大学や専門学校への進学を考える高校生、しかし家庭は豊かではない。そこで、多くの高校生は奨学金を申し込む。日本学生支援機構の奨学金の募集などの手続きは、高等学校が担う。その係になるとたいへんである。私が担当していた頃と手続きがかわっているかもしれないが、膨大な仕事がある。
まず募集。説明会を開く。日本学生支援機構の奨学金制度を高校教員が説明する。その際、パンフレットや申込用紙を配布する。今までは貸与型(無利子、有利子)だけだったが、現在では給付型の奨学金制度もできたので、おそらく高校での仕事量は増えていることだろう。
さて期限内に書類を提出する(といっても、ネットを使って行う)ためには、生徒たちから書類を集めなければならない。それらの書類をひとつひとつ点検する。所得証明なども集める。そしてHR担任にひとりひとりについてのコメントを書いてもらって集める。
それらの書類に書かれている者をネットの一定の書式にうちこんで送る。
以前なら、生徒はみな無利子型の奨学金を希望したが、日本学生支援機構のほうで、無利子と有利子を分けてくる。私には、なぜこの子が無利子で、あの子が有利子なのか、まったく理解出来ない事例がたくさんあった。
そして今、多くの若者がその奨学金の返済で苦しんでいる。
日本学生支援機構の奨学金について、いろいろな文献を読んだが、当該機構がサラ金並みの厳しい取り立てで、奨学金を借りた若者を徹底的に苦しめている事例をたくさん知った。日本学生支援機構は、奨学金を借りた若者たちから搾取収奪して成りたっているものだというのが、現在の結論である。
その意味で、こういう「未来応援奨学金にいがた」のような取り組みに大いに賛同する。日本の企業も、どす黒い野望と汚い金を集め裏金化する自民党の政治家諸氏に金を与えるのではなく、その金を給付型奨学金として若者に分け与える方が、日本の未来に大いに貢献できると思う。