10月1日、横浜スタジアムに横浜vs広島(25回戦)の観戦に行きました。この試合は、雨天中止になった7月16日の試合の振替日程で行われたものです。
今となっては遠い昔のようですが、7月16日時点で、横浜は首位巨人に0.5ゲーム差の2位と肉薄していました。今シーズンのピーク時だったと言えます。対する広島も、横浜と1.0差の3位。4位阪神までが3ゲーム差以内という混戦でした。
しかし、最初に脱落したのは横浜。直後の7月20日から何と9連敗を喫し、首位と8ゲーム、最下位と4ゲーム差の4位に転落。その後は23勝17敗2分で、借金4から貯金2まで巻き返しました。ところが、その横浜以上に急落してしまったのが広島。横浜が9連敗を喫した8月2日時点で、広島は48勝39敗、貯金9で首位だったのです。9月1日時点でも、62勝48敗、貯金14で首位。4位横浜とは13ゲーム差がありました。しかし、そこから悪夢のような連敗が始まります。4連敗(1勝)、6連敗(1勝)、4連敗(1勝)、4連敗(1勝)と、終わってみれば5勝20敗(月間20敗はセリーグタイ記録)で4位。この時点で既に巨人の優勝と阪神の2位が確定しており、この試合は図らずも、横浜(残6試合)と広島(残4試合)による3位(CS進出)をかけた直接対決となったのです。
さて、かなり前置きが長くなりました。試合に移りましょう。横浜の先発は、前回観戦時(8月22日)と同じジャクソン投手。不運な試合が多く、ここまで7勝7敗ですが、立ち上がりと6回を気を付ければ概ね安心してみていられる投手です。その立ち上がり、野間選手に死球を与えこそしたものの、それ以外の3人を2三振含む凡退に討ち取り、上々のスタートを切りました。
一方、広島の先発はここまで1勝2敗、3年目の森投手。こちらも、横浜の強力な上位打線を三者凡退、15球で退けました。
必死の広島打線は、クイックモーションに課題のあるジャクソン投手の弱点を突き、積極的に足を使ってきました。スタンドから見ていても、呆気にとられるほど完全に盗まれているのが良く分かりました。順序が前後しますが、この日のジャクソン投手に対する広島の盗塁をまとめてみましょう。最初は、2回表の田村選手。
3回表、野間選手。
4回表、菊池選手。この日、ジャクソン投手は7回を投げ被安打3与四死球2でしたので、出塁した5人の走者のうち、3人に走られたということになります。これは、CSを戦っていく上で、特に阪神を相手にする上では致命的な弱点となりかねません。
さて、得点経過の方に戻ります。先制は広島。3回表、1死から秋山選手が死球で出塁。
すかさず、矢野選手がセンター前へヒット。ヒットエンドランで、1死3塁・1塁のチャンス。
そして、野間選手の併殺崩れの間に1点。その後、前述の野間選手の盗塁があるのですが、この回は1点どまり。広島としては、序盤の積極的走塁で揺さぶりをかけながらも、ジャクソン投手を攻略しきれなかったところが響きました。結果的にはこの1点止まりであり、ジャクソン投手は7回被安打3奪三振8という好投だったのですから。ヒットが出なければ、走ることもできません。
そして森投手も3回までは無失点に抑えていましたが、4回表につかまります。まず、先頭の牧選手がレフト前ヒットで出塁。ちなみに、これは横浜の2安打目。
つづく佐野選手は倒れますが(この試合、佐野選手と梶原選手はヒットが出ませんでした)、オースティン選手がセンター前ヒットで1死2塁・1塁。
宮﨑選手も続いて、1死満塁。
すると桑原選手が初球のフォークボールをライト線際に落とす2塁打。初球というのが桑原選手らしいところです。横浜が1vs2と逆転し、なおも1死3塁・2塁。
さらに戸柱選手が外角低めから甘く入ってきたカットボールをとらえ、センター前に落とすタイムリー。鮮やかな連打で、あっという間に1vs3。ただし、横浜は10安打を放ちながら、得点はこの回の3点に終わりました。
ジャクソン投手は前述の通り、5回以降安定したビッチングで7回まで好投。しかし、8回表に伊勢選手が登板したのには正直驚きました。伊勢投手は1/3回とはいえ、前々日の試合で19球を投げ敗戦投手、前日も6球とはいえ1回登板していたからです。シーズン終盤のスクランブル体制なのは分かりますが、真意はベンチのみぞ知るです。その伊勢投手ですが、7球を投げ、韮澤選手を討ち取ったところで、戸柱捕手が異変に気付き、降板。急遽登板したディアス投手は、四球とワイルドピッチでピンチを作りましたが、何とか事なきを得ました。そして、9回表は森原投手が登板。
この日は菊池選手にヒットを許しましたが、2三振を含む安定したピッチングでした。この試合に勝利した横浜はほぼ3位を確定させました。そして、僕の今シーズンの観戦もこれが最後です。今年は2勝5敗(京セラドームでのソフトバンクvs楽天を除く)と疫病神一歩手前でした。聞くところによると、来シーズンから球場で撮影した写真をブログ等に掲載できなくなるそうです。このブログでの野球観戦記も、これが最後になるかもしれません。
繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした
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