「麻生知子 - 家に帰る - 」 Gallery Jin

Gallery Jin台東区谷中2-5-22
「麻生知子 - 家に帰る - 」
3/13-4/4



上野の森美術館に旅していた大きな「家」の内部は谷中に残されていました。本年VOCA賞にも出品していた麻生知子の絵画を紹介します。Gallery Jinで開催中の「麻生知子 - 家に帰る - 」へ行ってきました。

VOCAの「家」を外側から眺めた作品とするなら、このJinのそれは内側から見た姿に他なりません。画廊内、小部屋で展開されているのは、様々な角度から眺められた家の各部分の一種のパーツでした。神棚や掛け時計は天井近くに、またカレンダーは目線の位置、さらに襖はちょうど床面の高さにほぼ事物大の大きさで描かれ、各々あるべき場所に収まりよく配置されています。襖の模様はまぎれなくVOCAの作品と同じです。視覚の交差した一枚の平面は三次元へと解体されていました。ようはVOCAの家へはお邪魔することは叶いませんが、ここではその内部の入り込んでくつろぐことが可能であるわけです。

ひな人形や流しそうめんなど、得意とする上からの目線の構図が、有りがちな日常を少しだけ新鮮な景色へと変えてくれます。たんすへと伸ばされた手など、人の温もりを感じる点もまた居心地良さを演出していました。

101アートフェアにも出品があるそうです。注目したいと思います。

明日、土曜日までの開催です。
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2009年4月の予定

記録編に引き続きます。今月の予定です。

展覧会

「101TOKYO Contemporary Art Fair 2009」 アキバ・スクエア(4/2~5)
「アートフェア東京 2009」 東京国際フォーラム/東京ビルTOKIA(4/3~5)
「やなぎみわ マイ・グランドマザーズ」 東京都写真美術館(~5/10)
「大和し美し 川端康成と安田靫彦」 千葉市美術館(4/4~5/10)
「館蔵品展 幻惑の板橋 - 近世編 - 」 板橋区立美術館(4/4~5/10)
「金氏徹平:溶け出す都市、空白の森」 横浜美術館(~5/27)
「ルーヴル美術館展 美の宮殿の子どもたち」 国立新美術館(~6/1)
「国宝 阿修羅展」 東京国立博物館(~6/7)
「国立トレチャコフ美術館展 忘れえぬロシア」 Bunkamuraザ・ミュージアム(4/4~6/7)
「皇女たちの信仰と御所文化 尼門跡寺院の世界」 東京藝術大学大学美術館(4/14~6/14)
「万華鏡の視覚:ティッセン・ボルネミッサ現代美術財団コレクションより」 森美術館(4/4~7/5)

ギャラリー

「小谷元彦展」 山本現代(4/4~5/2)
「椿会展2009」 資生堂ギャラリー(4/7~6/21)
「田口和奈展」 シュウゴアーツ(4/11~5/23)

コンサート

 未定



今週末はアートフェアで決まりです。この経済状況下、何故か過去最大規模になるという「アートフェア東京」をはじめ、去年、私としてはそちらよりも楽しかった「101コンテンポラリーアート」と、有楽町と秋葉原の二箇所にて見逃せないイベントがほぼ同時に開催されます。なお後者の秋葉原ではもう一つ、101の会場より道路を挟んで反対側、ダイビル内にて予定されている「Young Artists Japan 2009」にも要注目です。こちらは新進アーティストを紹介する入場フリーのイベントですが、日頃お世話になっているあおひーさんも出展なさいます。101と合わせて是非とも訪ねたいところです。(なお、あおひーさんの作品はタグボートでも販売中です。)

「アートフェア東京」(国内最大のアートの見本市。古美術から日本画、洋画、現代アートまで。)
期間:4/3~5(3日11:00-21:00、4日11:00-20:00、5日10:30-17:00)
会場:東京国際フォーラム/東京ビルTOKIA(二会場制)
料金:1500円
イベント:各種トーク。(出演、高橋龍太郎、中村政人他。整理券方式。詳細はHP内へ。)

「101TOKYO Contemporary Art Fair」(気鋭の国内外現代アート専門ギャラリーの集うアートフェア。)
期間:4/2~5(2、3日は11:00-20:00。4日10:00-19:00、5日10:00-17:00)
会場:アキバ・スクエア(秋葉原UDXビル内)
料金:1000円
イベント:連日各種トークセッションを開催。(出演、青山悟、大庭大介、池内務、今村有策他。詳細はスケジュールを参照。)

「Young Artists Japan 2009」(100組の超若手アーティストの作品を展示販売。)
期間:4/4~5(4日は10:00~19:00、5日10:00~17:00)
会場:デジタルハリウッド大学(秋葉原ダイビル。UDX向かい。)
料金:無料
イベント:小山登美夫、山口裕美のサイン会。



さて桜はもちろん、ルーヴルから初日に早くも入場制限がかかったという阿修羅展など、まさにお祭り騒ぎの上野界隈ですが、今月中旬よりその中でも一風変わった「尼門跡寺院の世界」展が芸大美術館にて開催されます。ちなみに尼門跡寺院とは、皇族や公家などの女性たちによって営まれた寺院のことですが、今回の展示では普段非公開であるという所蔵の文物を殆ど初めて一般向けに公開するそうです。言ってしまえば阿修羅は興福寺へ行けば常に拝めますが、尼門跡寺院のお宝はこれを逃すと次にいつ見られるかわかりません。また皇室縁の工芸品や人形など、通常の寺院展ではあまり出ない作品も多く紹介されます。サイトは至って素っ気ないものですが、是非とも見逃さないようにしておきたいです。

長くなりました。それでは今月も宜しくお願いします。
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