都内近郊の美術館や博物館を巡り歩く週末。展覧会の感想などを書いています。
はろるど
「東北、うごめく鼓動展」 EARTH PLUS
EARTH+ gallery/gallery COEXIST-TOKYO
「東北、うごめく鼓動展」
5/4-5/27
EARTH+ GALLERY、gallery COEXIST-TOKYOで開催中の「東北、うごめく鼓動展」へ行ってきました。
先だってのニュートロンでの「東北画は可能か」など、このところ各地で意欲的な企画を続ける東北芸術工科大学の学生(卒業生)ですが、この度、木場の新たなギャラリーでもグループ展を行っています。
それが「東北、うごめく鼓動展」です。会場は木場公園脇のEARTH+ GALLERY、gallery COEXIST-TOKYO。
ギャラリー内部
少々ややこしいかもしれまれんが、建物は一つで、一階にEARTH+ GALLERY、二階にgallery COEXIST-TOKYOがあります。また全体としてはさらに中二階を含め、計三層のフロアが展開していました。
その面積は一般的なギャラリーよりも相当に広めです。小品から天井高を活かした大作など見応えは十分でした。
さて出品作家です。
土井沙織 Saori Doi
結城ななせ Nanase Yuki
山本萌美 Moemi Yamamoto
市川弘充 Hiromichi Ichikawa
言うまでもなく東北芸術工科大学の学生、卒業生の計4名よる作品、約40点弱が展示されていました。
土井沙織「わちゃわちゃ鳥」
エントランス部分、それこそ観客を誘うように群れているのは、「東北画展」でもお馴染みの土井沙織の「わちゃわちゃ鳥」ですが、それを経由するとまず開けてくるのが、市川弘充の「PROVING GROUND20」です。
写真でも一目瞭然、作品はそれこそ見る者の行く手を阻みながら敢然と立ちはだかっています。
市川弘充「PROVING GROUND20」
その力強き姿、また微動だにしない様子はまるで城壁のようではないでしょうか。近づいて見えてくる爛れた表面の質感もまた巧みでした。
さて2階へあがると一際強い存在感を放つのが、先ほども触れた土井沙織です。
右:土井沙織「遣いの鳥は様子を窺う」
階段脇のスペースを全て用い、二点の大作と一対の絵画作品を展示しています。
とりわけ壁一面に広がる「ミキノトリ」のただならぬ迫力には思わず後ずさりしてします。
土井沙織「ミキノトリ」
目を見開いた何羽もの怪鳥はひしめき合うかのように錯綜し、その翼と体で空間全体を埋め尽くしていました。
また強く太い黒い線はビュフェの絵画を連想させはしないでしょうか。前に立つと今にも呑まれてしまいそうなこの迫力、広いスペースを借りたせいか、いつもよりもさらに増していました。
さて市川や土井らの表現とは一転、繊細な線描と淡い色彩を駆使して絵画を描くのが結城ななせです。
奥:結城ななせ、展示風景
その装飾的でグラフィカルなモチーフは、たとえばクリムトらの分離派らの作品を思わせるかもしれません。
右:山本萌美「森林公園への道のり」
また朧げに浮かび上がる森の中に人影が浮かぶ山本萌美の「森林公園への道のり」も、どこか神秘的なオーラを放っていました。
中二階、展示風景
中二階は各作家の比較的サイズの小さな作品が展示されています。ソファも置かれていてゆったりとしていました。
場所は木場駅から北側方向、木場公園沿いの三ツ目通りから左へ一歩入ったところです。都現美からも近いので、明日より始まるデマンド展の際に立ち寄られても良いかもしれません。日曜日も開廊しています。
EARTH+ GALLERY、gallery COEXIST-TOKYO外観
なおEARTH+ GALLERY、gallery COEXIST-TOKYOは最近、秋葉原からここ木場へと移転してきたそうです。この広さを活かした企画、今後にも期待したいと思います。
5月27日までの開催です。
「東北、うごめく鼓動展」 EARTH+ gallery/gallery COEXIST-TOKYO(@EartH_plus)(@coexist_tokyo)
会期:4月26日(木)~5月20日(日)
休廊:毎週月曜日
時間:11:00~22:00(1F)、11:00~19:00(2F)
住所:江東区木場3-18-17
