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前話から引き続き。
ヴァイオレットの顔の傷、
ここだと傷口の上部が凹凸しているように見えるけど、
他のカットだと普通に切れた感じの絵になっていて、
誰かしらの傷の解釈が入ったカットとして目を引いたかな。
その前の腕を撃たれたところのアップもそれっぽいし、
アイがわからないシーンのカットもややそれっぽい。
綺麗な表情を見せたいのと生々しさのどちらを優先するのか、
みたいなせめぎ合いの果てに残ってるような印象がしたかなぁ、と。
回想シーンとして先行したカットがあったので、
そことの整合性も加味してとか、色々なやり取りがあったのかな、
と思わせられる部分だったかな、とか。
しかし口で少佐を引きずるようにするアップの絵を改めて見て、
横顔からの出血が力んだことで徐々に酷くなっている絵とか、
そういうところを拾ってるのもなかなか細かいなと思えたり。
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アイとは。
今までの少佐のとのやり取り中で突然夜空が出てくる。
ヴァイオレットが風景に見惚れると明確にわかるのは4話からでしたが、
その風景を見る情景に、愛を見つけたのではないか、
と予感させられるような印象がしたかな。
夜空を見るヴァイオレットというのはこの回想の中のヴァイオレットとは遠い存在なので、
その遠さを含めて星空に託しているのかなと思えたかな。
前回を思い返すと少佐の死を受け入れられないという、
ヴァイオレットが見ることができない風景、知覚できない、したくない風景、
という風にも思えたかな、とか。
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雨に濡れる。
服が濡れる表現として新鮮な印象がしますね。
絵面としてもあまり見かけないので凄くインパクトがある。
自分は1人だ、と主張するような草や、
雨に濡れることで中佐との悲しみの共有を印象付けたりと、
中佐との関係というか会社との関係も、
そう安いものじゃなくなっているように思えるのが印象的ですね。
ただ悲しみを共有できない相手として車内の同僚、
っていうのもなかなかの配置だな、と。
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外を見るか己を見るか。
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封鎖された道。
カメラを意識させる雨粒や光が客観的な意味合いを作っていて、
感情的なシーンから浮いた世界情勢の話っていうのを印象付けられるかなと。
ヴァイオレットが泣き叫んでもそれでも世界は知らぬ顔で回ってる。
また運命が巡るような予感もある感じですよね。
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果たして車外にいた少女は本当にいたのか。
鏡を見るように、直前の話を聞いて、
いつかの自分をそこに見出したのではないか。
軍人を見ることでかつての自分の立ち位置を見る、
これから戦争がまた始まるかもしれないという予感が、
戦場に立つ少女に思いを馳せるようで、
今のヴァイオレットというのを印象付けられる気がしたかな。
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今回はやたらカトレアさんの足を見せてるカットが多い気がしたな。
終盤のヴァイオレットの歩みを意識させるのに、
足見せてたのかなと思ったり(4話でも足重要だったし?)したけど、
だんだんただの趣味なのではと思えなくもない気がしてきた。
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蘇るヴァイオレットとの思い出から、外を飛ぶ鳥へ。
終盤でも青空の下を飛ぶ鳥が強調されますが、
内側にいるキャラクターたち、
居場所を意識するあまり、気持ちが内向きにあまりに、
外の風景を意識できないような印象がしたかな。
ヴァイオレットに必要な光に対するタメっていうのを意識させられる。
ではその光の下にあるものは、無数の鳥とは。
そんなことを考えさせられるワンショットだったかな、と。
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夢。
あからさまに夢とわかるけども、
ここの違和感は少佐の死を嘆くことではなく、
ヴァイオレット自身の罪を少佐に導いて欲しいという願いが反映されているような部分で。
少佐の死に対する嘆きより、
今をどう生きるかにヴァイオレットが悩んでいることを意識させられる。
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イヌとヴァイオレット。
イヌを粗末に扱えないのは、
少佐のイヌであった自分を、少佐を否定できないからなんですかね。
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八つ当たりと自殺未遂。
向かい合っているはずのイヌのぬいぐるみと、
ヴァイオレットを重ねるようにカットを繋いでるのが違和感でもあり。
ただのイヌのようであった過去、
少佐のいう通りに生きてきた憤り、罪、自決の決断からの、
死ぬことができない自分への嘆き。
イヌという己を、ぬいぐるみの瞳は理解することはない。
過去の自分は今の自分を理解しない。
そんな歪みをもつぬいぐるみのカットが不気味で、
そういえば1話でもヴァイオレットは人形に例えられていたよなとか、
ヴァイオレットの持つ人形じみた不気味さをまた想起させられる感じ。
その不気味さをヴァイオレット自身が知った、だからこそ今が苦しい。
そんなシーンだったのかな。
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タイムラプス?
