だるくね?
若いアナウンサーが、決してぶっつけ本番ではない、アドリブでもない、いかにも練習したぞという感じの話し方で「喫茶店を経営されていらっしゃいます○○さんです」と言ったのですが、ということは、やはり、だぁれもそれは二重敬語だと教えてやらなかったのですね。周りの人も、気づかないのか、どうでもいいのか、変だろうが何だろうが自分には関係ねーと思っているのか・・・? 頼むから、だれか教えてやってよぉぉぉ。
若いタレントが無理して敬語を使って墓穴を掘る場面も非常によく見ますね。「そういうふうに座られてらっしゃると」だなんて、うーん、惜しいけれど、「いらっしゃる」を使ったのはいいけれど、これも二重敬語です。「~される」を使いすぎて、これだけでは敬意を込めた感じがしないとでも思っているのでしょうか。正しい表現は、「経営していらっしゃいます」「そういうふうに座っていらっしゃると」ですね。
また、敬語にしなくてもいいところで無理やり「~される」という形にするので話が分かりにくくなるということがあります。何でもかんでも「~される」で、ある人の記者会見について語っている人が「質問される側」と言ったのですが、それがインタビュアーのことなのかインタビュイーのことなのか分かりませんでした。「質問する側、答える側」のように、変なところに敬語を入れないで、簡潔に分かりやすく言っていただきたいと思います。
こんなのもありますよ。中年の、いわゆる文化人が、一般人に向かって「安心して旅行に行かれていただいて」と言いました。これは尊敬語と謙譲語の合体した形ですね、めちゃくちゃです。「安心して旅行に行かれたらいいですよ」とか、「安心してご旅行なさってください」とか、日本語も文化人らしくお願いします。
明日、28日(日)は更新を休みます。
30日に補足の記事を載せますので、続けてお読みください。
若いアナウンサーが、決してぶっつけ本番ではない、アドリブでもない、いかにも練習したぞという感じの話し方で「喫茶店を経営されていらっしゃいます○○さんです」と言ったのですが、ということは、やはり、だぁれもそれは二重敬語だと教えてやらなかったのですね。周りの人も、気づかないのか、どうでもいいのか、変だろうが何だろうが自分には関係ねーと思っているのか・・・? 頼むから、だれか教えてやってよぉぉぉ。
若いタレントが無理して敬語を使って墓穴を掘る場面も非常によく見ますね。「そういうふうに座られてらっしゃると」だなんて、うーん、惜しいけれど、「いらっしゃる」を使ったのはいいけれど、これも二重敬語です。「~される」を使いすぎて、これだけでは敬意を込めた感じがしないとでも思っているのでしょうか。正しい表現は、「経営していらっしゃいます」「そういうふうに座っていらっしゃると」ですね。
また、敬語にしなくてもいいところで無理やり「~される」という形にするので話が分かりにくくなるということがあります。何でもかんでも「~される」で、ある人の記者会見について語っている人が「質問される側」と言ったのですが、それがインタビュアーのことなのかインタビュイーのことなのか分かりませんでした。「質問する側、答える側」のように、変なところに敬語を入れないで、簡潔に分かりやすく言っていただきたいと思います。
こんなのもありますよ。中年の、いわゆる文化人が、一般人に向かって「安心して旅行に行かれていただいて」と言いました。これは尊敬語と謙譲語の合体した形ですね、めちゃくちゃです。「安心して旅行に行かれたらいいですよ」とか、「安心してご旅行なさってください」とか、日本語も文化人らしくお願いします。
明日、28日(日)は更新を休みます。
30日に補足の記事を載せますので、続けてお読みください。
「経営されていらっしゃる」ですが、これは二重敬語ではありません。二重敬語とは、1つの動詞に対して、同じ種類の敬語が重なって使われているもので、「書く」に対して「お~になる」と「れる」を使った「お書きになられる」などです。「経営されていらっしゃる」は、単に本動詞「経営する」+補助動詞「~ている」をそれぞれ尊敬語にしたものなので、その点は問題ありません。ただし、本動詞を「れる・られる」形にするのは標準的ではないので、それが理由でおかしな言い方になっています。本動詞も尊敬語にするなら「経営なさっていらっしゃる」です。
もう一つ、「行かれていただいて」の語形自体は「経営されていらっしゃる」と同じ理由でおかしい。ただ、「尊敬語と謙譲語の合体した形」であることに問題はありません。謙譲語「~していただく」の「~」は相手の動作ですから尊敬語+謙譲語にもなります。「見てもらう」なら、「ご覧になる」+「~ていただく」で「ご覧(になって)いただく」の構造です。
初めての書き込みで生意気な指摘をして恐縮です。今後も楽しみにしています。
私は、このごろの話し方が、とにかく「くどい」ということが気になっています。最上級の言い方が「経営なさっていらっしゃる」だとすると、そういう言い方の似合う人が少ない、ほかの部分とバランスがとれないので取って付けたようになる、そこだけくどい感じがする、よって、本動詞と補助動詞の両方を尊敬語にするというより、片方、「経営なさっている」もしくは「経営していらっしゃる」がよいのではないか、そういうレベルなのではないかといつも思っています。それで、「二重」という言い方をしましたが、「二重敬語」という言葉の意味からすると違いますね、以後、気をつけます。
「尊敬語と謙譲語の合体した形」についてはご指摘のとおり、完全な説明不足でした。「ごらんいただく」や「召し上がっていただく」のように、「尊敬語と謙譲語の合体した形」自体は確かにおかしくありません。「~されて」と「いただく」がなじまない、この形はおかしい、ということを説明しないといけませんね。
