13年前の初鹿児島の際もお邪魔した、鹿児島料理の老舗、吾愛人。お店の名前は、小学校の教科書に載っていた『大造じいさんとガン』で有名な児童文学作家、椋鳩十さんが名付けたのだそうです。椋さんは長野県の生まれですが、戦後鹿児島県立図書館の館長を務められ、鹿児島にも所縁のある方です。
行ってみるとまず建物が新しくなっていて驚きました(13年前の写真はこちらをご覧ください)。何と今年の4月にリニューアルしたのだそうです。
いくつかあるコースでは、鹿児島の郷土料理がまとめて楽しめます。まずはカンパチの刺身とカツオのたたき。
つづいて地鶏の刺身。九州は何処へ行っても美味しい地鶏と出会えます。また醤油が甘いことでも有名ですが、同じ九州でも南へ行くほど甘くなると言われ、鹿児島の醤油は本当に甘いです。ですが、この甘い醤油はまさに地鶏の刺身と良く合うのです。
六白黒豚のとんこつ。とんこつ(豚骨煮)とは、その名の通り豚のあばら肉を大根やこんにゃくと一緒に軟らかく煮たもの。六元豚というのは、純粋種6種(中ヨークシャー、バークシャー、ランドレース、大ヨークシャー、デュロック、ハンプシャー)を掛け合わせた豚ということになるのでしょうか?因みに「黒豚」というのは、この内のバークシャーという品種になります。
さつま揚げときびなごの天ぷら。(僕の中でですが)鹿児島といえばきびなご。きびなごの旬は年3回あると言われており、ちょうど訪れた11月は2回目の旬にあたります。しかし、今年は暑かった(この日も鹿児島は最高気温27度でした)ので、お魚にも影響があったかもしれません。
六白黒豚しゃぶ鍋。
ごはんとさつま汁。けんちん汁のように鶏肉、椎茸、こんにゃく、ごぼう、大根など具だくさんの味噌汁。幼かった頃、福岡の祖父の家で出る白味噌(麦味噌)に大変驚いた思い出がありますが、鹿児島も白い味噌なのですね。
吾愛人
鹿児島県鹿児島市東千石町9-14
繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした