かぶれの世界(新)

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家内の退職

2017-04-10 10:35:39 | 日記
昨日家族が全員集合して孫達の誕生日、入園、入学と家内の誕生日と退職を祝う食事会をやった。場所は小平の津田塾の近くにある料亭で、私が会社勤め時代に取引先から接待を受けたのを思い出して利用した。生憎の雨だったが子供達の元気な顔を見て成長ぶり確かめられるのは何時でも楽しい。

家内は明日65歳になり10年余り務めた会社を定年退職する。実際には余った休暇を利用して先月から仕事をしてない。15年前私が早期退職して家にいる時間が増えた時、暫く経って家内は調整するかのように勤めに出た。結婚して初めて毎日24時間夫と顔を合わせると息が詰まる、そういう例がままあることは勤務先の退職前の教育で教わっていたので理解できた。お金の為だけではないというメッセージだった。

職場はある食品会社の生産現場だったので、技術者から管理職のコースを辿り現場経験のなかった私には彼女が経験した話は新鮮だった。私は現場労働者の生の声は管理者を通してしか聞いたことが無かったからだ。勤め始めた頃は職場の人間関係に愚痴をこぼすことがあり、私の経験からの助言も何かちぐはぐしていた。

そのうちギクシャクしていた職場の仲間との関係が徐々にうまく行くようになり、近年は職場の食事会や飲み会に積極的に参加して楽しんでいた。多分、お互いに分かり合えたのだと思う。年寄にはきつい現場仕事だったようだが、若い男性社員に贈り物を貰ったり気の合う仲間とカラオケに行ったりアフターアワーを楽しみ、総じて良い経験だったようだと感じる。今でも職場の仲間から声がかかりLINEのやり取りをしている。

最初は私の会社勤めの厳しさを分かってくれるかもしれないと思ったが、彼女の話を聞いて私の経験した大変さとは全く別物なのは明らかだった。その意味では図らずも家内の経験は現場労働者の生の声を初めて聞く機会となった。家内だけではない。現在技術者とかホワイトカラー職になり働く子供達も、夫々の職場で私とは違う経験をしているようだ。昔は仕事する様になれば父親の苦労を分かってくれると思っていたがどうも違った。

パーティに先立ち、家内の好みのワンピースや靴と、スコッチを2本贈り、今月後半に以前からよく話題にして私も行きたいと思っていた立山アルペン旅行に行くことにした。これが誕生日と退職のお祝いで、ついに高齢者になった記念にして欲しいと思う。ご苦労様でした。私ももうすぐ70歳、新たな人生が待っている。■
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