2013年 春の江戸絵画まつり!

いよいよ3月1日(金)より仙台市博物館でスタートする「若冲が来てくれましたープライスコレクション 江戸絵画の美と生命」展。


「若冲が来てくれましたープライスコレクション 江戸絵画の美と生命」(仙台展)
会期:3月1日(金)~5月6日(月・祝)
休館:毎週月曜日。但し3/11、4/29、5/6は開館。
時間:9:00~16:45(入館は16:15まで)
会場:仙台市博物館(仙台市青葉区川内26)
交通:仙台駅西口バスプール9番乗場710~720系統のバス(718系統を除く)で約10分、博物館・国際センター前下車徒歩3分。
料金:一般・大学生800円、高校生以下無料。*10名以上の団体は100円引

以降、岩手県立美術館(5/18~7/15)と福島県立美術館(7/27~9/23)へと巡回。2006年の東博の展覧会でも大いに話題を集めたプライス夫妻所蔵の江戸絵画コレクションが東北にて一挙公開されます。


「紫陽花双鶏図」(アジサイの花と二羽のニワトリ) 伊藤若冲

また本展はかの震災を切っ掛けとして、プライス夫妻の発案により実現したもの。公式サイトのメッセージにもあるように「すべての収益が東北にもたらされる」、東日本大震災復興支援プロジェクト(作品の無償貸与及び、グッズ収益の寄付。)でもあります。


「鳥獣花木図屏風」(花も木も動物もみんな生きている) 伊藤若冲

また江戸絵画をどう楽しく見せるのかにも注目。板橋区美ならぬ「子ども向けタイトル」の他、章立ても「はる・なつ・あき・ふゆ」や「プライス動物園」など一風変わった趣向が。またライティングも新たな試みが取り入れられているそうです。

さらにはプライスコレクション以外にも宮内庁や東京国立博物館、またMIHOMUSEUMの江戸、及び近代絵画の名品も一部出品。一部展示替えを含めた出品リストも既に公開されています。

さて一方は名古屋の愛知県美術館。こちらでも同日、3月1日(金)から「江戸時代絵画 真の実力者 円山応挙展」が開催されます。


「円山応挙展―江戸時代絵画 真の実力者」
会期:3月1日(金)~4月14日(日) 
休館:毎週月曜日。
時間:10:00~18:00 *毎週金曜日は20時まで開館。(入館は閉館30分前まで)
会場:愛知県美術館(名古屋市東区東桜1-13-2)
交通:地下鉄東山線・名城線栄駅、名鉄瀬戸線栄町駅下車。オアシス21連絡通路利用徒歩3分。
料金:一般1300(1100)円、大学・高校生1000(800)円、中学生以下無料。*( )内は20名以上の前売料金

展覧会初出品を含む70~80点の応挙画が集結。様々な江戸絵画展で接する機会の多い応挙といえども、これほど集まるのは稀。さらに障壁画では大乗寺客殿の空間を再現した露出展示も行われるとか。もちろん出品リストも既に公開済。

さらに先日には同館館長の@masa7878さんのアカウントで既に会場の設営風景もアップ!

APMoA館長(愛知県美術館)‏@masa7878
円山応挙展@愛知県美術館:ついに大乗寺の障壁画空間が美術館に再現されました! まだ展示作業の真っただ中ですが、これは感激、感動的もの☆☆☆!! どうぞお見逃しなく(^.^)  pic.twitter.com/g6jFq7zUVb


これまた期待も高まります。何としても見ておきたい展覧会です。

そしてさらに西へ。3月末には京都で狩野派の奇才が登場。3月30日より京都国立博物館で「狩野山楽・山雪展」が開催されます。


「特別展覧会 狩野山楽・山雪」
会期:3月30日(土)~5月12日(日)
休館:毎週月曜日。*但し4/29(月)は開館、翌4/30(火)は休館。5/6(月)は開館。
時間:9:30~18:00 *毎週金曜日は20時まで開館。(入館は閉館30分前まで)
会場:京都国立博物館(京都市東山区茶屋町527)
交通:京都駅より市バスD2のりばから206・208号、D1のりばから100号系統にて「博物館・三十三間堂前」下車。京阪線七条駅より東へ徒歩約7分。
料金:一般1300(1100)円、大学・高校生1000(800)円、中学生以下無料。*( )内は20名以上の団体料金

