草間彌生「オブリタレーションルーム」 パビリオン・トウキョウ2021

パビリオン・トウキョウ2021
草間彌生「オブリタレーションルーム」
2021/7/1~9/5



パビリオン・トウキョウ2021で開催中の草間彌生「オブリタレーションルーム」を見てきました。

現代美術家の草間彌生は、パビリオン・トウキョウ2021において、全てが真っ白な部屋に鑑賞者がカラフルな丸いシールを貼っていく「オブリタレーションルーム」を築きました。

会場は渋谷区役所の第二美竹分庁舎で、地下鉄各線渋谷駅のB1出口を出て歩いて2〜3分程度でした。



「オブリタレーションルーム」は、リビングやキッチン、また和室などによって構成された空間で、実寸大の家具や照明、冷蔵庫などの家電、さらに食器やカーテン、洋服といった生活に関する用品が全て白く塗られていました。



写真フレームから椅子、さらにサボテンの植えられた鉢、はたまた地球儀に靴や玩具なども置かれていて、まさにアパートの一室に立ち入ったかのようでしたが、全てが真っ白なゆえか、不思議とリアリティーが感じられませんでした。



ここでは受付時に配布されるカラフルなシールを貼り付けることができて、家具やテーブルはおろか、壁や床にまで色鮮やかな水玉模様が広がっていました。



水玉は時に曲線を描きながら長く続いていたかと思うと、動物の脚などを象ったりもしていて、どこに何色のシールを貼るのかは全て来場者の意志に委ねられていました。



「オブリタレーション(自己消滅)」とは、草間彌生(1929年〜)にとって1960年代からの長年のテーマです。水玉が身体や空間を覆うことで、自身の身体も他者もすべてが水玉の中に消滅していきます。 *パブリオン・トウキョウ2021より



時にポップな印象も与えられる草間の水玉ですが、コロナ禍が続く現状ゆえか、例えばウイルスや飛沫の拡散などのイメージが頭によぎるのも興味深く思えました。



完全参加型のインスタレーションです。会期が進むにつれて水玉は増え、部屋の景色は変わり、最後はそれこそ水玉に埋め尽くされては消滅、ないし同化していくのかもしれません。


入場にはWEBでの事前予約が必要です。ArtSticker専用サイトにて、毎週日曜日の12時に、翌日月曜から1週間分の予約を受付けています。空きがある場合は当日も予約を受付けていますが、飛び込みでの観覧できません。



1枠20分毎の入れ替え制です。私が出向いた際は平日の夕方でしたが、会場内に4〜5名程度の来場者が見られる程度で、特に混み合う混ことはありませんでした。概ね10名を上限に枠が設定されているようです。

9月5日まで開催されています。

草間彌生「オブリタレーションルーム」 パビリオン・トウキョウ2021@paviliontokyo
会期:2021年7月1日(木)~9月5日(日)
時間:10:00~18:00。
 *1枠20分毎の入れ替え制。
休館:会期中無休
料金:無料
住所:渋谷区渋谷1-18-21 渋谷区役所 第二美竹分庁舎
交通:東京メトロ銀座線・半蔵門線・副都心線渋谷駅B1出口より徒歩2分。JR線渋谷駅宮益坂方面出口より徒歩7分。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )