでいて、たしかに、まったく面白くない人物である。話して、何かを得られるような者ではない。相手にしたくない、そういう人が首相なのである。