京博の狩野派展といえば2007年の狩野永徳。その豪華絢爛な障壁画の世界に圧倒されましたが、この時も京都会場のみで巡回はありませんでした。それは今回も同じで京都限定です。新発見9件、初公開6件を含む、80件超の作品が公開されます。

さてさて悩ましいのは東北、名古屋、京都をどういうスケジュールで回るのかということ。プライス展は東北を三巡回することもあり会期も長めですが、愛知と京都はそれぞれ一ヶ月半の短期決戦。ぼやぼやしていると終わってしまいます。

私はご縁あって仙台へは早々に伺いますが、愛知と京都は掛け持ちを計画。両会期が重なる3/30~4/14の間に行くつもりでいます。(但し応挙展が後期に入るため、国宝の雪松図はありません。)

また関東で足元を見れば府中で「かわいい江戸絵画」展も。


「かわいい江戸絵画」
会期:3月9日(土)~5月6日(月)
休館:月曜日(4/29、5/6をのぞく)、及び3/21(木)、4/30(火)。
時間:10:00~17:00 *毎週金曜日は20時まで開館。(入館は閉館30分前まで)
会場:府中市美術館(府中市浅間町1-3)
交通:京王線東府中駅から徒歩15分。京王線府中駅からちゅうバス(多磨町行き)「府中市美術館」下車。
料金:一般700(560)円、大学・高校生350(280)円、小・中学生150(120)円。*( )内は20名以上の団体料金

こちらは2012年の「三都画家比べ」、2011年の「江戸の人物画」などに続く、春の府中恒例の江戸絵画シリーズです。

毎度目を引くようなキャッチーなタイトル、切り口ながらも、展示内容は至極充実。個人蔵の珍しい作品も多く、江戸絵画ファンとして見逃せません。なお会期途中に大規模な展示替えもありますが、二度目の観覧料は半額という嬉しいサービスも。こうなれば前後期通うしかありません。(展示替えリスト

そして少し先の5月には江戸博で「ファインバーグコレクション 江戸絵画の奇跡」も控えています。


「ファインバーグ・コレクション展 ―江戸絵画の奇跡―」
会期:5月21日(火)~7月15日(月・祝)
休館:毎週月曜日。*但し7/15(月)は開館。
時間:9:30~17:30 *毎週土曜日は19:30まで開館。(入館は閉館30分前まで)
会場:江戸東京博物館(墨田区横網1-4-1)
交通:JR線両国駅西口徒歩3分。都営大江戸線両国駅A4出口徒歩1分。
料金:一般1300(1100)円、大学生1040(840)円、高校・中学・小学生650(450)円。*( )内は20名以上の団体料金

アメリカの実業家であるロバート・ファイン・バーグ氏が一代で蒐集した日本美術コレクション、琳派にはじまり、大雅や文晁らの文人画、そして応挙、若冲、蕭白。さらには北斎らの浮世絵まで90点余が展示されるという内容。同コレクションが日本でまとめて初めて公開される展覧会です。まさに江戸絵画のオールスター。

また現在、山種美術館で開催中の「琳派から日本画へ」展でも江戸絵画の名品がずらり。こちらは先日のプレビューの様子を記事(「琳派から日本画へ」@山種美術館)にまとめました。


「琳派から日本画へ 和歌のこころ・絵のこころ」
会期:2月9日(土)~3月31日(日) 前期:2/9~3/3 後期:3/5~3/31
休館:月曜日(但し2/11は開館、翌日は休館。)
時間:10:00~17:00(入館は16時半まで)
会場:山種美術館(渋谷区広尾3-12-36)
交通:JR恵比寿駅西口・東京メトロ日比谷線恵比寿駅2番出口より徒歩約10分。恵比寿駅前より都バス学06番「日赤医療センター前」行きに乗車、「広尾高校前」下車。
料金:一般1200(1000)円、大・高生900(800)円、中学生以下無料。*( )内は20名以上の団体料金。

東北「プライス」、名古屋「応挙」、京都「山楽・山雪」、府中「かわいい」、両国「ファインバーク」、そして山種「琳派」。気になるものだけでもこれだけ江戸絵画展がずらり。もちろん全て見るつもりですが、目移りしてしまいます。

「江戸絵画入門―驚くべき奇才たちの時代/別冊太陽/平凡社」

この春から夏はどっぷり江戸絵画の魅力に浸ること出来そうです。
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