今日の『東京新聞』の「考える広場」は「ギャンブルの魔力は?」である。
私はギャンブルはやらない。ギャンブルは、胴元が儲ける仕組みになっていると思うからである。
三人の意見が並んでいるが、ひとりは実際にギャンブル依存症になった方のそれである。その方は、パチンコをはじめてやったときに、勝ってしまった。その成功体験がその後の人生を狂わせた。
私も、従兄に誘われて一度だけやったことがあるが、勝ったか負けたかも覚えていない。あまり面白いものではなかったと言う記憶がある。高校の友人がパチンコ屋に養子に入ったので、彼を訪ねてみたことがあった。その頃のパチンコは釘の状態で玉が出る、出ないをコントロールできるということで、毎晩閉店後にその作業をやること、そしてどれくらい一日現金が入るかを教えてもらった。その結果、ぜったいにやってはいけないものだと認識した。
さて作家で、精神科医の帚木蓬生氏は、「ギャンブル依存症は日本人の国民病」だという。200万人が依存症になっていて、その中から身を滅ぼす人がたくさんでている。だからギャンブルは刑法で禁止されているのだが、競馬、競艇、競輪、オートレース、宝くじ、スポーツ振興くじが「公的」に認められていて、日本は「ギャンブル依存国家」だと指摘する。
そしてパチンコ。全国で7千店ある。パチンコ業界には警察官の天下り先だ。
パチンコと公営ギャンブルの売り上げが20兆円、マカオのカジノの売り上げが3兆円、日本はまさしくギャンブル大国、これにカジノが加わろうとしている。
日本国民に、さらにギャンブルの渦中に放り込もうという政治家たち。絶望的な日本としかいいようがない。