◆ちゃんとしゃべれ!治納由気(はるなゆき)◆

変な日本語、敬語もどき、崩れていく日本語、そして、正しい日本語とハムスター。

「ご存じありますか」って?

2011-11-20 09:37:22 | 気になる言葉、具体例
                               ご存じ ハムやん!

 「いつご存じになりましたか」と言ったのは政治家、「皆さん○○は存じられていらっしゃらないんです」と言ったのは一般人、「ご存じありますか」と言ったのは、タレント、ディレクターなど、多数。ふぅむ、なぁ~んか変ですね。そもそも「存じ」「ご(御)存じ」って何なのでしょうか。ちなみに、「存知」「ご(御)存知」は旧表記であり、現代表記は「存じ」「ご(御)存じ」です。
 「存じ」は名詞、思うこと、知っていること。これに「ご」を付けた「ご存じ」は、名詞、知っていることの尊敬語、世間周知のこと。「ご存じ、世界一の○○!」「皆さんご存じの○○について」「もう皆さんご存じですね」の「ご存じ」です。
 「存じる」は動詞、「考える」「思う」の謙遜した言い方、「おめでとう存じます」「~と存じます」「かように存じます」。「知る」「覚える」の謙遜した言い方、「存じません」「存じております」。「存じ上げる」は動詞、「知る」「思う」を謙遜して言う言葉。
 「いつご存じになりましたか」は、言った本人は「ご~になる」という形の尊敬語だと思っているわけです。例えば、「存じる」と同じ活用の「命じる」をこの形にすると「いつお命じになりましたか」ですから、形だけ見ると合っているようですが、「存じる」自体が謙遜した言い方である以上、他人に対して使える言葉ではありません。正しい言い方は「いつからご存じなのですか」です。
 「皆さん○○は存じられていらっしゃらないんです」も同じですね、「存じる」に「られる」を付けたからといって尊敬の表現にはなりません。「やる」と同じくらい、「られる」を付けること自体が奇妙な感じです <( ̄д ̄)>グエッ。
 「ご存じありますか」は、本人は「知っていますか」という意味で言っているわけですが、幾ら「ご存じ」が尊敬語だからって、「ご存じありますか」は変でしょ。例えば「○○はご存じですか」は、「○○は・ご存じ・ですか」→「○○は・知っていること・ですか」と聞いているわけです。この「知っていること」は「知っているという状態であること」を意味しますから、「ありますか」は合いませんね。
 「ご存じありませんか」はかなり聞き慣れて、正しいのか誤りなのか分からないくらいですが、本当は「ご存じではありませんか」あるいは「ご存じなのではありませんか」ではないでしょうかね、それが詰まって「ご存じありませんか」になったのではないかと思うのですが、よぉ~く考えたら変ですよねぇ( ̄・ ̄)ウーム。
 昨日、「コンテイジョン」を見てきました。未知のウイルスとの闘いは現実にあることですからね、帰宅途中、レトルトのおかゆを買い込みましたよ。ウイルスに感染して発症するかしないかは免疫のあるなし、発症して死ぬか生き残るかは基礎体力による、ということですから、日ごろの健康管理も大切! おっと、そうだ、今月中に「サラリーマンNEO劇場版(笑)」も見に行かなくっちゃ(⌒・⌒)。

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