交通:東京メトロ東西線木場駅3番出口から徒歩8分。
「東北、うごめく鼓動展」
5/4-5/27
EARTH+ GALLERY、gallery COEXIST-TOKYOで開催中の「東北、うごめく鼓動展」へ行ってきました。
先だってのニュートロンでの「東北画は可能か」など、このところ各地で意欲的な企画を続ける東北芸術工科大学の学生(卒業生)ですが、この度、木場の新たなギャラリーでもグループ展を行っています。
それが「東北、うごめく鼓動展」です。会場は木場公園脇のEARTH+ GALLERY、gallery COEXIST-TOKYO。
ギャラリー内部
少々ややこしいかもしれまれんが、建物は一つで、一階にEARTH+ GALLERY、二階にgallery COEXIST-TOKYOがあります。また全体としてはさらに中二階を含め、計三層のフロアが展開していました。
その面積は一般的なギャラリーよりも相当に広めです。小品から天井高を活かした大作など見応えは十分でした。
さて出品作家です。
土井沙織 Saori Doi
結城ななせ Nanase Yuki
山本萌美 Moemi Yamamoto
市川弘充 Hiromichi Ichikawa
言うまでもなく東北芸術工科大学の学生、卒業生の計4名よる作品、約40点弱が展示されていました。
土井沙織「わちゃわちゃ鳥」
エントランス部分、それこそ観客を誘うように群れているのは、「東北画展」でもお馴染みの土井沙織の「わちゃわちゃ鳥」ですが、それを経由するとまず開けてくるのが、市川弘充の「PROVING GROUND20」です。
写真でも一目瞭然、作品はそれこそ見る者の行く手を阻みながら敢然と立ちはだかっています。
市川弘充「PROVING GROUND20」
その力強き姿、また微動だにしない様子はまるで城壁のようではないでしょうか。近づいて見えてくる爛れた表面の質感もまた巧みでした。
さて2階へあがると一際強い存在感を放つのが、先ほども触れた土井沙織です。
右:土井沙織「遣いの鳥は様子を窺う」
階段脇のスペースを全て用い、二点の大作と一対の絵画作品を展示しています。
とりわけ壁一面に広がる「ミキノトリ」のただならぬ迫力には思わず後ずさりしてします。
土井沙織「ミキノトリ」
目を見開いた何羽もの怪鳥はひしめき合うかのように錯綜し、その翼と体で空間全体を埋め尽くしていました。
また強く太い黒い線はビュフェの絵画を連想させはしないでしょうか。前に立つと今にも呑まれてしまいそうなこの迫力、広いスペースを借りたせいか、いつもよりもさらに増していました。
さて市川や土井らの表現とは一転、繊細な線描と淡い色彩を駆使して絵画を描くのが結城ななせです。
奥:結城ななせ、展示風景
その装飾的でグラフィカルなモチーフは、たとえばクリムトらの分離派らの作品を思わせるかもしれません。
右:山本萌美「森林公園への道のり」
また朧げに浮かび上がる森の中に人影が浮かぶ山本萌美の「森林公園への道のり」も、どこか神秘的なオーラを放っていました。
中二階、展示風景
中二階は各作家の比較的サイズの小さな作品が展示されています。ソファも置かれていてゆったりとしていました。
場所は木場駅から北側方向、木場公園沿いの三ツ目通りから左へ一歩入ったところです。都現美からも近いので、明日より始まるデマンド展の際に立ち寄られても良いかもしれません。日曜日も開廊しています。
EARTH+ GALLERY、gallery COEXIST-TOKYO外観
なおEARTH+ GALLERY、gallery COEXIST-TOKYOは最近、秋葉原からここ木場へと移転してきたそうです。この広さを活かした企画、今後にも期待したいと思います。
5月27日までの開催です。
「東北、うごめく鼓動展」 EARTH+ gallery/gallery COEXIST-TOKYO(@EartH_plus)(@coexist_tokyo)
会期:4月26日(木)~5月20日(日)
休廊:毎週月曜日
時間:11:00~22:00(1F)、11:00~19:00(2F)
住所:江東区木場3-18-17
交通:東京メトロ東西線木場駅3番出口から徒歩8分。
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