「東京芸大 SPRING BOARD 2009」 上野駅Breakステーションギャラリー

「東京芸大 SPRING BOARD 2009 Part.2」
JR上野駅Breakステーションギャラリー台東区上野7 上野駅正面玄関口ガレリア2階)
4/7-23



H20年度の東京芸大の卒業・修了生より、大学による「買い上げ賞」を受けた作家を紹介します。上野駅Breakで開催中の「東京芸大 SPRING BOARD 2009」へ行ってきました。

会場風景。ちょうど正面玄関口(改札外)よりエスカレーターであがった二階にあります。レストランフロアの横です。

先行するpart.1を見逃してしまったのは残念ですが、絵画からオブジェ、インスタレーション(風)まで、計8名の学部生、院生卒の作家の作品が展示されています。もちろん『展示』とは言えども、上野駅でもとりわけ影の当たらない例のスペースのことです。いつもの如く気の毒なほど目立っていませんが、それでもハッとさせられるような作品も登場していました。

 

今回の一推しは、和紙に鉛筆のみで稀な質感を追求する小島花菜子のドローイング、作品名「お湯」です。縦に長い、三面に分割された支持体には、ちょうどやかんから沸き立つ湯気の様子が軽やかなタッチで表されています。そっと手をかざしたくなるような温かみを感じる作品でした。

 

ちょうどこの展覧会を見た日に該当の新聞記事を発見しました。神保町をテーマに『音符絵』を手がける岩井絵理では、文字通り五線譜で明治大の旧記念館を描いた「本の街の音 - MEIJIDAIGAKU - 」が秀逸です。遠目からでは一般的な線描にも見えますが、近寄ると確かに音符で建物が象られています。なお彼女の描く一連の作品は今、神保町の書泉グランデ近く、靖国通り沿い南側にある「本と街の案内所」でも展示されているそうです。(15日まで)そちらも気になりました。



その他には、ぼろぼろの段ボールに白鶴のまるを豪快に描く小山真徳、また純然たる日本画で寂し気な気配を出した武田裕子なども印象に残りました。

展示フロアというより単なる通路、もしくは壁です。

上野駅で乗り換えの際にでも立ち寄っては如何でしょうか。23日まで開催されています。
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