星の動きが目に見える。
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手紙とは。
夜の配達をする姿は1話を思い出しますね。
手紙を待つ人たちがいる。
そのことに気づくヴァイオレットというのがポイントかなと。
配達員のおじさんが何を心配して何を届けたいのか、
それをヴァイオレットが理解しているだろうところというか。
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ヴァイオレットへの手紙と虚構の自分。
炎はその身を焼くだけのものではないという灯としてのロウソクを含め印象的。
自分が想像していなかった立ち位置、
居場所を意識させられての虚構の己、なのかな。
今作において裏腹、虚構とは、
というのが無知のヴァイオレットを通して描かれていますが、
では死とは、死んでしまった後の存在は虚構となってしまうのか。
今現実に目に見えるもの意外は無なのか。
少佐の残した死という形、存在しない形と、
ヴァイオレットの歩みを踏まえると、そんなことを考えてしまうかな。
まあどうでもいい話。
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青空の下。
今までが夜だったり室内だったりのシーンが多く、
明るい画面のシーンというのをあまり意識できなかったので、
こうした風景が非常に明るく映るかな。
タイプライターを打つヴァイオレットの手に安堵させられる的な面の補強的な意味も。
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一流の証。
ヴァイオレットがエメラルドではなくこちらに手を伸ばすところに、
ヴァイオレットができること、してきたことが集約されているようで、
それがヴァイオレットの光になっているというのがグッときますね。
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夜の風景とは違う、明るく青い空。
アイを探していたころとは違った風景が、
ヴァイオレットの心情の変化を意識させてくれてGOOD。
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花としてのヴァイオレット。
願いとは虚構でしかない。
でもヴァイオレットはその虚構に意味を見出す。
今作はメタファーを肯定しているところが気になるというか、
なぜメタファーが必要なのかを解いてる感じが新鮮に感じられるかな。
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旅をするリオン。
ヴァイオレットが唯一見つけられなかったお客でしたが、
そのリオンを最後に持ってくるところが気になったかな。
たった一度の出会い、二度と会えない二人、
という言わば少佐と同じような立場のリオンの存在が、
ヴァイオレットの存在を肯定してくれるのにグッとくるというか。
そんな二度と会えない相手に思いを巡らせた星空がまた印象的で。
星空を見つめることで想起させらる愛、
というのを意識させられるというか。
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そんな愛を受け取ったとも取れる、開封された手紙。
消えない星空のように、手紙を書いたこともまた残り続ける。
ヴァイオレットが築いたものを肯定して終わるラストが綺麗でしたね。
しかしここでタイトル回収とは。
ユーフォも途中でタイトル回収してましたが、
今作はここから何を見せてくれるんでしょうか。
ここまで丁寧に話を、絵を積み重ねてきたのが一旦ゴールを迎えたわけですが、
これからのヴァイオレットがどういう歩みを見せるのか、楽しみですね。
脚本:吉田玲子
絵コンテ・演出:武本康弘
作画監督:丸子達就 岡村公平
武本回。
石立さんが監督の作品では武本さんが要の回を担当されている印象。
氷菓で最終回が武本石立ペアだったのを思い出すかな。
フルメタの監督だった武本さんが兵士だった少女の回をやる、
っていうのもちょっと意識してしまう感じ。
フルメタの再放送、色々な意味でドンピシャのタイミングですね。
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