「Young Artists Japan 2009」 デジタルハリウッド大学

デジタルハリウッド大学千代田区外神田1-18-13 秋葉原ダイビル7階)
「Young Artists Japan 2009」
4/4-5



タグボートのセレクト作家を含む約100名の新進アーティスト(チラシより引用)が、自作を展示、販売します。秋葉原駅前のダイビル内、デジタルハリウッド大学で開催中の「Young Artists Japan 2009」へ行ってきました。

(あおひーブース。入口右手最奥部のDエリアです。クリックで拡大します。)

何と言っても本イベントへ出かけた最大の理由は、ブログでお馴染みのあおひーさんが作品を出されるからです。横幅2メートル弱のブース壁面に『モノクロームのしらべ』が4点並びます。やはり一目見て惹かれるのは左より二枚目、「ドレミファソラ」でしょうか。写真をブース全面へ埋め尽くすように並べず、あえて余白を持って勝負していたところに、また彼のオリジナリティーが出ていたのかもしれません。

(Aブース。流麻二果らの既知のアーティストも登場していました。)

(大作のペインティングも販売されています。)

さて会場はダイビル7階のオフィスフロア風のスペースです。意外にも中は広く、アートフェアさながらに各出展ブースが所狭しと並んでいました。おすすめは入口すぐ向かって左、ブースAのコーナーです。『新進』と言えども、ここにはVOCA出展作家など実力派が勢揃いしています。作品の魅力もまた他より一段と引き立っているようにも思えました。

(透明感のある色彩に惹かれました。)

(名画をケーキばりにデコレートします。)

(対になった人形のオブジェ。その素材は一体?答えはクリックして下さい。)

(立体版、合戦絵巻です。)

(豚のミニチュアが行進します。素材は何と陶でした。)

絵画、オブジェはもちろん、映像からインスタレーション風の作品までが集うイベントです。作家各氏も常駐し、椅子に座りながらライブペイントの如く自作に手を加えている方もおられました。また『新進』ということで、作品価格も数千円単位から揃っています。宝石の原石はここに埋もれているのかもしれません。

(手前が会場のダイビル。奥は101の会場があるUDX。道路を挟んで隣り合っています。)

ダイビルはJRの電気街口を出て、北へ向かった一番手前にあるビルです。隣接のUDXでは101アートフェア(別途記事にします。)も開催中ですが、賑わいの面に関しては決してそれに劣らぬ様を見せていました。

明日の夕方5時まで開催されています。入場は無料です。
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「アートフェア東京2009」 東京国際フォーラム/東京ビルTOKIA

東京国際フォーラム(千代田区丸の内3-5-1)/東京ビルTOKIA(千代田区丸の内2-7-3
「アートフェア東京2009」
4/3-5



東京国際フォーラム、及び隣接の東京ビルTOKIAで開催中の国内最大のアートの見本市、「アートフェア東京2009」へ行ってきました。


フォーラム内、第一会場全景。初日、夜の参戦でしたが、人出はそれほどではありませんでした。


第一会場内。国内外を問わず、古美術からコンテンポラリーまでの画廊がひしめき合います。


まず目が向くのはやはり既知の画廊です。レントゲンでは内海聖史のドットが出迎えてくれます。


こちらは毎年ミニインスタレーション個展化しているミヅマのブース。山口藍のウォークイン型のオブジェが異彩を放ちます。


中はこのようになっていました。

そう長時間歩き回るわけでもないので、各画廊の作品を細かに見ることは出来ませんでしたが、それでも一目で惹かれる、また印象に残った作品はいくつかあります。以下に少しだけ挙げてみました。


泰明画廊(C09) 北川麻衣子:細密なタッチでルネサンスの名画を見るかのような物語を紡いでいます。

イムラアートギャラリー(F08) 安富洋貴:黒を背景に流れ出す蛇口の水を描いたペン画です。


いつき美術画廊(C06) 岩田壮平:先日の損保ジャパンにも展示がありました。日本画らしからぬ鮮烈な色彩が見る者を圧倒します。


GALLERY DELAIVE(F20) ロッカクアヤコ:無邪気な少女が遊び、また駆けるメルヘンチックな世界が壁面に壮大なスケールで描かれます。ライブペインティングも実施中でした。


ギャラリー戸村(B09) 高松和樹:版画から手彩色による絵具までを駆使して、白を基調とした木の年輪のような独特な面を作り上げます。作品の売れ行きも好調のようでした。


続いて第二会場へ移動。フォーラムを東京駅方向に出て、横断歩道を渡った真向かいのビルがTOKIAです。


こちらは一本のみの通路を挟んで左右にブースが並びます。ちなみに奥は行き止まりでした。


鎌倉県美の記憶がよみがえりました。MA2ギャラリーでの伊庭靖子です。ちなみに同画廊では2010年に彼女の個展を開催するそうです。

第二会場では無人島の風間サチコ、そして作家のお名前を忘れてしまいましたがhpgrpギャラリーのブース、それにYUKARI ARTの大畑伸太郎などが印象に残りました。

今回のアートフェアは過去最大規模の出展数とのことでしたが、率直なところ会場を一巡する限りにおいてはむしろ例年よりも活気に乏しいような気がしました。また第一、第二の二会場制も悪くはありませんが、どうしても第二会場の方が数に少なく見劣りしてしまう面は否めません。



なお国際フォーラム内のエキジビジョン・スペース(フォーラム1階、アートショップ内)にて、昨日よりレントゲンでも個展の始まった長塚秀人の展示が行われています。こちらも合わせてお見逃しなきようご注意下さい。



この土日の人出は如何なものでしょうか。5日の日曜、17時まで開催されています。

*会場内の撮影については各画廊の許可をいただいています。
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「大庭大介 - The Light Field 光の場 」 SCAI

SCAI THE BATHHOUSE台東区谷中6-1-23
「大庭大介 - The Light Field 光の場 」
3/6-4/4



谷中に『光の森』が出現しました。絵画にて 「光のイリュージョン」 (画廊HPより引用)を生み出します。SCAIで開催中の大庭大介の新作インスタレーション個展へ行ってきました。

導入にそびえるのは『高山』です。巨大な刷毛を用いたような極太のストロークが画面を行き来し、それが稜線のような面を象って全体としての山のイメージを作り上げていきます。外からの自然光を受け止めた山々は、まさに朝陽を浴びて輝く雪山でした。絵具によって出来た光の帯は、抽象を超えた何らかの景色を確実に切り出していたようです。

奥の展示室で山の中へと入り込みます。偏光パール系(画廊HPより)の絵具はストロークから粒へと変化し、それが点描画風の『光の森』を立ち上げました。色は見る者の立ち位置や照明などによって七色にも変化し、それが光を纏って静かに点滅し出します。また点描と言っても、決してスーラのように空間の全てを埋め尽くすわけではありません。余白によって表された木の幹や枝を見れば明らかでしょう。そこには水墨画の伝統を連想させる一種の『引き』が、効果的な陰影をもたらしていました。

何枚か写真を撮らせていただきましたが、残念ながら大庭の繊細な光のカーテンは私のデジカメに収めきることが出来ませんでした。光の移ろいは全身で受け止める他なさそうです。

展示は本日で終了します。
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