「椿会展 2009」 資生堂ギャラリー

資生堂ギャラリー中央区銀座8-8-3 東京銀座資生堂ビル地下1階)
「椿会展 2009 - Trans-Figurative - 」
4/7-6/21



メンバーを変え、合計60年以上にも渡って継続している伝統のグループ展です。資生堂ギャラリーで開催中の「椿会展 2009」へ行ってきました。

今回の出品作家は以下の4名です。

伊庭靖子 塩田千春 祐成政徳 丸山直文

ギャラリー入口、地階フロアへと降りる階段部分から展示は始まっています。階段右手上方、まるで手すりのようにのびる黄緑色のチューブは、前年のアーティスト・ファイルにも出品のあった祐成政徳のオブジェ、「too young to do」です。途中、踊り場での実際のリンゴを用いた作品を経由して、あたかも来場者を導くかのようにして地下へと繋がっていました。実のところ、この方のオブジェの良さは分かりませんが、空間全体を器用に用いる同ギャラリーらしい構成だとは言えるのかもしれません。



メインフロアでは伊庭靖子と丸山直文が華麗に競演します。右からはお馴染みの陶器やクッションを描く伊庭の作品が計5点並び、左には半透明に色面に木立が揺らぐ丸山の新作が3点揃っていました。同じ綿布を支持体に、油彩とアクリルで異なった方向性を見る両者の作品は、その取り込まれた光の効果もあってか、思いの外に調和しています。居心地の良い空間が演出されていました。

最奥部には塩田千春の毛糸を用いた大掛かりなインスタレーションが待ち構えています。クモの巣のように張り巡らされた糸に絡まるミシンは、まるで悶える女性のように艶やかでかつ怪し気でした。今回のハイライトは紛れもなくこの作品に他なりません。

ロングランの展覧会です。6月21日まで開催されています。
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