本当にありがとうございました。今後も何かあったら教えてください。よろしくお願いいたします。
おっしゃる通り、「経営していらっしゃる」で充分です。これもご存じでしょうが、「経営なさっている」のほうは、実は「後部を敬語化すべき」という原則から外れているので、本来駄目な言い方です。でもこんな原則はもはや遺物のようですから、もう気にしません。アレルギーがひどくなるだけですから(涙)。
私も仕事上、規範的な文章を書く必要があるので、こちらのブログは気付かされることも多く、本当に勉強になります。文章も素晴らしいし、ハムちゃんもかわいいですね。うちは猫を飼っています。アレルギーがひどいときは、ふさふさの毛が癒やしてくれます。これからも無理なさらずに。ブログ楽しみにしています。
ネット上の情報、印刷物の辞典もそうですが、正しい情報を選ぶのは本当に大変ですね。いつも迷います。幾つか見ると意見が分かれていて、さあ、困ったぞ、なんてこともよくあります。時間が経過してから読み返すと、何か違うなと感じることもあります。ですから、お気づきの点があればまた教えてください。
私は猫ちゃんも大好きなのですが、集合住宅なので、隠れてハムやんを飼っているのです。ハムセラピーなしでは生きていけません(^^;)。
おっしゃること、わかりますぅ。
気持ち悪いったらありませんね。
最近のテレビでは時にありますね。「あなたは仮にもアナウンサー、共通語の教科書のように話していただきたい!」と思ってしまいます。
二重敬語の話とはずれますが、「経営される」には時々お目にかかります。
ここに一枚の地元税理士事務所からのお知らせパンフがあります。地元とは長崎県です。
「下記の方は確定申告が必要です。
①事業所得や不動産取得のある方。
②土地建物を売られたかた。
③アパート・賃貸経営をされている方。
④事業を経営されている方。
⑤新規開業をされたかた。
⑥財産を相続した方、または貰った方。」
どうでしょう?なんとなく気持ち悪くないですか?
①と⑥がこのような掲示には適しているのではと思いますが、
②の「売られた方」って表現は使役に感じて「土地建物を誰かに勝手に売られちゃったのかしら?」と思うし。
③④は「していらっしゃる方」または「している方」で良いのでは、ま、「なさっている方」も許容範囲でしょうね、私は「なさっている方」派です^^。
⑤も同じ意味で「なさった方」「した方」でいい気が^^。
この地方では、「する」の尊敬語「される」なのですが、れるが丁寧語でも使われていて、
いつも行くマッサージのお姉さんが
「痛いところがありましたら言われてくださいね?」とか
「レジまで行かれてください」、レジにあるお菓子を指さし「よかったら食べられてください」などとおっしゃいます。(むずむずする^^)
東京育ちの私やパリで生まれてずっと聞いていた衛星放送の日本語で慣れてきた娘たちも、いまだにこの地の丁寧語に違和感を感じて過ごしています。
「喫茶店を経営されていらっしゃいます○○さんです」
これって、九州地方版のテレビアナウンサーではないのですか?
九州のTVでは、この手の気持ち悪い尊敬語や丁寧語をたびたび聞かせられます。それを「持ち味」と思うには相手がアナウンサーだけに、抵抗があります。
私はほぼ金沢弁ですが、若いころは「~ておいでる」と言っていました。ちなみに、昨夜、町内の集まりがありまして、年配の人ばかりでしたから「~ておいでるがけ?」「~ておいでるがや」「ほ~か、○○さんな、~ておいでるんか」ですが、ちょっと改まった場面では、「○を忘れられてこられたかたは」「△が済まれておられるかたは」など、聞こえてくるのはおかしな「れる/られる」です。
敬語として合っていようがいまいが気にしない、それしか知らない、なのに、何とか敬語っぽくしようと必死です。確定申告のお知らせパンフで、箇条書きなら、1と6のように書けば済むことで、いっそのこと事務的に、「かた」も省いていいと思います。「売られたかた」なんか、「土地建物を誰かに勝手に売られちゃったのかしら?」というのは同感です。現に、「アパ 12億円の『地面師』被害」のように、“地面師”なる連中が勝手に他人の土地を売って大金を詐取するという事件が続発していますしね。
先日、歯科医院で「お痛みのほうはどうですか?」と言われてむずむずしましたが、「痛みを感じられたら左手を挙げてくださいね」で、さすがに「言われてくださいね」「行かれてください」「食べられてください」という言い方はこちらでは聞きません。「~されてください」は九州発というのは本当なのですね。
「喫茶店を・・・」と言ったアナウンサーがどこの出身なのかは分かりませんが、ローカルのアナウンサーも地元出身とは限らず、言葉はやがて交ざっていくのでしょうね。地元出身のアナウンサーがローカルの番組で金沢弁で話すことはあって、それはそれで親しみも感じますが、敬語の基本を理解していないのは困りものです。
以前、おかしな敬語を話していた人と会話する機会があって、ついでに敬語について話したらびっくりして、「アナウンサーも敬語をまともに話していないから参考にならない」と言ったらさらにびっくりして、「NHKのアナウンサーでも?」と聞き返されたので「そうですよ」と言ったら、絶句しましたよ。
スマートに敬語を話すというのは、必要なところに必要なだけ、つまり、必要最低限ということではないでしょうか。「れる/られる」に依存していると必ず変にくどくなってしまいますから、「れる/られる」以外にもいろいろな形があることを知って、ふさわしい形で簡潔に言えるようになってほしいと願っています。