安倍政権は、徹底的に中国を「敵」としたいようだ。安倍政権の対東南アジア外交は、対中国で一貫している。中国を刺激して、中国との対立関係を強化しようと躍起になっている。
もし中国との間で偶発的な軍事衝突が起きたとき、どうするのだろうか。アメリカは、絶対に日本の側には立たない。最近の米国の対中外交をみれば、日米関係より日中関係を重視しているのがよくわかるからだ。
今日の『中日新聞』の第二面に、纐纈厚氏(山口大学)のインタビュー記事があるが、その見出しは「嫌中感情 愛国心に利用」である。中国との対立を強めて中国の動きを報道させて、日本国民の中の嫌中感情を強化して、軍拡に励もうという魂胆なのだろう。
国民意識をある方向に向けさせようという強い意図を感じる。「満州事変」の前の時代に似てきているとおもうのは、ボク一人だろうか。
日本人は忘れているのだろうけれども(思い出させないようにしているといってもよい)、日中戦争時、日本軍兵士が中国に侵攻し、多くの中国人を殺傷し、破壊の限りを尽くした。そういう事実を、中国の人々は決して忘れていない。もし日中が戦闘を交えることになれば、過去の日本軍がおこなった蛮行が一挙に忘却の彼方から出現してくるだろう。そして日本人に対する「復讐心」がわきあがってくるはずだ。
ユーゴスラビアという国があった。第二次大戦後、チトー大統領が出現し、民族や信仰が異なる人々をうまく協調させ、平和な国家をつくりあげていた。しかしチトーがなくなったあと、第二次世界大戦の記憶がよみがえり、ナチスドイツに協力した人々と彼らにより抑圧された人々との間で、激しい憎悪が生み出され、そしてついに殺しあいにまで発展した。今、かつてのユーゴは分裂し、それぞれの国の内部でも対立を抱え込んでいる。
戦争があり、戦争が終わる。その後は、平和をどうしたら維持し続けることができるかを政策の柱に据えるべきだ。あえて対立を煽るようなことをしてはならない。
安倍政権は、その意味で、とても危険な政権である。平和の維持は、維持しようとする決意によってこそ、可能である。
過去の亡霊を、あえてよみがえらせてはならない。
もし中国との間で偶発的な軍事衝突が起きたとき、どうするのだろうか。アメリカは、絶対に日本の側には立たない。最近の米国の対中外交をみれば、日米関係より日中関係を重視しているのがよくわかるからだ。
今日の『中日新聞』の第二面に、纐纈厚氏(山口大学)のインタビュー記事があるが、その見出しは「嫌中感情 愛国心に利用」である。中国との対立を強めて中国の動きを報道させて、日本国民の中の嫌中感情を強化して、軍拡に励もうという魂胆なのだろう。
国民意識をある方向に向けさせようという強い意図を感じる。「満州事変」の前の時代に似てきているとおもうのは、ボク一人だろうか。
日本人は忘れているのだろうけれども(思い出させないようにしているといってもよい)、日中戦争時、日本軍兵士が中国に侵攻し、多くの中国人を殺傷し、破壊の限りを尽くした。そういう事実を、中国の人々は決して忘れていない。もし日中が戦闘を交えることになれば、過去の日本軍がおこなった蛮行が一挙に忘却の彼方から出現してくるだろう。そして日本人に対する「復讐心」がわきあがってくるはずだ。
ユーゴスラビアという国があった。第二次大戦後、チトー大統領が出現し、民族や信仰が異なる人々をうまく協調させ、平和な国家をつくりあげていた。しかしチトーがなくなったあと、第二次世界大戦の記憶がよみがえり、ナチスドイツに協力した人々と彼らにより抑圧された人々との間で、激しい憎悪が生み出され、そしてついに殺しあいにまで発展した。今、かつてのユーゴは分裂し、それぞれの国の内部でも対立を抱え込んでいる。
戦争があり、戦争が終わる。その後は、平和をどうしたら維持し続けることができるかを政策の柱に据えるべきだ。あえて対立を煽るようなことをしてはならない。
安倍政権は、その意味で、とても危険な政権である。平和の維持は、維持しようとする決意によってこそ、可能である。
過去の亡霊を、あえてよみがえらせてはならない。