「コズミック・ガーデン サンドラ・シント展」 メゾンエルメス

メゾンエルメス
「コズミック・ガーデン サンドラ・シント展」 
2020/2/11~7/31



メゾンエルメスで開催中の「コズミック・ガーデン サンドラ・シント展」を見てきました。



1968年、ブラジルに生まれたサンドラ・シントは、星や結晶、波などのドローイングを元にしたインスタレーションを制作し、世界各国での展覧会に参加しながら、壁画やパブリックアートも手掛けてきました。



まず目に飛び込んでくるのは、水色を背景にした壁面に、白く、また震えるように細いドローイングが広がる様子で、波の水しぶきや泡、それにクラゲやクジラなどの海の生き物、また岩と思しきモチーフがたゆたうように描かれていました。大海原に投げ込まれたかのような印象を覚えるかもしれません。



それらは時にブランコや梯子、あるいは線路のような線で繋がっていて、有機的とも神秘的とも言える世界が展開していました。また所々に海、あるいは雲を連想させるカンヴァスの作品が組み合わされていて、壁面のドローイングと連続しつつも、あたかも別の空間への入口であるかのように思えました。



展示室の手前から一度戻って、反対側の奥へのスペースへと進むと、水色から青、そして藍、あるいは紫のように色が変化し、昼から夜、さらに星空から宇宙を連想させる空間が築かれていました。



ここでは白や銀のドローイングが星屑を象るように描かれていて、壁面だけでなく、床にまでこぼれ落ちるように広がっていました。またクッションも置かれていて、寝そべりながら、夜空に星が瞬くような光景を眺められました。



ガラスのブロックが特徴的なメゾンエルメスでは、時間によって光の差し込み方や明るさが異なります。私が出向いた際は日没後でしたが、日中に出向くとまた違った光景が見られるかもしれません。



一連のドローイングを目で追いながら、水の流れや時の移ろい、そして宇宙の神秘などを連想していくと、いつしか空間全体に飲まれていることに気づきました。シンプルながらも、これほど没入的な体験を得る展示も少ないかもしれません。



新型コロナウイルス感染拡大防止のため、3月3日から6月3日まで臨時休館していましたが、6月4日から展示が再開されました。それに伴って、当初の5月10日までの会期が、7月31日まで延長されました。

再開後は混雑緩和のため、ソニー通り側から入場する必要があり、店内用のエレベーターからは行き来出来ません。また観覧に際してはマスクの着用が求められています。お出かけの際はご注意下さい。



7月31日まで開催されています。

「コズミック・ガーデン サンドラ・シント展」 メゾンエルメス
会期:2020年2月11日(火・祝)~7月31日(金)
休廊:不定休。
時間:11:00~19:00 
 *日曜は19時まで。入場は閉場の30分前まで。
料金:無料。
住所:中央区銀座5-4-1 銀座メゾンエルメス8階フォーラム
交通:東京メトロ銀座線・日比谷線・丸ノ内線銀座駅B7出口すぐ。JR線有楽町駅徒歩5分。
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