窪田恭史のリサイクルライフ

古着を扱う横浜の襤褸(ぼろ)屋さんのブログ。日記、繊維リサイクルの歴史、ウエスものがたり、リサイクル軍手、趣味の話など。

横浜で鯨を味わい尽くす-横浜くじら(宮川町)

2020年12月24日 | 食べ歩きデータベース


 横浜の下町、宮川町で65年以上続く、かつては庶民の味として親しまれたクジラ料理専門の居酒屋「横浜くじら」さん。40代以上の方は、かつて給食や食卓などで鯨肉を食べた経験がおありなのではないかと思います。横浜はクジラの産地ではありませんが、1978年~1992年まで存在したプロ野球球団は「横浜大洋ホエールズ」。やはりクジラには親しみがあります。



 カウンターのみ、8名ぐらいが限界の小さなお店(コースの場合のみ、2階に座敷あり)。40代以上の世代には懐かしく、30代以下の方にはクジラの美味しさを新鮮に楽しんでいただけるのではないかと思います。



 さて、女将さんがお一人で切り盛りされているので、料理には少し時間がかかります。それまで最初の一杯。手作りのお新香が意外と美味しい。

 そして最初に強烈なインパクトを与えたのが、クジラユッケ(冒頭写真)。ニンニクの効いたごま油、新鮮な卵、そして何よりこのクジラの赤身の色艶!哺乳類とは思えない柔らかさ、この旨さは思わず唸ってしまいます。特に最初の一品だったというのも良かったですね。女将さんのお話しでは、筋のない柔らかい部分を仕入れていることもありますし、歯鯨と髭鯨とではやはり肉の臭みが違うようです。



 お酒はもちろん、「酔鯨(特別純米酒)」です。



 続いて、クジラの希少部位を集めた「珍宝」。

・鯨刺(赤肉、ハツ)
・畝須(クジラベーコン)
・百尋(小腸)
・百畳(胃)
・さえずり(舌)
・松浦漬(酒粕とかぶら骨を和えたもの)

 クジラは捨てるところがないと言われますが、まさにその通りでどれも味わい深く珍味。たれは醤油におろしたニンニクとショウガをたっぷりと混ぜて。



 三皿目は竜田揚げ。「クジラの竜田揚げは固い」という子供の頃の記憶とは裏腹に、驚くほど柔らかく、お酒のつまみにぴったりです。一口サイズなので、どんどん箸が進んでしまいます。



 そして、赤肉のあぶり。生でもいける柔らかな赤肉を、その名の通り極軽く炙って。先ほどのユッケの味わいに炙った香ばしさが加わり、また違った美味しさを堪能できます。

 まだまだ、ハリハリ鍋やたたきなど、今回及ばなかった気になるメニューがあります。それは次回のお楽しみということで。

横浜くじら



神奈川県横浜市中区宮川町2-29



繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした
コメント
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