それは金太郎
“何でも名詞化” 敬語の一部分を名詞だと本気で思っているような言い方について考えてみましょう。もう何年も前からあまりにも多くのアナウンサーが「ご案内していただきますのは」「お迎えしていただいて」「ご用意していただきました」という言い方をするので、それを聞かされている我々一般人にもすでに広まってしまっています。
「ご案内する」「お迎えする」「ご用意する」は謙譲表現で、行為の主体は自分です。「~いただく」と言うなら、行為そのものの主体は他人であり、自分はその行為を受ける側になります。それなのに、「ご案内して」「お迎えして」「ご用意して」にそのまま「いただく」と続けるのはおかしいでしょう?
普通に言えば「案内していただく」「迎えていただく」「用意していただく」ですが、どうしても頭に「ご(お)」を付けたいようですね。付けるなら、「ご(お)~いただく」という基本形に従って「ご案内いただく」「お迎えいただく」「ご用意いただく」と言わなければいけないのですが、それは分かっていない。( ̄д ̄)ダラケッ!
かくして、敬語を知らないアナウンサーによって「ご(お)~していただく」という誤った形が定着したわけですが、なぜこうも簡単に定着してしまったのか。正しい形を知らないから、というのはもちろんですが、ここに“何でも名詞化”という要素が加わり、「ご案内」+「していただく」、「お迎え」+「していただく」、「ご用意」+「していただく」と捉える、だから抵抗がない、ということではないでしょうか。
「お召し上がりいただく」「お入りいただく」「お買い上げいただく」「お書きいただく」「お聞きいただく」「お越しいただく」に「して」が入るのを聞いたことはありませんが、「お話ししていただく」は聞こえてきます。ということは、「お話し」は名詞(そう言っている本人にとっては、ですよ)なのですね。
3月31日の「ガンガン話してもタダ」を思い出してほしいのですが、多くの人は「お話し」と「お話」を区別していません。「お話しする」と書いてあれば謙譲表現の基本形になりますが、「お話する」なら「お話をする」の「を」を省いただけです。幼稚園の先生が園児たちに向かって言うでしょ、「はぁ~い、今から桃太郎のお話をしまぁ~す」って。大人どうしなら、自分がする話に「お」なんて付けないのが普通ですけれどね。
そういうわけで、「お話しいただく」が正しいのだとはっきり認識しない限り、「お話ししていただく」が「お話をしていただく」から「を」が抜けただけだと捉えるのはしかたないですね、どうあがいてもこの流れを止めるのは無理でしょう。
あるとき、詐欺集団を徹底取材するというテレビ番組を見ていて、電話に出た人が「少々お待ちしていただいてよろしいでしょうか」と言ったのにはずっこけました。こんなに無教養なのに詐欺をやる悪知恵だけはあるのですねぇ・・・あ、いや、もしかして、悪知恵すらない下っ端だったのかなぁ~。(ーー;)
「正しい敬語を使えない人は心がけがよろしくない」とは言えませんが、「心がけがよろしくない人は正しい敬語を使えない」と言うことはできそうです。アナウンサーやキャスターは、そりゃぁ、整った容姿のほうがいいですけれど、その前に正しい日本語を話せるというのが必要な条件です。そうでない人が大勢いて、一般の人たちがその悪影響をもろに受けているという現状は悲しいですよ。いつも「ご用意していただきました」なんて言っている羽鳥アナ、一生バラエティやってなさ~い!(^ー^)
“何でも名詞化” 敬語の一部分を名詞だと本気で思っているような言い方について考えてみましょう。もう何年も前からあまりにも多くのアナウンサーが「ご案内していただきますのは」「お迎えしていただいて」「ご用意していただきました」という言い方をするので、それを聞かされている我々一般人にもすでに広まってしまっています。
「ご案内する」「お迎えする」「ご用意する」は謙譲表現で、行為の主体は自分です。「~いただく」と言うなら、行為そのものの主体は他人であり、自分はその行為を受ける側になります。それなのに、「ご案内して」「お迎えして」「ご用意して」にそのまま「いただく」と続けるのはおかしいでしょう?
普通に言えば「案内していただく」「迎えていただく」「用意していただく」ですが、どうしても頭に「ご(お)」を付けたいようですね。付けるなら、「ご(お)~いただく」という基本形に従って「ご案内いただく」「お迎えいただく」「ご用意いただく」と言わなければいけないのですが、それは分かっていない。( ̄д ̄)ダラケッ!
かくして、敬語を知らないアナウンサーによって「ご(お)~していただく」という誤った形が定着したわけですが、なぜこうも簡単に定着してしまったのか。正しい形を知らないから、というのはもちろんですが、ここに“何でも名詞化”という要素が加わり、「ご案内」+「していただく」、「お迎え」+「していただく」、「ご用意」+「していただく」と捉える、だから抵抗がない、ということではないでしょうか。
「お召し上がりいただく」「お入りいただく」「お買い上げいただく」「お書きいただく」「お聞きいただく」「お越しいただく」に「して」が入るのを聞いたことはありませんが、「お話ししていただく」は聞こえてきます。ということは、「お話し」は名詞(そう言っている本人にとっては、ですよ)なのですね。
3月31日の「ガンガン話してもタダ」を思い出してほしいのですが、多くの人は「お話し」と「お話」を区別していません。「お話しする」と書いてあれば謙譲表現の基本形になりますが、「お話する」なら「お話をする」の「を」を省いただけです。幼稚園の先生が園児たちに向かって言うでしょ、「はぁ~い、今から桃太郎のお話をしまぁ~す」って。大人どうしなら、自分がする話に「お」なんて付けないのが普通ですけれどね。
そういうわけで、「お話しいただく」が正しいのだとはっきり認識しない限り、「お話ししていただく」が「お話をしていただく」から「を」が抜けただけだと捉えるのはしかたないですね、どうあがいてもこの流れを止めるのは無理でしょう。
あるとき、詐欺集団を徹底取材するというテレビ番組を見ていて、電話に出た人が「少々お待ちしていただいてよろしいでしょうか」と言ったのにはずっこけました。こんなに無教養なのに詐欺をやる悪知恵だけはあるのですねぇ・・・あ、いや、もしかして、悪知恵すらない下っ端だったのかなぁ~。(ーー;)
「正しい敬語を使えない人は心がけがよろしくない」とは言えませんが、「心がけがよろしくない人は正しい敬語を使えない」と言うことはできそうです。アナウンサーやキャスターは、そりゃぁ、整った容姿のほうがいいですけれど、その前に正しい日本語を話せるというのが必要な条件です。そうでない人が大勢いて、一般の人たちがその悪影響をもろに受けているという現状は悲しいですよ。いつも「ご用意していただきました」なんて言っている羽鳥アナ、一生バラエティやってなさ~い!(^ー^)