街中の公園に、満開がすこし過ぎた、しだれ桜。ポケットから出して、カシャッとした。いつもは車か、自転車で、ちらっと見ている。通りかかったので、自転車をおりて、ながめてみた。細長い公園の中の小道を、犬に引かれて、足早に歩く人。犬に糞をさせている、ちょっと若造りの、女性。作業服の姿のひと。ビジネスウーマン、鞄を抱え、携帯電話で、話しをしている人。ビジネススーツの男性。カシャツとしていた頃は、花曇り、肌寒い。行きかう人々は、さまざま。花を見ながらでは、なさそうな風景だった。
近所の神社の桜。先週、いつも通院をしている内科の先生に、「陽気がよくなってきて、花見に行ったですか」と、聞かれた。「近所の神社の桜で、花見をしました」と、答えた。せかせかしている日常なので、ほっとした会話だった。