5月27日、遅ればせながら今シーズン初となる野球観戦に行ってきました。昨年もちょうど5月25日にオリックス戦を観戦したのですが、昨年はオリックスが30勝16敗のパ・リーグ首位。一方の横浜は17勝28敗でセ・リーグ最下位でした。それが今年は全く逆、この日までで横浜が29勝20敗のセ・リーグ首位。オリックスは18勝30敗のパ・リーグ最下位となっています。しかし、前日の第1回戦は、オリックスの強力打線の前に横浜が10vs3で完敗しています。
さて横浜の先発は41歳の大ベテラン、三浦投手。
前日までの嫌な流れを断ち切りたい横浜でしたが、いきなり先頭打者の西野選手にヒットを浴びてしまいます。
続く安達選手が送りバント。
ここで不調とはいえ昨年のパ・リーグ首位打者、糸井選手にレフトへの痛烈な二塁打を浴びてしまい、あっさりと先取点を献上。このところ先制点を許すことの多い横浜、嫌な流れです。
さらに前日2本のホームランを浴びた、カラバイヨ選手が今日もレフト前に落ちるヒット。
そして5番T-岡田選手がライトへ痛烈なライナーのヒット。これで早くも2vs0。この日も強力なオリックス打線に初回からいとも簡単にヒットを許すスタートとなりました。
オリックスの先発は2年目の東明投手。今シーズンはここまで1勝3敗ながら、150㎞近い速球をサイドスローから投げ込む、なかなか良い投手という印象でした。
先制点を許した横浜は、先頭の石川選手がセンター前に落ちるヒットを放ち、反撃の狼煙を上げます。
2番の桑原選手は確実に送りバント。
梶谷選手が倒れ、怪我の筒香選手に代わる4番ロペス選手。このところバッティングの調子を落としていましたが、センター前にタイムリーヒットを放ちます。これで2vs1。
2回以降三浦投手は立ち直り、ヒットを許しながらも得点を与えません。しかし、一方の横浜打線も東明投手を捕えきれず、試合は2vs1のまま膠着状態に入ります。観ている側としても、重苦しい、ストレスの溜まる展開でした。
転機は7回裏。オリックスは東明投手から塚原投手に交替します。まだ100球にも満たない中でなぜ交替させたのかは分かりませんが、横浜の立場から見れば、打ちあぐねていただけに助かったというのが正直なところでしょう。
既に7回裏。ここで追いつくことができなければ、上位打線に回る8回に全てを賭けなければならない状況でした。しかし、その重い空気をバルディリス選手が払拭します。カウント2-1からライトスタンドへ6号ホームラン。「こういう時に、意外性のあるバルディリス」と期待していた矢先の出来事でした。まさに起死回生、これで試合の流れが一気に横浜へ傾きます。
続く代打白崎選手がレフト前ヒットで出塁。
黒羽根選手の送りバント、代打下園選手は四球で一死二塁・一塁。守り易くするためでしょうが、ここもわざわざ四球で塁を埋める必要があったのか、疑問です。
そして打順トップに返り、石川選手。三塁手の前でボールが高くバウンドした幸運もあり、打球はレフトへ。これで一気に2vs3と逆転します。三浦投手に勝利投手の権利が発生しました。
オリックスは2番の桑原選手を内野フライに討ち取ったところで3番手の海田投手に交替。
8回表。逃げ切りを図る横浜は勝利パターンの継投として、エレラ投手に交替。西野選手に四球、糸井選手にヒットを許すも無失点で切り抜けます。
8回裏。オリックスは4番手として、今年阪神から移籍した白仁田投手に交替。
横浜も1点差では心細い場面。その何とか追加点が欲しい場面で、ロペス選手が打った瞬間にそれと分かる、第8号ホームラン。中盤までが嘘のような理想的な試合展開。また、この試合がロペス選手復調の切っ掛けとなってくれればと思います。
その後も井出選手のライトフェンス直撃の二塁打、黒羽根選手のライト前ヒットなどで三塁・一塁と責め立てましたが、追加点はなりませんでした。
最終回。横浜はドラフト1位ルーキー、新人ながらここまで17セーブを上げ、セ・リーグのセーブ王争いの先頭を行く山崎投手。ここまでの大活躍で、入場のテーマ曲と共に球場は大いに盛り上がりました。かつての佐々木投手、クルーン投手、昨年の三上投手のような、お客さんを呼べる救援投手に既になっているようです。
しかし、登板過多で疲労が蓄積している上、前回の登板で危険球退場となっている山崎投手。先頭のT-岡田選手にヒットを浴び、出塁を許します。
それでも、後続の原選手、駿太選手を連続三振。最後の竹原選手もショートゴロに討ち取り、ゲームセット。三浦投手は3勝目、山崎投手はこれで18セーブとなりました。
横浜は貯金を10とし、この日敗れた巨人との差は2ゲームとなりました。そして、両リーグ通じて30勝一番乗り。50試合目での30勝到達は昨年より何と20試合も早く、最も到達の遅かった2012年シーズンと比べると42試合も早い到達となりました。
試合後、観客の携帯電話やスマホを使ってのライトアップと花火のセレモニー。2012年にソフトバンクvs西武7回戦を観戦した時、ソフトバンクの球状一体となった演出を非常に羨ましく思いましたが、ベイスターズもここまで来たのだなと思うと感慨深いものがありました。
もちろん、まだまだシーズン先は長いのですが。
繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした