浜名史学

歴史や現実を鋭く見抜く眼力を養うためのブログ。読書をすすめ、時にまったくローカルな話題も入る摩訶不思議なブログ。

労働者は反逆せよ(1)

2017-09-18 11:08:21 | その他
 安倍政権は「働き方改革」と称して、労働者をより低賃金にし、企業の労働コストを低減させようとする法案を提出しようとしている。その見返りに、残業規制をする、なんてことを言っている。しかしそれはウソだ。

 某企業は、毎日2時間の残業を労働者に強いている。二交代制、8時間働けば交替の労働者がくるはずなのに来ない、来るのは2時間後である。残業は毎日の労働時間に組み込まれている。

 さて労働基準法が「改正」され、時間外労働(残業)の上限規制が月45時間、年360時間となる。年間では、基本的に一日1時間の残業はOKということになる。そうすると、某企業はたいへんに困る。労働者に毎日2時間の残業を強制できない。

 しかし、もちろん政府はそういう場合の抜け穴をつくってある。経営者の皆さん、安心してください。

 労使協定があれば、年720時間の残業が許容される。そして時間外労働の上限は、年960時間(2~6ヶ月の各平均で80時間)とされる。つまり、残業規制をする、という政府の説明は表向きのもの、実質的には変わらない、というものだ。

 したがって、某企業は何も困らない。某企業には、御用組合もある。労使協定なんかすぐに結んでくれる。

 かくて、政府が宣伝する残業規制は、ことばだけ。ことばは便利だ。

 表向きの説明を新聞などは報道してくれる。だが、その背後の抜け道を詳細に報じるところはない。

 だから国民は、賢くならなければならない。

 「御用組合」でない組合があれば、正しい情報を得ることができるのだが・・・・・

〈追記〉某企業は、現在は残業をしないようにしているようだ。ただし、一日の労働時間が不規則で、つまり残業があるときもあるし、計画した生産台数が達成されるとそこで操業ストップとなる。プライベートな計画が狂わせられるそうだ。

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