◆ちゃんとしゃべれ!治納由気(はるなゆき)◆

変な日本語、敬語もどき、崩れていく日本語、そして、正しい日本語とハムスター。

「アインシュタインをも翻弄させる」って?

2012-01-08 09:06:18 | 気になる言葉、具体例
                                    飛ぶなよ

 「○○師匠にはいろいろとアドバイスをさせて・・・していただいて」と若い落語家が言うのを聞いたときは、これもさせていただく症候群の症例なのかなぁと思いましたが、重症ですね。一般の人でも感染し発症している人が大勢いますが、もともとスプレッダーは芸能人ですからね、芸能界にはすっかりまん延しています。
 「サイエンスZERO」は、鼻濁音を発音できない安めぐみの「・・・ですが」の「が」があまりにも気持ち悪くてすっかり見なくなってしまったのですが、HDD内蔵のテレビに替えて録画が簡単にできるようになったので、どうしても見たいテーマのときだけ録画して見ます。録画なら、安めぐみがしゃべっている部分は飛ばせばいいですからね、便利ぃ~~~(⌒・⌒)。
 その安めぐみが「あのアインシュタインをも翻弄させるほどのものだったんですね」なんて言いましたよ。「翻弄させる」なんて初めて聞きました。「する」と「させる」の区別ができていませんが、とにかく「させる」と言っておけば安心するのでしょうね。この人に限らず、そういった傾向があると思います。
 「翻弄する」は他動詞で、「~を翻弄する」という形であることは明確ですから、正しくは「アインシュタインをも翻弄するほどのもの」です。それが事象Aだとすると、「翻弄させる」は使役の意味なので、事象Aがアインシュタインを翻弄したのではなく、事象Aが人物Bを突き動かし、人物Bがアインシュタインを翻弄したという内容になります。そもそもこういう言い方は成立しないので無理やりの解釈ですが。
 ナレーションだって、「ほんの少しの辛味がより甘みを引き立たせる」「ある機能を搭載させたリストバンド」ですよ。ナレーションですからディレクターが書いたのでしょうけれど、「引き立てる」「搭載した」ですよ、難しいことでも何でもないですよ。他動詞だから「せる・させる」を付ける必要がない、それだけですよぉ~( ̄д ̄)!
 「ミッション:インポッシブル-ゴースト・プロトコル」を見てきました。アクションのすごさ、かっこよさは言うまでもないですが、笑えるところが随分あって、なんでかなぁと思ったら、コンピューター操作やハイテク小道具担当のベンジーがもともとそういうキャラクターで、チームのメンバーとして現場デビューしたので出番が多かったから、というわけです。ウィリアムもすてきっ(⌒・⌒)。
コメント
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